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2018年5月27日 (日)

これじゃあ「高等教育の無償化」ではない

 日経新聞5月26日の記事『大学無償化、資産あれば対象外 政府方針』という記事が気になった。

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 記事は以下の通り。

『政府は大学などの高等教育の無償化について制度の骨格案を固めた。住民税を払わない低所得世帯は無料にし、その後、年収380万円未満程度の世帯まで段階的に授業料と生活費を援助する。所得が少なくても一定以上の資産がある人は対象から外す。成績が著しく悪い場合は支援を止める。財務情報の公開など一定の基準を満たした大学を無償化の対象にする。
 新たな制度は2019年10月に予定する消費税増税で得られる税収の一部を使い、20年度から始まる。高等教育は大学や高等専門学校(高専)、短大、専門学校をさす。昨年の衆院選で安倍晋三首相が無償化を公約に掲げた。
 住民税非課税世帯の授業料と生活費を無料にする大枠は昨年末に決まり、文部科学省を中心に具体的な制度設計を進めてきた。骨格案は6月にまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に盛り込み、年内にも詳細な制度案をつくる。
 夫婦子2人でそのうち1人が大学生の世帯の場合、年収380万円未満程度まで段階的に授業料と生活費を支援する。年収300万円未満の世帯では住民税非課税世帯の3分の2の額、年収300万円から年収380万円未満の世帯では3分の1の額を支援する案を軸に検討する。年収要件は実際は課税所得の額をもとに決める。
 生活費の支給基準には娯楽費や趣味の費用は含めない。大学の受験料は2校分まで補助する。
 マイナンバーを使い、支援対象者は所得だけでなく資産も把握する仕組みを整える。多額の資産を持ちながら支援を受ける世帯があると、中高所得者の理解が得られないためだ。基準は現行の非課税世帯向け給付型奨学金で19年度から導入する「2人親の世帯で資産2000万円以下」との目安を参考に検討する。
 国費で支援するため、学生の学習状況は毎年、確認する。1年間に必要な単位数の6~7割以下、成績が下位4分の1などの場合は大学から警告を出し、連続で警告を受けると支給を打ち切る。
 定員割れなど教育の質が悪化している大学の延命措置にならないよう財務・経営情報の開示や一定数の外部人材の理事への登用など複数の基準を満たした大学に限る。』

 う~ん、これのどこが「大学無償化」なんだろうか。『住民税を払わない低所得世帯は無料にし、その後、年収380万円未満程度の世帯まで段階的に授業料と生活費を援助する。所得が少なくても一定以上の資産がある人は対象から外す。』って言うだけじゃあ、別に「大学無償化」でもなんでもないですよね。

 どうせ「無償化」って言うのならば、それこそ親の年収なんかに関係なく、とにかく大学に通うのに「授業料その他は一切免除」じゃなければならないはずなんだけれども、「生活費までは」という意見も出そうなので、まあ少なくとも「授業料」だけはすべて免除じゃないと、それは本当の「大学無償化」とは言わない。

 そんな無償化を実現している国があるのかと言えば、フランス、ドイツ、フィンランド、スウェーデン、デンマークなどがそうだし、それ以外にも「ほとんど払わなくてもいい国」としてはエストニア、オーストリア、ギリシア、スロバキア、スロベニア、チェコ、トルコ、ノルウェー、ポーランドなどがある。

 そのすべてがヨーロッパであることは、さすがに歴史の最新地域であるヨーロッパなんだけれども、ゲルマン系の国ばかりではなくてフランスなんかも入っているし、旧ソ連から離反した元共産圏の国とか、西ヨーロッパでも最貧国と言われているトルコやギリシアなんかも入っているんだから、多分、「国の財政」っていうだけではない、国としてのフィロソフィーの問題があるんじゃないか。

