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2017年9月19日 (火)

『電通と博報堂は何をしているのか』だって? 何もやっていないに決まってるじゃん

 要は新聞ダネになった女性新入社員の自殺事件に関して、電通や博報堂が何をしてきたのか、そして現在何をしているのか、という本なんだが、そんなの決まってるじゃん。「何にもやってません」なんだよ。

 別に、悪いことをしたと思っている人はいないでしょうね、多分。

Photo 『電通と博報堂は何をしているのか』(中川淳一郎著/星海社親書/2017年3月24日刊)

 事件の概要は以下の通り。

『電通女性社員の自殺は労災 三田労基署、残業倍増を認定

 広告大手の電通に勤めていた高橋まつりさん(当時24)が昨年12月に自殺したのは、直前に残業時間が大幅に増えたのが原因だとして、三田労働基準監督署(東京)が労災認定していたことが7日、分かった。遺族代理人の川人博弁護士が明らかにした。認定は9月30日付。
 川人氏によると、高橋さんは東大卒業後の昨年4月、電通に入社し、インターネット広告などを担当した。本採用となった10月以降、業務が増加し、11月上旬にはうつ病を発症したとみられる。12月25日、東京都内の社宅から投身自殺した。
 労基署は発症前1カ月の残業時間は月約105時間に達したと認定。2カ月前の約40時間から倍増していた。
 高橋さんは「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい」「休日返上で作った資料をボロくそに言われた もう体も心もズタズタだ」などの言葉を会員制交流サイト(SNS)などで発信していた。
 電通は取材に「社員の自殺については厳粛に受け止める。労災認定については内容を把握していないので、コメントは差し控える」と説明した。
 都内で記者会見した母親の高橋幸美さん(53)は「労災認定されても娘は二度と戻ってこない。過労死等防止対策推進法が制定されたのに、過労死は起きた。命より大切な仕事はない」と訴えた』(日経新聞2016年10月/7日)

 う~ん、この高橋まつりさんっていう人、静岡の中高一貫校を出て東大文学部に入り、電通に入ったっていうんだけれども、学生時代に「週刊朝日」でアルバイトをしていたのが、広告業界入りする前のマスコミ業界経験。まあ、週刊誌にいたんならマスコミの労働荷重ぶりについては多少は知っていたんだろうけれども、まあアルバイトだからそこまでは知らなかったのかもしれない。でもね、多少自分の周りを見ていれば分かったはずなのよね、その程度のことは。

 で、もう一つ間違っちゃったのは「電通もマスコミ」だと思っていたところかな。「電通=広告代理店」自身がマスコミなわけないのであります。あくまでも「黒子」。それもメーカーだったり、流通業者だったりっていう、「地味~な」会社の、「地味~な」黒子なんですね。それをたまたま「週刊朝日」の経験があるから「自分もマスコミ志望だっ!」って言って、何で広告代理店なんかに入ったんだろうなあ。

 その昔、私が出版社に入った頃だから、今から40年ほど前か。人事の教育担当者から「これからは『広告代理店』って呼んじゃだめだ『広告会社』って呼べ。これからは『取次』って呼んじゃだめだ『販売会社』って呼べ」なんて会社の中で言われて、「う~ん。そんなもんかなあ」なんて考えて会社の中を見渡してみれば、結局、みんな「代理店」「取次」って呼んでいる。まあ、これからはクライアントとメディア企業の間で右往左往するだけの「代理店」じゃなくて、クライアントやメディア企業に対して、「いろいろ提案していく企業を目指す」なんてことを電通が言ったりしていたことを受けてのことなんだろうが、結局、クライアントから言われたことをそのまま社内外のクリエイター部門に(言われたことの意味も分からないままに)伝えるだけの「代理店」だったり、出版社と書店のあいだで言われたことをそのまま「オウム返し」に伝えて、結局は本を「出版社と書店の間で取り次ぐだけ」の「取次」っていう実際の業態にはなんの変化もないっていうことだけは証明されているわけなのだった。

 結局、高橋まつりさんの長時間労働に関していえることは

『なぜ、そんなことになるのかといえば、大いに影響しているのが「所詮は下請け業者」である点だ。ネットでは電通が日本の政財界すべてを牛耳り、猛暑やゲリラ豪雨まで電通が仕掛けたといった「ぬえ」のような存在として扱われているが、実態として私が感じるのは、「客に対して忠義を徹底的に尽くす社畜集団」という点だ』

 ということであり、ある種の「正論」として言えるのは

『僕の感覚だと、105時間の残業をしていたという高橋さんの残業時間は、『短かった』と思います。多分、デジタル界隈にたくさんいるヤバい人の時間と比較すると、そこまでではない。でもそれを「甘えだ」と言った人が出た。それはちょっと会社としてそのヤバさに気付いていないというか……。そういったことを安易に言えてしまうレベルの人がごろごろしているんです。漫画『ドラゴンボール』で『私の戦闘力は53万です』みたいなのがありましたが、仕事人としても同様の『戦闘力』みたいなものはある。300時間やっても死なない人を電通の社員は見てきた。だから、ハードル設定のミスというか、周囲とか上司にも勘違いがあったのではないでしょうか。個々人は耐性が違うんです。高橋さんの不安定さが浮き彫りになったツイートを見て思ったのは、採用ミスであり、配属ミスだということです』

 ということになる。

 別に、100~300時間くらいの残業は当たり前なのである。それがマスコミであり、広告代理店なんだよなあ。つまり、それが嫌だったら「入らなければいい」し、入ってから気づいたのであるならば「辞めればいい」のである。本人も「辞めたい」「耐えられない」って言ってたんだから、そうすればよかったのである。私たちの時代なんかに比べたら、はるかに会社を途中で辞めた人間に対する社会の扱いは「ユルく」なってきているし、転職の機会だっていくらでもある。ましてや東大卒だし。

 なんで、そんなにツラくてヤメたいのに会社を辞めなかったんだろうねえ。ってところに実は家族(母親)のプレッシャーがあったんじゃないかとも考えられてしまうのだ。勿論、100時間を超える残業を「させていた」んじゃなくて「していても何の注意も払わなかった」電通の方にも責任はあるんだろうけれども。もう一つ、家族間の話し合いってのも気になるのだ。

 なあーんてことを、結婚したばかりの頃に月に400~500時間位残業(家に帰るのは2~3日に1回位かな)をしていた私が言ってるんだが。月106時間位の残業なんてラクショーじゃん、なんて言ってはいけないのだろうか。

 今どき。

『電通と博報堂は何をしているのか』(中川淳一郎著/星海社親書/2017年3月24日刊)やっぱり星海社は講談社直接じゃないので電子版は遅いのかなあ。

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