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2019年5月24日 (金)

『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』って、ホントに300万円で買えるのかなあ

 月曜日から水曜日まで怒涛の伊勢・京都ツアーに行ってきた関係で、なんかちょっとくたびれて、昨日は余り出かけなかった。

 ということなので、今日は本を読んで一日すごした、って言ってもKindle読書ですけれどもね。

『今回、本書で行おうとしている提言は、現在はサラリーマンであるあなたでも、中小企業の社長になって経験と能力を生かして活躍しよう、会社という「箱」を所有して「資本家」(=あちら側の人間)になろう、というものにほかなりません。そして最後は、豊かな資産に恵まれた 資産家 を目指してもらいます。』

 っていう提言。なんか素敵じゃないですか。

Photo_11 『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門』(三戸正和著/講談社+α新書/2018年5月1日刊)

 ただし、自ら事業を立ち上げる企業を三戸氏は勧めない。

『まったくのゼロから事業を立ち上げ成功させる起業家を、私は「 ゼロイチ起業家」と呼んでいます。そうした起業家は、「息を吸うかのように」とんでもない仕事をしています。ゼロイチ起業家は、「普通」の人間とは違う世界を生きています。新しい事業のチャンスを 嗅ぎ 分ける 嗅覚 の 鋭さも別格です。私も残念ながら、その感覚にはとうてい及びません。』

『これまでは、「あちら側の人間」になるためには起業という選択肢しかなく、それには〝ゼロイチ〟で事業をおこす必要がありました。しかし、いまや、ゼロから会社を作る必要はありません。一般の人でも、すでにある程度の仕組みが回っている会社を買うことができる、つまり、「 個人M&A」が可能な環境が整ってきているからです。
 そんな時代だからこそ、また、黒字の優良中小企業の経営者の多くが高齢化し、後継者を探している今こそ、普通の感覚を持った人でも「あちら側の人間」を目指すことができるようになるのです。』

 そうか、でもそんなに簡単に「個人M&A」なんてできるんだろうか。

『起業とは、会社を作ることではありません。事業を作ることです。会社を作ることは誰でもできます。ネットで「会社 作り方」と検索し、その通りに手続きするだけです。しかし、今すでにあるサービスや商品を自らの手で販売していくだけでも大変なのに、まして、世にないサービスや商品を創造し、市場に浸透させていくベンチャービジネスを軌道に乗せるのは、並大抵のことではありません。』

 じゃあ、どうするのか?

『 そこで、そんな「ゼロイチ起業」より、過酷な 10 年を生き残った 23%の企業の〝オーナー社長〟 になってしまいませんか、というのが私からの提案です。具体的には、あなたのこれまでの知識と経験を活かせる中小企業を見つけ、個人でM&Aをして、経営引き継ぐ……つまり、「 会社を買う」= 事業承継です。』

 うーむ、そうか。

『ベンチャー企業を志向する人の中には、大企業の仕事を「面白みがない」「成長しない」「やりがいがない」などと批判する人が結構多いのですが、少々短絡的で、視野が 狭い気がします。大企業や業界大手が中小企業と何が違うかというと、業務の進め方やシステムなどの仕組みが非常に洗練されている、という点です。』

『大企業の正社員は全員、幹部社員  大企業や大手企業の人材は中小企業の社長候補だと聞いて、「いやいや、私は企業の歯車ですよ」と思ったそこのあなた。それは少し勘違いされているかもしれません。大きな企業において、本社で総合職採用をされた方は間違いなく全員、「幹部社員」です。』

 つまり、そんな「幹部社員」であれば、本来の中小企業の経営者が持っているような経営スキルをすでに持っているっていうことなんですね。

『私たち投資ファンドが、そんな中小企業の投資先に入るときに真っ先にするのが、各業務の KPI(Key Performance Indicator=主要業績評価指標)の設定と、それを PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルで回す仕組み作りです。しかし、多くはKPIどころか、PDCAという言葉すら知りません。
 それでも中小企業の社長には、大した危機感はありません。  財務諸表の見方がわからない経営者が多くいます。税理士の〝先生〟に任せっきりで、決算書もまともに読んだことがないからです。』