 まあ、アメリカやイギリス、勿論、日本が入っていないのもそれなりの理由がありそうだ。

 北欧のゲルマン三国などが福祉国家であることはよく知られている。しかし、同時にそれらの国々の税法についてはあまり知られていないのではないだろうか。例えば、スウェーデンやノルウェーの付加価値税(日本の消費税に相当<実態は少し違う>に相当)は25%、フィンランドは24%という感じだ。

 勿論、国によって国家公務員に対する考え方が違うので一概には言えないのだが、少なくとも「小さな政府」を目指しているアメリカやイギリス、日本と、そうではない「高福祉高負担」の北欧三国という関係はあるようには見える。ところが実態はそうではなく、アメリカやイギリス、日本だって、じゃあ「小さな政府」が実現できているのかと言えば、実態としては全然ダメなんですね。未だに無駄な公務員の数は全く減っていない、けれども目指しているのは「小さな政府」なので、政策的には「余計な税金は取りません」という姿勢だけは見せとかないと次の選挙に負けるんで、そう言っているだけってのが実態。まあ、国家公務員の方々だって、「本当はもっと高福祉になればできる政策はいっぱいあるんだが」でも、現政権が「低負担」でもって選挙の票を取ろうと思っているからには、それを口に出すわけにはいかない、ってところなんでしょう。

 いいじゃないか、税金をいっぱい取れば。消費税だってもっともっと上げればいい。所得税だって上げればいいし、法人税もその結果タックスヘイブンに逃れる企業があってもいいから上げちゃえばいい。相続税だってなんだって、どんどん増税して、その代わり教育に関しては幼稚園(保育園)から大学(大学院)まですべて無償にすればいいのだ。

 教育費を無償にした場合、何がメリットで何がデメリットになるのか?

 メリットとしてまず第一番に上げたいのは、それでもって世代間の継続性というか、まあ言っちゃうと「貧困の連鎖」がなくなるってことですね。「東大生の親の年収は1,000万円以上」なんていうことはなくなって、誰でも一生懸命勉強すれば一流の大学に入れて、それなりの企業に勤務できて、それなりの収入を得ることができる、っていう人生の青写真を描くことができる。まあ勿論、そんな人生の青写真なんてまさしく「絵に描いた餅」なんで、その通りに行くかどうかは誰もわからない。けれども、とりあえずそんなことがあるかもしれないという「夢」をみることだけでもできるんだ。まったく、夢見ることもなく過ぎ去っていく青春を送っている多くの子供たちの存在を考えるのであれば、それだけでもやってみる価値はあるかもしれないのだ。「大学の完全無償化」

 ということなので、大学無償化のデメリットはありません。唯一あるとすれば、「大増税」です。まあ、でも国民みんなで増税分を分け合うんだからいいじゃないですか。

 大学の質が問題だっていうのであれば、じゃあ、全部国立大学にしちゃって、ダメな大学はどんどん潰せばいいのであります。これもヨーロッパの多くの国の大学や高等教育機関は国立しかないという前例があるんだから、「前例主義」の大日本国国家公務員の皆様にも理解はできるのではないでしょうか。

 もうね、下手な助成金を拠出する私立大学なんてものは全部潰して、国立だけにすればいっそのことスッキリする。で、大学は学問をするだけのところにして、くだらないクラブ活動は、やりたい人が勝手にやるだけで、別に大学はそんなものは助成しない。

 スポーツはどうするだって? そんなものはクラブチームに任せておけばいい。下手に「大学スポーツ」なんてものを大事にしている日本や、アメリカ、イギリスみたいな後進国だけが、ラインバッカーの違法タックルなんてものが話題になったりしているんですね。

 ってのが、某〇〇大学のアメフトチームのラフィング・ザ・パサーと、そのごの危機管理のマズさを見ながら考えたこと。

 そうやって文科省完全管理下の大学にしちゃえば、文科省のお役人ももうちょっとプライド持ってお仕事をできるようになるんじゃないかしら。まあ、必要以上に張り切っちゃう人もかなり出そうですけれどもね。

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