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2017年2月

2017年2月28日 (火)

伊豆・河津桜は菜の花とセットで

『河津桜まつり』が3月10日で終わっちゃうって聞いたもんで、こりゃ行かなきゃってなもんで、おっとり刀で昨日行ってきた。河津桜は初めて見る。

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 勿論、土手の河津桜も素晴らしいが、一緒に植わっている菜の花もなかなかです。ピンクと黄色の配色もいい。

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 で、どんどん上流の方へ行くと人もまばらになっていい感じ。皆、下流の方の屋台が出ている辺りで止まっちゃうのかな。

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 但し、桜自体はかなり葉桜になってきていて、やはりちょっと遅かったのかなという感じ。秋田に行った2月15日頃が一番いい時だったのかもしれない。でも、あっちはあっちで日程が決まっているのでどうしようもない。

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 それでも12時頃のこの人出。ウィークデイですよ、ウィークデイ。伊豆急行の特急も河津で殆どお客さんは降りちゃう感じ。

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 河津桜の通りには、お隣の稲取温泉の吊るし雛とか……

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 間欠泉なんかもあって飽きません。

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 こうした、「桜と山」のいいバランスなんかもいかにも伊豆らしいですね。東京では見られない風景です。

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 しかし、日本人って本当に桜が好きなんだなと思ったら、周囲から聞こえてきた言葉は中国語ばっかりだった、ってオチ。

 う~ん、中国人観光客も最近は「モノ」消費から「コト」消費になってきたんだな。いいことですね。

NIKON DF AF NIKKOR 24-85mm f2.8-4 D @Kawadu ©tsunoken

2017年2月27日 (月)

日本3.0

『日本3.0』って何じゃいな? って思ったんだが……

『日本の近代は、1868年の明治改元から始まり、その第1ステージは、1945年の敗戦によって幕を閉じました。その後、敗戦から立ち直った日本は、奇跡の経済成長を遂げ、輝かしい「近代の第2ステージ」を創り上げました。しかし、その時代にも終わりが近づいています。戦後モデルのガラガラポンがあらゆる領域に迫っているのです。
 2020年前後から始まる「日本近代の第3ステージ」、通称「日本3・0」は、これまでとはまったく異なる思想、システム、人を必要とします』

 ってことだったのね。

Photo 『日本3.0 2020年の人生戦略』(佐々木紀彦著/幻冬舎/2017年1月刊)

 ポイントは2020年という年だそうだ。

『ひとつ目は、東京五輪です』

『2つ目は、安倍政権、アベノミクスの終わりです』

『金融緩和はもはや燃料切れ。アベノミクスの「第3の矢」である規制改革もうまく進んでいません。このままでは、金融緩和、財政出動というカンフル剤が切れた後、日本経済は一気に勢いを失うでしょう。つまり、政府主導でGDP拡大を目指した「戦後型日本経済」もフィナーレを迎えるのです』

『3つ目の節目は、東京の人口減少です』

『2015年時点の東京で、もっとも人口が多いのは団塊ジュニアを中心とする40~44歳の世代です。この世代だけで119万人います。ただし、当然ながら、この世代も老いていき、2030年には、団塊ジュニアを中心とする50~64歳の数は約330万人に達する見込みです。すなわち、東京が50代中心の都市になるのです』

『そして4つ目の節目は、団塊世代の引退です』

『戦後日本の象徴であった「団塊世代」が、日本の主役から完全に引退するのです。いわば、2020年の東京五輪は、団塊世代の卒業式になるのです』

 つまり2020年に日本は大変化を起こすので、それに備えよっていうことなんだなあ。ということで、その頃に「壮年」となる現在の30代の人に訴えかけるという本なんだ。

『これから「日本3・0」を牽引する魁となるのは1976年生まれのナナロク世代です』

『ちょうど40歳を迎えたばかりの〝大人1年目〟のこの世代は、ネットネイティブ、ケータイネイティブの魁であり、起業家も多数輩出しています。
 女性総合職が一気に増えた年代でもあり、ワーキングマザーが当たり前。子育てに忙しい人も多く、新時代の教育システムに対する問題意識もとても高いはずです。企業や官庁やNPOでも現場の主力となりつつあるこの世代が、きっと多くの組織で風穴を開けてくれるでしょう。
 ナナロク世代に続く30代後半の世代は、最後の青春を満喫すべく、暴れまくらなければなりません』

『20代以下の人たちは、完全なネットネイティブであるからこそ、上の世代にはない発想でどんどん世の中を切り開いていってほしい』

『30代以下の世代が絶対にやってはいけないこと。それは親の言うことを聞くことです。親は「日本2・0」という日本の歴史の中でも稀有な時代を生きてきた人たちです。親の価値観に基づいたアドバイスを聞くのは、利より害が大きいのです』

