フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« NIKKORを世界的にしたカメラマン | トップページ | 豊田真由子事務所は店じまい? »

2017年7月13日 (木)

『不寛容社会』でも、いいじゃないか

 九州では大変な天気が続いているんだが、その一方、東京では好天気が続いている。まあ、ちょっと暑すぎるけれどもね。

 どうもそのせいか、毎日外に出て写真散歩をしているにはいいんだが、その分、本について書く機会が減ってきてしまっていて、いかんなあと思ってはいます。まあ、読んでいることは読んでいるんだが、どうしてもね、こう暑いと本を読むのも多少は億劫にもなってくるのも事実。

 と、言い訳しつつもとりあえず「本について書く」のであります。しかし、いつになったらこの「本について書く」ブログが掲載されるんだろう。

 ということで久々の「本について書くブログ(でも「書評じゃない」)であります。

 別にいいじゃないの、「不寛容社会」だってさ、ってことであります。

Photo 『不寛容社会』(谷本真由美著/ワニブックスPLUS新書/2017年4月25日刊)

 まあ、メイロマ(谷本真由美)さんの日本人叩きも時には面白いんだけれども、時によくある「外国に在住の日本人が陥りがちな、上から目線の日本人叩き(でも、それって自分を叩いてるのと同じなんですけれども)」になってしまっているところは、ちょっと残念だ。

 だって……

『なぜ日本人は見ず知らずの人を叩かずにいられないのでしょうか?
 なぜ日本人はこんなに不寛容になってしまったのでしょうか?
 なぜ海外では芸能人の不倫がトップニュースにならないのでしょうか?
 なぜ日本人は些細な事で正義感を発揮しようとするのでしょうか?
 日本人は集団ヒステリーなのでしょうか?』

 って、今や別に日本だけの状況じゃなくって、世界中がそんな感じになってません? 問題は「ネット社会」ってことでしょう。

 要は「ネットの匿名性」の中にみんな逃げ込んで、そんな匿名性の中、つまり自分だけは安全地帯に身を置いて、他人を誹謗中傷するっていう傾向は、今や決して日本だけの特徴ではなくなってきている。

 勿論、メイロマさんもそんなに西欧礼賛じゃなくて、外国にもある「他人叩き」の例を挙げている。

『私の欧州での生活感からすると、他人を叩く傾向は、南下するほど激しくなり、北上するほど薄くなっていくようです』

『つまり、南下するほど社会における伝統的な役割を重視する人が多くなり、工業化社会というよりも、工業化以前の農村的価値観を色濃く残しているともいえます。男尊女卑もひどくなり、他人に興味がある人が多くなるため、人の行動に対してあれこれ言いたがる人が増えるのでしょう。
 その代表的な国の一つは私がかつて住んでいたイタリアです』

『イタリアからそれほど遠くないスペインも、案外「他人叩き」が好きな傾向があります』

『スペインの強固な同調圧力は日常生活の中にも存在します。
 例えば日本でもお馴染みのサービス残業。欧州では定時上がりが当たり前な国が多い中、スペインには付き合い残業という日本のような「サービス残業」が存在するのです』

『スペイン人の同調圧力の根底には、同じ集団に所属する人とお互いを深く知るような機会がないと寂しい、ダラダラ一緒に過ごしたい……そういった思いもあるわけです。
 さらに面白いのは、スペイン人は日本人の私ですらもこうしたダラダラした「だべり」に誘ってくれて、午前様になってベロベロになるまで一緒に飲んだりすることです』

 これらは南ヨーロッパの特徴なのだろうか。じゃあ、北欧と南欧でどこが違うのか?

『個人主義が徹底していて「他人叩き」にまったく興味がない北米や欧州北部は「階層」と「階級」を強く意識している社会です』

『「階級」(英語では「class」といいます)は歴史的、文化的なもの。「階層」(英語では「social stratum」といいます)は職業や収入などの格差によるものです。昔と違って、現代では「階級」の移動は難しくても「階層」の移動は可能なことがあります』

『より良い教育を受けた人ほど上層階層に移動することが可能なわけです。
 高校教育や大学教育が無償、もしくはアメリカやイギリスに比べたらかなり安いノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ドイツは、たしかに階層移動が容易になってきています』

『アメリカは親が貧乏だと「階層」を移動しにくい社会なのです』

『両親の財力は、より豊かな生活環境や教育環境を整えるだけではなく、子どもが様々なことに挑戦する機会を与え、お金のことを心配しなくても良いという安心感も与えます。お金が保険の役割も果たしていたのです』

『個人主義的な国ほど階層移動には財力がモノをいうようになっています。そして、それがさらに顕著なのが、個人主義社会で他人には構わない傾向の強いアメリカなのです。
 繰り返しますが、アメリカ人は自分は他の「階層」には移動できない=他人と自分は根本的に違う、と最初から思っているので、欧州以上に他人にはことさら無関心。日本人のように「他人叩き」にも時間を使いません』

 そういうことか。

 つまり「階級社会」「階層社会」であるところのアメリカや中北欧は、当然ながら社会における同調圧力が低い、というか階級や階層が違えばそれは「別の種類の人間」なんだから、彼らが何をしようが自分には関係ない、関係ないことには興味はない、なのでそこで「他人叩き」をする意味がまったくなくなってしまうのだ。

 ということは、その逆で、日本ではそんな「階級制度」や「階層意識」というものが薄いので、そこに同調圧力が生じてきて、「自分と違うことをやっている人を叩く(それもネットで匿名で)」っていうことになるんだな。

 っていうことは、まだ日本の社会のほうがそんな平等性の中で生きているんだから、まだマシ? っていう考え方もある。

 まあ、多少、世の中生きにくい部分はあるけれども、そんな平等社会のほうがいいという考え方もあるんだ。

『不寛容社会』(谷本真由美著/ワニブックスPLUS新書/2017年4月25日刊)

« NIKKORを世界的にしたカメラマン | トップページ | 豊田真由子事務所は店じまい? »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/65439502

この記事へのトラックバック一覧です: 『不寛容社会』でも、いいじゃないか:

« NIKKORを世界的にしたカメラマン | トップページ | 豊田真由子事務所は店じまい? »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?