フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『鷲尾老人』って、一体誰なんだ? | トップページ | 『通りすがりのあなた』の古くて新しさって »

2017年10月31日 (火)

『縮小ニッポンの衝撃』のなるほどなあ

 今年6月27日のブログ『未来の年表』で描かれている世界がマクロ的に「縮小ニッポン」をとらえたのに対し、同じ講談社現代新書の『縮小ニッポンの衝撃』は、まさしくNHKドキュメンタリーですね、見事なミクロ的視点からの証言集だ。

Photo 『縮小ニッポンの衝撃』(NHKスペシャル取材班〈大鐘良一・森田智子・花井利彦・田淵奈央・鈴木冬悠人・清水瑶平・植松由登/プロデューサー:天川恵美子・大鐘良一・高倉基也・小野寺広倫〉/講談社現代新書/2017年8月1日刊) 

 内容(章立て)は以下の通り:

プロローグ
第1章 東京を蝕む一極集中の未来 23区なのに消滅の危機(東京都・文京区)
第2章 破綻の街の撤退戦① 財政破綻した自治体の過酷なリストラ(北海道・夕張市)
第3章 破綻の街の撤退戦② 全国最年少市長が迫られた「究極の選択」(北海道・夕張市)
第4章 当たり前の公共サービスが受けられない! 住民自治組織に委ねられた「地域の未来」(島根県・雲南市)
第5章 地域社会崩壊集落が消えていく「農村撤退」という選択(島根県・益田市、京都府・京丹後市)
エピローグ 東京郊外で始まった「死の一極集中」(神奈川県・横須賀市)

 2006年に財政破綻に直面した北海道夕張市がある。夕張国際ファンタスティック映画祭なんかで有名な市なんだが、結局は炭鉱閉山の後の処理がちゃんとできていなかったための財政破綻なんだが、NHKの番組もそこからスタートしたのだった。

『「もしかしたら夕張の姿は、数十年の日本の未来図かもしれない……」
 NHK札幌放送局では、財政破綻当時から夕張市を継続的に取材してきた。破綻から10年を経たいま、行政や住民はどんな現実に直面し、格闘しているのか。今だからこそ顕在化してきた課題を徹底取材すれば、きっと夕張の特殊事情にとどまらず、日本全体へのヒントとなるはずだ。こう考え『NHKスペシャル 縮小ニッポンの衝撃』の企画はスタートした』

 というのがそもそものNHKの番組取材のきっかけだった。

 ところがその取材の過程でとんでもない情報が飛び込んでくる。

『日本有数のターミナル・池袋駅を有し、およそ29万人を抱える豊島区。人口は2000年以降、順調に増え続けている。ところが、3年前、民間の研究機関「日本創成会議」(座長・増田寛也元総務相)から驚きの発表が出された。「消滅可能性都市」のリストの中に、豊島区の名前が挙げられたのだ。まったく予想もしていなかった「消滅」の2文字に、区は大きなショックを受けた』

 その一番大きな要素は『豊島区は、25年以上にわたりほぼ毎年、「自然減」の状態が続いていたのである。他の自治体からの流入がなければ、とうの昔に人口減少が始まっていたのだ』。そしてさらに門田なのが『豊島区外から新たに転入してきた人の平均年収だ。その中の「20代の単身者」の欄に目を移すと、241万円とあった。2015年時点で、従来から区内に住み続けてきた同世代と比較すると、40万円以上も低いことが分かったのである』。

 そんな低年収の若者たちは当然ながら税負担の能力は低いし、多分非正規雇用の若者たちが多いだろう。で、当然そういう人たちが伴侶を見つけて結婚する可能性は低いし、ということは子供を作る可能性も低い。で、将来的には消滅可能都市になるっていう論法なのである。うーむ、それは確かにありそうな話だなあ。

 1920年に国勢調査を開始以来100年近い間増加を続けてきた日本の人口なんだが、2016年に発表された国勢調査(2015年)によると総人口は1億2709万人と、5年前の調査に比べて初めて減少に転じた年として、90万2667人の減少が確認されている。以降は、日本の総人口は(よほどの海外からの移住を受け入れない限り)順次減少していき、『未来の年表』によれば2053年には日本の人口は9,924人と一億人を切るそうだ。

 結局、我々はこれから先どうしたって縮小する日本と日本民族の前に立ち会わなければならない以上は、もはや覚悟を決めてかかるしかないのだろう。

『東京オリンピックから5年後にあたる2025年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる年である。この年以降、日本は5人に1人が75歳以上という超高齢社会に突入する。ニポンを支えてきた団塊の世代が医療や介護を受ける側にまわれるようになれば、消費は著しく減退するとともに、社会福祉費が増大し、国家財政が破綻の危機に瀕する。東京オリンピックは、縮小ニッポンがもたらす歪みが噴出し始める分水嶺となる。祝祭の先で私たちを待ち受けているのは、奈落の底へとつながる絶壁なのかもしれない。
 そうした厳しい状況の中で、私たちにできることは何か。それは、国も自治体も、そして私たち国民も、この過酷な現実をしっかり直視し、問題を先送りしないことしかない。その上で、これまで当たり前に思っていた行政サービスを諦めたり、自分たちの暮らす地域を縮めていくなど、一人ひとりが痛みを分かち合いながら、「撤退戦」に身を投じなければならないだろう。そこには地方と東京の差はない。私たちは、次の世代にこの日本をつないでいく責任を負う者として、縮小ニッポンの未来図と向き合う覚悟があるのか、今まさに問われているのである』

 撤退戦として戦うのか、あるいはいろいろな宗教的問題やら民族的問題を抱え込みながら海外からの移住を受け入れるのか、まあ、選択肢は二つに一つなんだから、問題の捉えかたは比較的単純だ。

 さあ、どうなんでしょうかね。

『縮小ニッポンの衝撃』(NHKスペシャル取材班〈大鐘良一・森田智子・花井利彦・田淵奈央・鈴木冬悠人・清水瑶平・植松由登/プロデューサー:天川恵美子・大鐘良一・高倉基也・小野寺広倫〉/講談社現代新書/2017年8月1日刊)

 本日、心臓手術を受けます。ICUに入ったりするんで、暫くはブログの更新はストップすると思いますが、いずれまた再開する際はTwitterやFaceBookでお知らせしますので、暫くお待ちください。

 では、行ってまいります……、なんちゃって、明日は更新しますので、ヨロシクね!

 

« 『鷲尾老人』って、一体誰なんだ? | トップページ | 『通りすがりのあなた』の古くて新しさって »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/65961215

この記事へのトラックバック一覧です: 『縮小ニッポンの衝撃』のなるほどなあ:

« 『鷲尾老人』って、一体誰なんだ? | トップページ | 『通りすがりのあなた』の古くて新しさって »

2018年9月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?