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2017年2月13日 (月)

『ネットメディア覇権戦争』

『フェイスブックがトランプ大統領を生んだ?

 まず、世論調査の仕組みの不備が指摘された。次に、マスメディアが槍玉にあがり、クリントン支持が強すぎて報道が偏ってしまったのではないかと批判された。次第に矛先はネット企業に向いていく。フェイスブックやゴーグルなどが、偽ニュースを拡散したことがトランプ大統領の誕生に影響したのではないか、という疑惑だ』

 という書き出しでもって始まる本書はなるほど刺激的だ。しかし、その当のトランプ大統領がCNNやABC、NBC、ニューヨーク・タイムズなどを名指しで「フェイク・ニュース」だと呼んだことは何だったんだろう。

 つまり、それは「自分にとって都合の悪いニュースを流す媒体」が「フェイク・ニュース」だという悪罵を言っているだけなのだ。

 まあ、そういう政治的立場からではなくて、「フェイク・ニュース」って何なのだろう、と考えたのが本書なんだが。

Photo 『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』(藤代裕之著/光文社新書/2017年1月20日刊)

 本書では「ヤフー」「LINE」「スマートニュース」「日本経済新聞」「ニューズピックス」の5媒体に言及して語っている。メディアとポータルサイトなどのプラットフォームを一緒くたにして語るのはどうかという感じもしないではないが、まあ、比較できるメディアはこれ位しかないので、まあ仕方がないかなというところかもしれない。

本書で紹介した5つのニュースメディアの位置づけ
ニュースメディア ニュースに関するサービス メディアかプラットフォームか 編集方法
ヤフー ポータルサイト、アプリ、ヤフー個人 混在 人、アルゴリズム
LINE ポータルサイト(ライブドア)、アプリ、メッセンジャー、まとめサイト(BLOGOS) ニュース、BLOGOSはメディア、メッセンジャーはプラットフォーム
スマートニュース アプリ プラットフォーム アルゴリズム
日本経済新聞 紙、ニュースサイト、アプリ メディア
ニューズピックス ニュースサイト、コミュニティ、アプリ コミュニティはプラットフォーム、独自記事はメディア 人、アルゴリズム

『新聞通信調査会が調査している、「テレビやインターネットなど他の情報(源)で十分だから」新聞を読まないと回答した人は年々増加し、2016年には75%に達した』

 っていう調査報告にもちょっとはビックリしたけれども、確かに「熊本地震で動物園からライオンが逃げ出した」っていうSNS。

2

 これを見て「自分も逃げなきゃ」って「お前ら、どれだけ情弱なんじゃい!」って言いたくなるんだけれども、まあ、新聞(というかメジャー・メディア)を信じない人たちがそれだけ増えているんじゃ、それも仕方のないことなのかもしれない。

 要は、メディアとの付き合い方が分からなくなっている人たちが増えているんだなっていう事実。

 確かにプラットフォームから送られてきているアルゴリズムでもって最適化された「あなたにとっての情報」は、読んでいて気持ちいいのかもしれない。しかし、私なんかは、アマゾンから過去の購買実績から送られてくる「おすすめの書籍」なんかのメールは気持ち悪くてしょうがない。別に、同じ傾向の本を引き続き読みたいわけでもないのに、そんな本ばっかり「お薦め」するアマゾンってなんだろうと考えたんだけれども、それもアルゴリズムでやっているだけなんで、まあ、気にはしなくなりましたけどね。

 面白いのは日経電子版なんだが『電子版は、2016年10月に有料会員数が48万を突破した。朝日新聞の電子版は、28万を超えたところだ。日経より遅れてスタートしたとはいえ、紙の部数は、日経の300万部に対して朝日新聞は700万部と倍以上あるにもかかわらず、電子版では日経が逆転している』っていうこと。

『日経は忙しいビジネスパーソンが主要なターゲットだ。短期間でいま起きているビジネスに関するニュースを掴みたいというニーズがあり、いかに読む時間を減らし、サイトから離れてもらうか、という考えも重視している』

『ヤフーやソーシャルメディアから距離を取り、顧客データを整理し、パッケージを維持したことは、日経に優良な顧客をもたらした。元博報堂でニュースサイトの編集者である中川淳一郎は、『ウェブはバカと暇人のもの』と著書で指摘したが、日経電子版には収入の高い、ビジネスパーソンが集まるようになった。有料会員の中で世帯年収が1000万円を超えている読者が41%もいる』

 投資家、山本一郎氏も言う。

『日経電子版の有料モデルは立ちゆかないと予想されましたが、それなりに収益化しました。日経のコンテンツと、日経BPの持っているコンテンツを統合しましょう、名前、年収、家族構成といったIDも登録しましょう、ということで、会員データでビジネスができるようになりました。完全ではないけど、みごとにスイッチできて、良かったですね。
 日経は、定年退職してもロイヤリティ(親密性)の高い人は残り続けるということが分かってきたと思います』

 まあ、結局メディアとしては如何に読者からのロイヤリティ(忠誠性)を獲得するかっていうことなんだろう。

 そんな意味では、日経新聞は三大新聞よりも読者からのロイヤリティは高いってことで、生き延びているんだし、メディアにとって一番大事なことは読者からのロイヤリティなんだってことを再認識された。

 そんな意味では、ネットメディアのニュースサイトではあるのだが「ハフィントンポスト」は別格的な形で存在している。

 でも、その編集方針は旧(新聞)メディア的ではある。

 まあ、結局は新聞的なメディアが、ネットでも生き残るんだろうな。問題は、そのマネタイズの問題だけである。

『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』(藤代裕之著/光文社新書/2017年1月20日刊)
 

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