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2018年9月 8日 (土)

オリンパスは元々「フォーサーズシステム」のメーカーだったんだ!

 今やデジタルカメラもフルサイズの時代だ。

 がしかし、「フルサイズ」って何だってことを気にしなければならないだろう。「フルサイズ=35mmフィルムカメラの画面と同じサイズの撮像素子」ということだったら、それは別にフルサイズでも何でもない。本当のフルサイズっていうのならば、エイト・バイ・テンなどの35mmの「ライカ・サイズ」以上に大きな撮影画面をもったカメラが昔からあったわけだし、ライカがライカ・サイズを始めた時は、「あんなに小さな画面でマトモな写真が撮れるわけはない」といわれたのである。

Photo 『時を超えるカメラ』(松本賢著/枻文庫/2005年7月30日刊)

 ということは、別に35mmライカ・サイズがフルサイズでも何でもないし、別の「フィルム=撮像素子」のサイズでも実用上なんの問題もなければ、それが使用サイズでいいわけだ。編集者というか発注者が「このサイズで撮ってね」っていうのが、編集者というか発注者にとっての「フルサイズ」なわけで、それをフォトグラファー側から「これはフルサイズです」というのは、まあ言ってみれば越権行為なわけだ。

 ということなのだが、35mmフィルムカメラ時代から、そうした「フルサイズ信仰」のなかったメーカーがあったんですね。

 それがオリンパス光学工業(現・オリンパス)という会社。

 早い時期から35mmライカ・サイズのフィルムを使いながら、ライカ・サイズの半分の大きさの画面で撮影しようというカメラ「ハーフ・サイズ」カメラを開発していたのである。オリンパスがオリンパス・ペンSでもってハーフサイズ・カメラを発表したのが1959年、最も長命だったペンEEが1961年であった。このカメラ自体はアマチュアカメラマン向けに開発されて、高度成長経済の始まりの時期に子供の成長記録などを写真でおさめておきたい親のために爆発的に売れたのである。同時に、子供の側からも修学旅行カメラとして、親から借りて使った一番多かったカメラでもあった。そういう意味では、日本人の記憶に一番残っているカメラなのかもしれない。

 この当時、オリンパス・ペンEEを使って精力的に仕事をしていたのが、民俗学者の宮本常一である。宮本氏自身はアマチュアカメラマンだと自認していたのかもしれないが、その撮影した写真は後に再評価されて、その後は「写真家=宮本常一」として認められたというか、写真が民俗学の方法として確立されたのが、この時期なのかもしれない。まあ、現在はビデオになって同じように使われているけれどもね。

 で、そのオリンパス光学工業がアサヒペンタックスやニコン、キャノンに続いて市場に問うたのが、お得意の「ハーフ・サイズ」の一眼レフ「オリンパス・ペンF」だったのである。1963年のことだった。ペンFはその後進化して1966年にTTL測光を備えたペンFTに進化した。

 実はこのオリンパス・ペンFTが、その後のデジタル時代の「マイクロフォーサーズ」の先行例だったのだ。まあ、デジタルになってしまえば、フルサイズだろうがマイクロフォーサーズだろうがAPS-Cサイズだろうが、実は関係ないんですね。

 本書は、1958年生まれの写真家MazKen(本名:松本賢)氏が、カメラとの出会いから、写真家として活動したのち、いわゆる「アサインメントの写真」が嫌になってしまい、現在に至るまでの遍歴がベースになっている本である。そして、その中で今やクラシック・カメラともなってしまった「オリンパス・ペンFT」と出会い。それをいかに愛するようになったのか、ということを述べた本なのである。

 オリンパス・ペンFTの一番のチャームポイントは「スタイリッシュ」ってこと。一眼レフなんだけれども、ペンタプリズムの三角形がないんですね。

 で、オリンパスはOMシリーズのころはフルサイズ(って当たり前なんだけれども、あえてそういう呼び方をここではします)なんだけれども、他社の一眼レフよりは一回り小さな一眼レフを発売する会社であった。

 問題は、そのオリンパスがデジタルカメラのOM-Dを発表した時、2012年のことなのであります。マイクロフォーサーズっていう小型の撮像素子を備えた一眼レフなんだけれども、問題はそのスタイルなんだなあ。オリンパスOM-Dはミラーレス一眼なんだけれども、何故かその軍艦部には「ペンタプリズム風」の三角形が乗っかっているんですね。

「あれっ? オリンパスって昔、ペンタプリズムを使わない一眼レフを作っていたんじゃないの? それが何でミラーレスでペンタプリズム風の三角形が乗った一眼レフを造っちゃうの?」

 はっきり言って、カメラのスタイルとして一番優れているのはM型ライカなんですね。軍艦部は基本的に横は真っすぐ、それがカッコイイ。一眼レフの三角形は、まあそこにペンタプリズム&ファインダーを置くしかないんで、そこに置いたわけ。それは機械構造的に最適値だったから、それはしょうがない。じゃあ、なんで別にペンタプリズムを使わないデジカメで、なおかつマイクロフォーサーズっていう小さい撮像素子を使ったカメラで、三角形を頭の上に置かなければならなかったのか?

 まあ、一眼レフのスタイルっていうものになんか「基本的な形」があるような気がして、そんなスタイルにしちゃったんじゃないかな。

 で、その後、紆余曲折してオリンパスEPシリーズの本命としてオリンパスPEN-Fが発表されたのが2016年。テレビ番組「ぶらり途中下車の旅」でなぎら健壱氏が見慣れないカメラをもっているのに気が付いた私は、慌てていろいろ調べて、それがオリンパスPEN-Fというカメラだということを知ったのでありました。

 いやあ、これこそオリンパス・ペンFTの後継デジタルカメラだなあ。一眼レフなんだけれどもペンタプリズム部分がないんですね。スタイリッシュだなあ。いいなあ、ということで、私は現在使っているニコンDfやエプソンR-D1sの次のデジカメはオリンパスPEN-FかライカM10かな、なんて夢想をしているんですがね。

 どうなることやら。

 で、これが現在私がたまに使っているオリンパス・ペンFT。なかなかスタイリッシュな一眼レフでしょう。見た目、レンジファインダーカメラみたいなんだけれども、ファインダーの対物レンズがないです。それが一眼レフの証。光学系ファインダーでもペンタプリズムを使わないで、ダハプリズムを使うと、ちょっと複雑な機構になるけれども、こんなスタイルの一眼レフが作れるんですね。

 まあ、50年も前のクラシック・カメラなんで、TTLまかせにしないで、単体露出計も使った方がいいかもしれませんけれども。

Ft

『時を超えるカメラ』(松本賢著/枻文庫/2005年7月30日刊)

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