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2021年3月 9日 (火)

狐の嫁いり 澤田知子写真展

 恵比寿の東京都写真美術館で、澤田知子写真展「狐の嫁いり」を見てきた。

 実は東京都写真美術館の年間パスポートが3月31日で切れてしまうので、慌てて見に行ったという次第。同時開催の白川義員「永遠の日本/天地創造」展も勧められたが、1970年のマッド・アマノのパロディ事件で一挙に白川氏の写真には興味がなくなってので、そちらは行かなかった。

 で、澤田知子写真展なのである。澤田知子という写真家は第29回木村伊兵衛写真賞を獲った写真家らしいのだが、私はその名前を知らなかった。しかし、一部には結構有名な写真家だそうだ。

 まあ、そういう事前知識なしで、写真展を見に行くていうのが、本来は正しい見方なんだろうな。で、変な話、たまたま行っただけの話。

 今回だけは……。

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「狐の嫁いり」という展覧会のいいところは「接写以外の撮影OK」っていうところだ。東京都写真美術館もたまに撮影OKという展示をやるんだが、まあ、これについてはこの写真展の意味合いから考えても、納得のいくところ。

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 展示室は一室だけなのだが、その四方総てが真正面から女性の顔を捉えた写真ばっかりで、まるで無数の女性に見つめられた気分にさせられる写真展なのである。

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 写真の点数は、タイトル毎に「Reflection 100点組」、「影法師・ビデオ展示」、「BLOOM 22点組」、「FACIAL SIGNATURE 300点組」、「Sign 56枚組2点」「これ、わたし 36点組」、「Deciraton/Face 20点組」、「MASQUERADE 50点組」、「Recruit 100枚組3点」、「glasses 10点組」、「cover/Face 20点組」、「ID400 100枚組4点、4枚組1点」、「Untitled 2点組」というもの。

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 そのうち、Reflectionは後ろ姿だけ、Signはアンディ・ウォーホルに影響されたトマトケチャップとマスタードの缶を沢山並べたものなので、それ以外の1,164点は、すべて女性の顔を真正面から撮影した、それも、よく駅前にある「証明写真ボックス」で撮ったような写真なのである。それが1,164点。まるで1,164人の女性に見られているみたいで、何か、見る者と見られる者の逆転現象が起きてしまったような感じがする。

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 ところが、その数多くの顔写真をみていると……、どうもよく似た人が写っているようなのだ。

 いろいろ見比べてみると、どうもすべて同じ人物のようである。つまり、澤田知子さんという「写真家」は「写す写真家」じゃなくて「写される写真家」のようなのだ。

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 セルフポートレイトを基本とするアーチストとしては、美術家の森村泰昌氏がいて、ここ東京都写真美術館でも展示があったのを見に来たことがあるんだが、森山氏は「写真家」を名乗らなかったもんなあ。

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 それからすると、澤田知子さんみたいに、「自分では写さない写真家」「セルフポートレイトばっかり撮っている写真家」っていうのは、実は新しい写真家の姿なのではないだろうか。

 ちょっと不思議な気分だ。

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 恵比寿ガーデンプレイスの三越も、つい先日閉店してしまった。まあ、いつ見ても客が入っているのを見たことないもんなあ。

LEICA M-E VOIGTLANDER ULTRA WIDE-HELIAR 12mm f5.6 @Yebisu / Mar. 5 2021 ©tsunoken

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