雑司が谷を往く・弦巻通り
雑司が谷近辺を歩くには、池袋方面から東京音楽大学あたりを通り弦巻通りを往く方法と、護国寺あたりから弦巻通りを通る方法がある。
で、今回は護国寺方面から行く方法をご紹介。
護国寺前交差点を目白方面へ渡り、池袋へ向かう首都高速の下を、不忍通りの2本裏の道を入ると、実は既にそこは弦巻通りの入口である。1本目を左へ曲がっちゃうと、またまた不忍通りへ出てしまうので要注意。
池袋方面へ行く道を左に折れてゆるい坂道を上る。
と、そこからすぐに左に菊池寛が没するまで住んでいた菊池寛旧宅跡にあるマンションにぶつかる。
マンションの入口に「菊池寛 旧宅跡」という碑が置かれているんだけれども、別にただそれだけ。
中に入れば何か菊池寛に関するものでも飾ってあるのかなあ。
で、そのまま道を進むと、今度は右手に「寛」は寛でも、山窩(サンカ)作家として知られ、人生座や文芸坐などの池袋にある(あった)映画館主であった三角寛旧宅がある。
ちょっと作家で、しかも同じ名前の人の昔の家がすぐそばにあるというのにはちょっとびっくりします。
実は、この「三角寛旧宅」は料理屋として使われていて、私も何度かここを仕事で使ったことがある。
残念ながら2019年12月をもって閉店となり、現在は取り壊し工事が行われているんだが、その後はどうなるんだろう。
この寛の並びには日本女子大学の学生寮があり、その先から豊島区雑司が谷となり、同じ道ながら「弦巻通り」になる。
この弦巻通りは、池袋のホテルメトロポリタン前にあった池が源泉で、そこから護国寺の門前まで流れてきて、そこで他の流れと合流して、江戸川橋で神田川に流れ込んでいた川を暗渠にしてできた道らしいのだ。江戸川橋のそばには岡場所があったらしい。
こんなちょっとおしゃれな古本屋さんとか、旅猫百貨店なんていう「何を売っているのかよく分からない」お店なんかもあって面白い道なんだが……
確か、この旅猫百貨店のそばに「雑二ストアー」っていう、長屋みたいなスーパーっていうか、共同店舗があったはずなんだけれどもなあ。「雑二ストアー」っていうのは「雑な店」っていう意味じゃなくて、住所が「雑司が谷二丁目」なので「雑二」っていうだけ、「ストアー」っていう言い方が如何にも「昭和」っていうのか「大正」っていうのか分からないが、まあ、多分「昭和」なんでしょうね。
何年か前に来た時には八百屋さんが一軒だけ残っていたんだが、もうそれもなくなっちゃったのかなあ。
LEICA M-E LEITZ ELMARIT-M 28mm f2.8 @Mejirodai & Zoshigaya / Jan. 13 2021 ©tsunoken
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