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2019年8月25日 (日)

ロバート・フランク写真展『もう一度、写真の話をしないか。』の話をしないか?

 清里フォトミュージアムで現在開催されているのが『Why Don't We Talk About Photography Again? (もう一度、写真の話をしないか?)』という写真展だ。

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 普通、写真のギャラリーっていうと、東京の銀座とか六本木などの「交通の便の良いところ」にあるのが普通なんだが、こんな山梨の、辺鄙な場所に写真ギャラリーがあるっていうのは知らなかった。

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 この清里フォトミュージアムの館長(オーナーではない)は三島由紀夫の裸体写真集『薔薇刑』や、森山大道氏のお師匠さんとして知られる、細江英公氏である。

 このギャラリー自体が細江英公氏の持ち物であって、ということはここに展示されているロバート・フランクの多くの作品が細江氏の持ち物である、ってことになったら、それは凄いことではあるんだろうけれども、まあ、そうではないことは、考えてみれば当たり前の話ではあるんだけれどもね。

 まあ、写真家ってそんなに儲かる仕事じゃないもんな。

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 で、肝心の写真展なんだが、私たちにはロバート・フランクって言えば『THE AMERICANS』という凄い写真集がある。

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『ロバート・フランクは1924年11月9日、スイスのチューリッヒで裕福なユダヤ人の家族から生まれた。1947年にアメリカに移住しニューヨークで「ハーパーズバザー」誌のファッションカメラマンとして働くがすぐに辞め、南アメリカとヨーロッパを旅する。フランクは1950年アメリカへ帰国し1953年から「ヴォーグ」誌、「フォーチュン」誌等でフリーのフォトジャーナリストとして働く。1955年にフランクはグッゲンハイム奨学金を受けアメリカ全土を旅して撮影を行う。フランクはこの頃よりカルティエ=ブレッソン等の提唱する「決定的瞬間」理論を放棄し、別の時間認識を試みだした。
 アメリカ全土を旅し撮影したフランクはその集大成として1958年にフランスで写真集「Les Americains」を出版。翌年にはアメリカでも「THE AMERICANS」として出版する。出版当初アメリカ国内では不評と批判をあびるが、時代とともに高い評価を受けるようになった。』(写真家・照井康文による照会文)

 つまりアメリカのグッゲンハイム財団という美術館を持った財団が拠出する奨学金で、中古車を買い、アメリカ全土を走り回って撮った膨大な写真から作った写真集が『THE AMERICANS』というわけなのだが……。

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 スイス人のカメラマンに奨学金を与えるっていう、アメリカの懐の深さというものにも驚かされるが、その結果として作成された写真集を見ると、そこには何らのテーマ性もなにもない、っていうことに更に驚かされる。

 つまり、それも写真、あれも写真っていうわけなんだな。

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 写真展に出品されている作品は『THE AMERICANS』からも出品されているが、大半はそれ以前の作品であり、若干はそれ以後の作品という構成だ。

 面白いのは、別にそれ以前の作品も、『THE AMERCANS』も、それ以後の作品も、別に作風の変化なんてものはなくて、ただただ、街の人々を撮影しているだけなのだ。

 まあ、その辺が大写真家らしいってところなんだろうな。「決定的瞬間」なんてものはなくて、すべての瞬間が「決定的」なんだっていうことなんだろう。ということは、別に写真展を見に行かなくても、写真集『THE AMERICANS』を持っていれば、実はそれで事足りたりするんだ。

 私自身は「写真展派」っていうよりは「写真集派」、つまり本として身近に置いておきたいと考えているタイプなので、あまり写真展というものには行かないのだが、今回行ってみたっていうのは……、やっぱり「清里」っていう場所の関係なのかなあ。

 すこしは涼しいかも……、ってことなんだけれども、それは事実でありました。

Tne-americans『THE AMERICANS』(©2008 Robert Frank for the photos / ©1959 for the intrduction by Jack Kerouac)

 『THE AMERICANS』(©2008 Robert Frank for the photos / ©1959 for the intrduction by Jack Kerouac)

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