フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 黄金町バザール2017 | トップページ | 『アーティストが見た黄金町』って、どんなだ? »

2017年8月20日 (日)

『ネットは基本、クソメディア』

 結局、かつて『ジャーナリストの鳥越俊太郎氏は「2ちゃんねるはゴミため」という趣旨の発言をしたことがある。同じくジャーナリストだった故・筑紫哲也氏も「ネットの書き込みは便所の落書きのようなもの」と言っていたものだ』という時代とあまり変わっていないってことなんだな。

Photo_2 『ネットは基本、クソメディア』(中川淳一郎著/角川新書/2017年7月10日刊)

 タイトルは「ネットはクソメディア」と言っていながら、どうもそうではないような言い回しが気になるんだなあ。

『タモリ、明石家さんま、ビートたけし、イチロー、安倍晋三といった誰もが知っている人物についてグーグル検索をすると、1ページ目にはウィキペディアや公式ページが出たり、多くの人に読まれたであろうニュースが出たりする。しかし、テレビを見ていて「この人ってどんな人だっけ……」と思う人物が出てくると途端に怪しげなメディアが続々と1ページ目に表示されることが多くなっている。
 こういったサイトが「信頼性の高いサイト」としてグーグルからは上位に表示されるようになっているのだが、こうした「このキーワードを入れれば人々の関心を呼ぶだろう」と考えた結果の構成である。これらのサイトの特徴は芸能人の名前が基本的にフルネームで書かれており、ダラダラと一つの記事が長いことである。グーグルがここを評価し、検索上位にしてくれる、という情報がサイト管理人達の間で共有されていると見られる』

『旧来型のメディアでは基本的には「取材をする」ことがベースにあった。事件や事故の現場に行き、周囲の人の話を聞く。何かの事象について、専門家のコメントを取る。こうしたやり方を「足で稼ぐ」と呼び、メディア人にとっての報道するにあたっての矜持となっていた。
 一方、ネット時代になると、スペースが無尽蔵になったため、紙や電波では載せないレベルのものであろうとも、載せる場所だけはあるためキャッチーな記事に仕立てあげられたならば載せるという判断をする。だからこそ、芸能人がコストコで購入した戦利品を公開したり、女子会をしたことをブログで報告したりすればニュースになる』

 と、こうなってしまうと基本に立ち返って「ネットはメディアなのか?」という疑問を再び繰り返さざるを得なくなるのだ。

『まだネットに対する希望に溢れている2009年に私は『ウェブはバカと暇人のもの』という本を書き、ネット編集者の立場からネットへの幻想を批判した。2013年に『ネットのバカ』を書き、ネットがもはや「普通の人」たちのものになったことを指摘した。本書を出すことになった2017年、ネットの影響はさらに大きくなった。テレビ・新聞・雑誌・ラジオという既存の4マスメディアであってもネットの発信力を活用したり、ネット発のニュースを大々的に取り上げたりしている。
 しかし、ネットの実態はまだまだ無法地帯であり、ゲス業者とクソ記事が溢れる地獄絵図でもある』

 つまりそれは「普通の人」たちのものから「普通の人たちを利用するもの」になってしまったってこと。

『かつて私はラジオでもっとも信頼できるネットメディアについて聞かれて、新聞社・通信社・テレビ局の情報を除けばヤフーであると語ったことがある。それは圧倒的なPVがあること、そのおかげで制作費もそれなりに充実してそこに手間が掛けられること、加えてメディアとして信頼されるものでなくてはならないという強い自負があることなどが理由だ。私自身がネット編集者として記事を配信するなかでも、もっともチェックが厳しいメディアであるという印象を受けている』

 という時点では、まだ「ネットもメディアである」という意識があったんだが

『「まとも」に作っておけば問題がない手法だったにもかかわらず、著作権に疎く、編集・執筆の実際に疎い者達がカネのためだけにメディア事業を運営したことが問題だったのだ。また、「所詮は文字と写真、別に誰も死なない」「我々はネットの新興メディアだから、それなりのやんちゃは許される」といった意識があったのかもしれない。そこまでの問題は起きないという危機意識のなさもあったことだろう。
 今回、様々なニュースでは「WELQ問題」や「DeNA問題」といった報じられ方もあったが、WELQや、それを抱えるDeNAだけの問題というわけではない。むしろ、ネットメディア全体のコンテンツの作り方と、ビジネスのあり方について問題視しなくてはならないのだ』

 という時点では、もはや「ネットはメディアではない」単なる情報の糞溜めだっていうことになるんだが、それは当たり前のこと。

 と言ってねえ、

『ネットと上手く付き合う10カ条』ってのがあるんだが

『①グーグルは全面的に信用するな
②クソサイト独特の文体や、記事の長さ、ページ構成を理解せよ
③信頼できるサイトを見つけ、そこを情報源にする
④RT、シェアする前に一呼吸
⑤ヤフーが頻繁に選ぶメディアをチェック
⑥ニュースアプリだけではダメ
⑦大企業・官公庁はそれなりに信頼できるので、確認するにはそれらをチェック
⑧健康情報は安易に信じるな
⑨センセーショナルな話、いい話、ウィットに富んだ話は疑ってかかれ
⑩良質な情報獲得には時にお金を払う必要があることを理解する』

 ってなっちゃうと、なんかどんどん当たり前すぎて読む気にもならなくなってくる。

 要は「ネットで」「タダで」入ってくる情報なんて、基本的に情報としてのない、クソみたいな情報でしかないということ。「タダで」入ってくる情報なんていうものは、基本的にその情報の発信者が何らかの理由があって「タメにする」目的で流したものに決まってるじゃん、っていうメディア企業にいたら当たり前の価値判断でしかないのである。

 なんか中川淳一郎氏自身がネット企業との仕事が多すぎて、なんかネット寄りに劣化してきてるんじゃないかとも思えてしまうのだ。

 もうちょっとはまともなネット・ジャーナリストだと思っていたんだが、どうもそうではなくなってしまったようだ。

『ネットは基本、クソメディア』(中川淳一郎著/角川新書/2017年7月10日刊)

« 黄金町バザール2017 | トップページ | 『アーティストが見た黄金町』って、どんなだ? »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/65631077

この記事へのトラックバック一覧です: 『ネットは基本、クソメディア』:

« 黄金町バザール2017 | トップページ | 『アーティストが見た黄金町』って、どんなだ? »

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?