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2020年4月14日 (火)

『GR読本』

 田中長徳氏の本では『銘機礼賛』三部作と『東京ニコン日記』『偽ライカ同盟』とか『ライカと味噌汁』なんてものの他、写真集やらなにやらいくつもの著作は持っているんだが、肝心の中川右介氏が発行人で、田中長徳氏が主筆を務める『カメラジャーナル』は持っていなかった。

 そんな『カメラジャーナル』のMOOKを手に入れた。題して『21ミリ欧州大決戦編 GR読本2』である。

 田中氏の21mmレンズ偏愛ぶりは『東京ニコン日記』を読めば良く分かるし、その影響を受けて私も21mmレンズが最も頻繁に使うレンズなんだけれども、なるほどなあ、そういうことだったのね。

GrカメラジャーナルBOOKS⑥ 21ミリ欧州大決戦編 GR読本2』(田中長徳・著/編集発行人・中川右介/アルファベータ/2002年7月15日・刊)

 M型ライカのファインダー変遷を見てみると……

M3 50mm~135mm
M2 35mm~90mm
M4 35mm~135mm
M5 35mm~135mm
M4P 28mm~135mm(+75mm)
M6 28mm~135mm
M7 28mm~135mm
M8~M10 基本的にM7と同じ(但し、M8以降はデジタルカメラ)

 ということなので、ライカ社としては基本的な広角レンズは28mmまでというのが公式見解なんだろうけれども、実際には、1958年にシュナイダー・クロイツナッハのOEMでスーパーアンギュロン21mm f4(後にf3.5に進化)レンズを供給していて、まあ、今やライカの超広角レンズの定番となっているのは21mmなんですね。エルマリート28mmでは、まあ広角ではあるけれども、That's Wide Lensではないのでありますな。やっぱり、21mm。

 まあ、トリ・エルマー16-18-21とか、スーパー・エルマー18mmなんてレンズも最近はラインナップされているようだし、ズミルックスやスーパー・エルマーで21mmのレンズも出てはいるようだが、多分、それらのレンズは「レンジファインダー・デジタルの世界で一号機という名誉ある地位を、たかだか日本のパソコンメーカーのエプソンRD1に取られてしまった」が故のライカとしての「最後っ屁」みたいなもんで、ズミルックス21mmやスーパー・エルマー21mmを除けば、あまりそれらの「この広角レンズで一勝負」という感じは感じられないのだ。

 そういう意味では、35mmフルサイズ(=デジタルカメラでの表現/フィルム・カメラならそのままのサイズ)における一番普通に写る広角レンズと言えばやっぱり21mmなのだ。

 私も長い間ライカに使っていた一番広角のレンズと言えばエルマリート28mm f2.8 だったんだけれども、現在多用しているVOIGHTLANDER COLOR-SKOPAR 21mm f4を買ったきっかけっていうのが、実はエプソンRD1sなのだった。APS-Cサイズの撮像素子を持っているエプソンRD1sにとっては21mmレンズは35mmフルサイズ換算で32mmということなので、まあ標準広角レンズとしては使いやすいサイズ。その後、やっぱりもうちょっと広いサイズのレンズが欲しくなって、上記のレンズを買ったんだが、やっぱり32mmというのが、ちょっと中途半端な感じがして、もうちょっと完全な超広角レンズが欲しくなって、VOIGHTLANDER URTLA WIDE-HELIAR 12mm f5.6を手に入れて、エプソンRD-1sでは一番多用していたレンズだった。

 その後、デジタル・ライカM-Eを手に入れて、基本的に私の標準レンズはそのVOIGHTLANDER COLOR-SKOPAR 21mm f4になった。12mmも使ってみたのだが、やっぱりこれでは広角過ぎて、例えば砂町銀座商店街なんかのかなり狭い道ではそれなりに上手く行くんだけれども、まあ、普通の写真ではちょっと広すぎるかなという感じで、今のところ私のライカM-Eでの「つけっぱなしレンズ」は21mmになったというのが、私のレンズ変遷。まあ、ニコンDfでも常用レンズはAF NIKKOR 20mm f2.8 Dなので、まあ似たようなレンズサイズを使っているんだな。

 しかし、面白いのは普通一眼レフのカメラを買うと、最初は標準で着いている50mmで撮影しているうちに、その次にほしくなるのが望遠レンズなのであります。で、だんだん長い焦点距離のレンズをかき集めている最中に、どこかで「ライカ」の存在を知る。レンジファインダー・カメラというものの存在を知るっていうか、私たちぐらいの世代になると、まず「高級カメラ=一眼レフ」となって、その後に知るのが「レンジファインダー・カメラ」というものが「ある」って言うことなんですね。

 実は、そのバックボーンにはベトナム戦争がある。

 つまり、要は岡村昭彦氏とか、沢田教一氏とか、石川文洋氏なんかの戦争カメラマンの存在と、彼らのカメラ武装なんですね。基本的には、35mmはライカM2(か、M3にメガネ付き35mm)、50mmはライカM3、135mmか200mmがニコンFっていうカメラ3台持ちっていう姿に憬れた。カッコよかったんですよね、ヘルメットを被って、首にはライカ2台とニコン1台を抱えて、ニコッと笑っている。なんか、その写真を見るだけで、彼らが米軍や南ベトナム軍が隠しているベトナム戦争の実相を暴くヒーローみたいに思えた。

 まあ、その後のテイタラクは見ての通りで、いつのまにかサラリーマンとして定年を迎えてしまった。

 あとは余生を生きていくだけなんだけれども、その時に、数少ない死ぬまでの趣味が、まあ、ちょっと大げさだけれども「写真」ってわけで、その時にカメラ初心に戻ったのが「レンジファインダー・カメラは基本広角、一眼レフは基本標準~望遠」ってことなんだ。まあ、気分だけでもベトナム戦争の従軍カメラマンってところで。

 となると、やっぱり(現代の東京では)ライカは21mmだよな。

 そういうことが初めから分かっていたって言うところが、やっぱり写真家としての田中長徳氏のスゴイところなんだろうなあ。

21mm_20200409145401ライカM-EとVOIGHTALANDER COLOR-SKOPAR 21mm f4 が、現在のところ、私の最高の組み合わせ。

L10008162

LEICA M-E VOIGHTLANDER COLOR-SKOPAR 21mm f4 @Hon Komagome ©tsunoken

 『カメラジャーナルBOOKS⑥ 21ミリ欧州大決戦編 GR読本2』(田中長徳・著/編集発行人・中川右介/アルファベータ/2002年7月15日・刊)古本でしか入手できません。

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