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2017年11月 1日 (水)

『通りすがりのあなた』の古くて新しさって

 昨日、無事手術は終わり、現在はICUで回復へ向けてリハビリ中。なのでこのブログは小人さんたちが、エッサカ・ヤッサカ上げてます。

 まあ、2~3日くらいで一般病棟に帰って、再びブログも再開できそうです……、ってなればいいな。

Photo_2 『通りすがりのあなた』(はあちゅう著/講談社/2017年10月1日刊)

 目次から本書の構成を見る。

「世界が終わる前に」
「妖精がいた夜」
「あなたの国のわたし」
「六本木のネバーランド」
「友達なんかじゃない」
「サンディエゴの38度線」
「世界一周鬼ごっこ」

 という、すべては男と女の関係に話は発するのだが、別に結婚話ではなくて恋愛話でもなくて、まあそれは「男と女」じゃなくても、あってもよさそうな話なんだが、でもやぱり「男と女」じゃないと成立しそうもない微妙な線の話ばっかりだ。まあ、女性作家っていうと、そのほとんどが「男と女の恋愛感情」にかかわる話ばっかりが求められるところから、そんな話を拒絶したいっていう、はあちゅうさんの思いのようなものが感じられる。

 はあちゅうさんは、慶応大学の学生時代に友人と書いていたブログが書籍化されて、まあそれはそれで「文壇デビュー」なんだけれども、まあ、ブログ本くらいじゃあ認められない文壇なので、はあちゅうさんとしてはなんとしてでも「文学誌」に書いて、その結果として書籍を出版し自分も「作家」として認めてほしいという願望が強かったんだろうか。

『この本では「名前の付けられない人間関係」を扱っています。日本は曖昧なものの美しさを愛でる国でありながら、人間関係だけは明確な名前が付いていて、その人間関係における一般的なルールからはみ出した人や「らしくない」振る舞いをした人を社会全体で叩く風潮があるように感じています。でも、人間ははみ出すものだし「らしくない」ことをするものだと思うのです。人の数だけ人間関係があっていいし、その関係性の数だけ、それぞれのルールがあっていい。誰かのルールにあてはまらない人間関係があっていいし、それをお互いに許容する社会であればいい。そんなことを最近思っています。友達でないけれど恋人とは言い難い人、、普段生きている場所は違っても心の支えになっている人、一度しか会っていなくても人生に大きなインパクトを残してくれた人……。呼び方のわからない人間関係を多く持てば持つほど、人生は彩り豊かなものになっていくように思います。この本は、曖昧なものを、曖昧なまま残しておくのもいいんじゃないかという私なりの提案です』

 っていうのが本書の最後「エンドロールのようなもの」における作者はあちゅうさん自身による『通りすがりのあなた』改題なんだが、ああ、そうかそれを引用しちゃうと、本書をまだ読んでいない人にはネタバレになってしまうなあ。いかん、いかん。

 つまりそういう小説なんだ。別に恋愛関係があるわけでもないし、男と女としての肉体的接触があるわけでもないし、人間関係においてストーリーの始めと終わりで特に大きな変化がないというストーリーなのだ。う~ん、それで小説として成り立つのか……、っていえば、別に成り立つわけなのですね。

「そういう関係も人間関係なんだ」って言っちゃえば、それはそれ。まあ、実を言うとそういう「何の変化もない普通の人間関係」が人と人との関係論の中で一番多い関係なんだ。でも、普通それを小説に書いちゃうと「ストーリーがない」と言って批判をされるんで、それを皆避けているというのが実際ではある。

 じゃあ、この小説が今までなかった全く新しい小説ジャンルなのかといえば……、実はそうでもないんだよなあ。つまり、日本には「随筆文学」という考え方があって、それはまああまりストーリーに起伏がないことが良いとされているジャンルの文学なんですね。

 そういう意味でいえば、このはあちゅうさんの「小説」は、新しくて古い文学なんだってことは言えるのであります。

 じゃあ、そこで描かれた世界についてお前はどう考えるんだ? って言われちゃうと、「まあ、そんなこともあるんじゃないの?」っていう、これまたいい加減な返事しか返せないのが、ちょっと情けない。

『通りすがりのあなた』(はあちゅう著/講談社/2017年10月1日刊)

2017_10_30_2

 いい天気なのはわかるんだけれども、建物の中にしかいないので、寒いのか暖かいのかが全く分からない、ってのがちょっと残念ですね。

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