神楽坂は見番横丁がおススメ
「見番」って何だ?
「その土地の料理屋・芸者屋・待合 (まちあい) の業者が集まってつくる三業組合の事務所の俗称。また、近世、遊里で、芸者を登録させ、客席に出る芸者の取り次ぎや玉代 (ぎょくだい) の計算などの事務を扱った所」ということなんだけれども、そもそも「三業組合」って何だ?
『料理屋・芸者置屋・待合の3種の営業が許可された三業地(または前2者のみの二業地)は、公安委員会(第2次大戦までは警察署)から営業許可を得た特殊地域を示し、3者が合流して三業組合(同業組合の一種)を組織している。花柳街とほぼ同義に用いられ、20世紀前半における市街地の主要な遊興地帯であった』(Wikipedia)
まあ、神楽坂の料亭や芸妓さんたちを束ねていた組合のことなんですね。組合が出来る前は置屋さんなんかを指していた。勿論、現在はそんな法律もなくなってしまったので、「三業地」なんて言葉も公式的にはなくなってしまっている。
ふ~、結構面倒くさいですね、今や使われない言葉を解説するってのは。
でも、神楽坂の裏の方の道に見番があるので「見番横丁」なんて呼ばれる道が今でもあるんですね。
この家が「東京神楽坂組合事務所」という「見番」。現在は料亭が4軒、芸妓さんが17名所属しているらしい。
神楽坂は飯田橋駅前の繁華街で、表通りの商店街もなかなか捨てがたい街並みではあるのだが、その一歩裏側に入った道もなかなか風情があってよろしい、という話。
神楽坂商店街から神田川方の裏道も料亭や昔からの居酒屋、作家やシナリオライターが「カン詰め」になって原稿書きをするので有名な「和可菜」なんていう和風旅館なんかがあって、それはそれで風情がある街なんだが、神楽坂商店街の東京理科大学側の裏道もなかなか捨てがたい味がある街なのである。
それが見番横丁なんかがある辺りである。
神田川方面の裏通りはどちらかというと料亭というよりは居酒屋風のカウンターの店が多いのだが、こちらの見番横丁周辺はもうちょっと大きな料亭風が多くて、いかにも芸妓さんたちの出番があるようなお店が多い。そのために、神田川方面よりは入りづらそうな、「一見さんお断り」風の店が多い。
まあ、現在はそんな店ばっかりじゃなくなっていますがね。
この二又、左が神楽坂商店街の方へ抜ける道で、右側が見番横丁です。
EPSON R-D1s VOIGHTLANDER URTLA WIDE-HELIAR 12mm f5.6 @Kagurazaka ©tsunoken
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