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2017年3月 4日 (土)

『フィリピンパブ嬢の社会学』

『法務省入国管理局の調べによると、2015年6月現在、中・長期で日本に滞在しているフィリピン人は22万4048人だという。在留するすべての外国人数が217万2892人だから、フィリピン人は1割以上になるということだ。そのうち在留資格を持つフィリピン人は11万8132人に上る。その75%が女性である』

 で、その女性の多くがフィリピンパブで働くホステスであり、そのホステスの大半が偽装結婚で日本に入国しているというんだから、まあ、大変なことになっているんだなあ。

Photo 『フィリピンパブ嬢の社会学』(中島弘象著/新潮新書/2017年2月24日刊)

『僕はその頃、大学院生で、修士論文にフィリピンホステスのことを取り上げようと考えていた。大学院の女性指導教官は、国際政治学が専門で、ジェンダーや多文化共生の観点から、在日フィリピン人女性の生活についての研究、および支援を行っている』

『僕は教官に、名古屋にはフィリピンパブが集中していること、ホステスの多くが偽装結婚で来日していること、背景にはおそらく暴力団が絡んでいることなどを話したら、
「フィリピンパブについての学術調査は、これまで見たことがありません。面白い研究になるかもしれませんね」
 ということでOKが出た』

 ところがOKを出していながら、いざ、中島氏がそのホステスと付き合うようになると、こうなっちゃうんだなあ。

『何回か通ううち、僕はミカと付き合うことになった。
 指導教官にそのことを告げたら、顔色が変わった。 「そんな危ないこと、すぐやめなさい! そんなことを研究対象にはできません。その女性とは早く別れなさい。あなたのお母さんに顔向けできません!」』

 男と女の関係なんだから、その中で研究対象になっている女性を好きになり、付き合うようになることは仕方がないんじゃないだろうか。まあ、その指導教官はそんなことまでは考えていなかったんだろうな。つまり、その指導教官自身も経験不足っていうか、予測可能性不足。

 まあ、ここにも外国人に対する偏見と、水商売の女性に対する蔑みと憐れみがあるんだなあ。

 それでもミカと付き合うようになってしばらくしてから……

『2012年1月下旬、ミカを大学に連れて行った。午後3時頃、学食で大学院の同級生にミカを会わせた』

 で

『指導教官にもミカを会わせた。
 授業が終わった後、「一度彼女に会ってください」と頼みこんだ。場所はやはり学食、一緒のランチ。教官はミカと、フィリピンの家族の話や、学校の話をしている。遠慮しているのか、ミカの仕事についてはちっとも聞かない。僕は先生に、仕事やマネージャーとの関係について訊いて欲しいといった。
 先生は「仕事はどんなことをするの?」と質問した。すると、ミカは日本に来た経緯や、偽装結婚するまでの話、仕事のノルマやペナルティーなどについて話した』

『「あんな小さな体の子が、偽装結婚とかマネージャーとの契約とか、たくさん問題を抱えて……。それをちゃんと乗り越えてるなんて、信じられない」
 先生もミカの人柄に好感を持ったようだった』

 偽装結婚をして、実際にはフィリピンパブからは20万~40万円のギャラが出ていながら、その大半をマネージャーにピンハネされて自身には6万円位しか手にできないんだけれども、その半分をフィリピンに送金して、それでフィリピンに残された家族は多少は贅沢な生活ができるっていう、日比の物価格差っていうか生活格差が、問題の大半なんだ。

 っていうことだから、フィリピンパブで働いているホステスの研究をしている中島氏自身が……

『僕の頭の中には「フィリピンホステスはかわいそうな人」というイメージができあがっていた。しかしミカは「偽装結婚・出稼ぎホステス」という身分の中で生き生きと暮らしている。そんな姿に惹かれた』

 という風に書くくらいに、なんか見下しているという感じがあるんだよなあ。

 まあ、これが外国人で日本で就労する人に対する、蔑みと憐れみの原因なんだけれども、実は

『フィリピンでは国民の1割が海外に出稼ぎに出ている。そして彼らから送られてくる外貨送金がフィリピンの消費を生み出し、経済を支えているのだ。ミカの家族のように、送金だけで生活しているというのは、一家族の問題ではない。国全体の問題なのだ。それは分かっている。分かってはいても、受け入れることは難しい』

 問題はこちらの方で、やはりフィリピンの経済離陸が未だ始まっていないということなんだろうなあ。周囲の中国やシンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムに比べても経済的に発展していないっていうのは、経済首脳の問題なのか、あるいは300ほどに分かれている島国だという問題なので、経済インフラが統一して行われないという問題なのかはわからない。

 でも、こうした問題が解決されても、やはりフィリピンから日本へ出稼ぎに来る関係はあまり変わらないだろう。それはやはりアジアの中で一番最初に経済離陸を果たした日本へのあこがれがあるだろうし、今後、日本が移民受け入れの方向に進むだろうという考えもあるかもしれない。

 まあ、私なんかは日本もどんどん移民を受け入れて、日本自身が「多民族国家」になってほしいと思っているんですがね。

 自分の隣にいる人が外国人って楽しいじゃないですか。テロ組織の人じゃないだければだけれどもね。

 フィリピン人なんて最高ですよ。女の子は可愛いしね。

『フィリピンパブ嬢の社会学』(中島弘象著/新潮新書/2017年2月24日刊)

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