『BS(Balance Sheet:貸借対照表)や PL(Profit and Loss statement:損益計算書)には、企業の健康状態を診断できるさまざまな数字が書かれています。健康診断結果のシートと同じです。「財務諸表を読む」とは、そこに並んだ数字を見て企業の健康状態を理解することなのです。』

『投資ファンドを運営する私たちは、3期分の財務諸表を見れば、その会社がどのような経営状態にあるかをほぼ把握することができます。自身の会社でそれができなければ、経営者とはいえないと思うのですが、実際には、中小企業では財務諸表が読めない経営者がほとんどです。』

 そこで

『大企業で管理職をしていた人ならば、おそらく予算編成や決算で、自分たちの業界における決算数値の意味はわかっていると思います。それだけで旧態依然の中小企業の経営者より、経営スキルの面では進んでいる可能性が高いといえます。』

 ところが中小企業の実態は

『これまで中小企業は、親族内承継が9割以上でした。ですから社長も、大学を出ていったんどこか大きな企業に新卒で入り、ほんの数年の経験しかないままに家業を継ぐために戻ってきて入社し、すぐに専務になり、 10 年勤めて社長になったというようなケースが、偏見ではなく、本当に多いのです。せっかく新卒で大企業に入社しても、彼らはマネジメントを経験するまで到達せずに実家に戻っていますから、経営や管理の何たるかはよく知りません』

 ということなので

『なによりも中小企業を買うことの大きなメリットは、あなたが専門性を生かすことができ、勘所もわかる業界で、今、経営が成り立っている会社を設備も、顧客も、従業員も、仕入れ先も、取引銀行も、そのまま引き継ぐことができる点です。
 どんな企業であれ、経営上の一番の課題は「事業が継続できること」です。きちんと利益が出ているのであれば、とりあえずは現状の業績をそのまま保てばOK。そう考えれば、マネージャー経験のある人にとって決して難しい仕事ではありません。
 流れを大づかみに把握できたら、それから会社をよく見て、「よくない」「古い」と思う部分に改善の手を加えていけばいいのです。』

 なるほどね

『事業そのものは良いが、経営のやり方を間違えているために利益が出ていないような会社を比較的安価で買収する。そして、大企業では当たり前と思われることを実行し、経営のテコ入れをして黒字化させ、次のオーナーを見つけ、売却する。
 そのとき会社の価値は、5倍にも 10 倍にも跳ね上がっている可能性があります。出資した金額は、何倍にもなって返ってくるのです。』

 ということなのだ。

『大企業に勤めているあなたが、まともなマネジメントができていない中小企業を買収し、適切なマネジメントを導入すれば、それだけで経営は劇的に良くなる可能性が十分にあります。逆に、経営にテコを入れようがないぐらい優良経営の会社は、すでに会社の株式価値も高く、付加価値を生むことができないので、あまり食指が動かない会社です。
 いちばん良いのは、事業内容や技術は優れているのに、経営のやり方が悪くて若干の赤字かトントンになっている会社に、まともなマネジメント手法を導入して黒字に変えることです。』

『これからの日本社会では、「何もしないでいること」も人生を危機に 晒す一つのリスクになるのです。そうした社会環境の中で、万人に向いているわけではなくとも、「会社の購入が、サラリーマンの新しいビジネスキャリアになったり、退職後の選択肢の一つである」ことを多くの方に知っていただき、実践に移していって欲しいと願っています。』

 というのが三戸氏が本書を書いた理由らしい。

 まあ、ちょっと私なんかは既にして出遅れてしまっているが、まあ、今からでもできないわけではないかもしれない。
 いっちょう、やってみようかしら。

 問題は、300万円くらいでそんな素敵な中小企業が買えるんだろうか、ってことなんだけれども。

3_6『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門』(三戸正和著/講談社+α新書/2018年5月1日刊)Amazonでのご注文、Kindle版はコチラ、紙版はコチラ

 

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