 しかしまあ、それはそれでよいのだけれども、問題はそれまでに女性が働きやすい社会を如何に作り出すかということなんじゃないだろうか。『女性総合職が一気に増えた年代でもあり、ワーキングマザーが当たり前』とは言うものの、まだまだ女性管理職は少ないし、待機児童の問題は山積みだ。少なくとも「待機児童ゼロ」という状況ができないと、働く女性は少ないままだし、働く女性が少ないと日本経済は相変わらず下向きのままだろうし、そんな状況では女性管理職が増えるなんてことも「絵に描いた餅」にしかならないのである。

 更に言ってしまうと……

『日本の教育は「日本2・0」時代から脱皮できていない。初等・中等教育は復活してきているが、大学は世界から完全に置いていかれている。大学教育、とくに教養教育の復活なくして、「日本3・0」時代に合った人づくりはできない。今の日本に必要なのは、ハーバード、スタンフォードなど世界最先端の教育と日本古来の教育の融合だ』

 という問題もある。そのためには大学の改革も必要だが、もう一つ言ってしまうと、大学に学ぶためのお金の問題もある。今やっと、高校無償化という問題が語られている状況ではあるのだが、それもあるが同時に「大学無償化」というテーマも重要だ。今やっと、給付型奨学金が語られている日本の教育事情は遅るぎるのではないか。もはや日本もヨーロッパ型の大学までのすべての教育の無償化というテーマで語られるべきなのではないだろうか。でないと教育格差イコール収入格差イコール生活格差の問題解決は図られない。

 以上、女性活用の問題と、教育無償化の問題が今後の安倍政権の大きな課題なのだが、当然そこには既成勢力の反対があるわけで、それを如何に打倒して問題を解決するべきなんだが、どうもね安倍晋三氏がそこまで踏み込めるだろうかと考えると、ちょっと無理だろうな。

 安倍氏は基本的には「保守」というよりは「反リベラル」っていうだけの伝統主義者でしかないし、そのバックボーンも単なる「ネトウヨ」レベルだもんなあ。取り敢えず経済主義的に漸進的な政策を取ろうとはしているが、基本的にその政策はすべて瓦解している。肝心のアベノミクスもその「第三の矢」では完全に失速している。その理由は既成勢力への妥協ですからね。

 と言って、小泉進次郎氏がリーダーになるのはもうちょっと先になるだろうし、ここは小池百合子氏あたりに期待するしかないのかなあ。

 それもちょっと残念ではあるけれども。

『日本3.0 2020年の人生戦略』(佐々木紀彦著/幻冬舎/2017年1月刊)

2017年2月26日 (日)

音楽の愉しみ~Le Plaisir de la musique~

 昨日は銀座王子ホールまで「大澤美穂ピアノリサイタル ~音楽の愉しみ Le praisir de la musique~」というのを見に(聴きに?)行った。

 なんか西東京フィルハーモニーとか、クラシック音楽に親しんでいるような日々だなあ。本当はジャズやポップスの方が好きなんだけれどもね。

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 大澤美穂さんってどんな人なんだろうか。

『大阪府出身。
 桐朋学園大学音楽学部卒業後、同大学研究科を経てブリュッセル王立音楽院マスターコース卒業。これまでピアノを畑彰子、山田富士子、アンドレ・デ・グロート、エフゲニア・ブラギンスキー、ラザール・ベルマンに師事。 1994年第10回園田高弘賞ピアノコンクール第2位、大分県知事賞受賞。1995年第47回ブゾーニ国際ピアノコンクール(イタリア)ファイナリスト並びに「ブゾーニ作品賞」受賞。1998年ベッツィ・ディオングル賞ピアノコンクール(ベルギー)第1位受賞。2001年第3回安川加寿子記念ピアノコンクール第2位受賞。
 ブリュッセル留学中にはベルギーを中心に欧州で演奏活動を行い、2000年の帰国記念リサイタル(大阪)を機に国内での本格的な演奏活動を開始。これまで東京文化会館小ホール、カザルスホール、ザ・フェニックスホール、イシハラホール等において幅広いレパートリーによるリサイタルを行う他、「ノクターンとショパン」、「ショパンの作風の変化」、「ベル・エポックの記憶」(フランス音楽)、「ショパン&シューマン生誕200年記念」などの様々な企画リサイタルを行い、いずれも好評を博してきた。
 2001年、2003年、2005年にはベルギー各地にてリサイタルを行う。2007年2月にはNHK総合 プレミアム10「ピアノ 華麗なるワンダーランドへようこそ」に出演。現在はソロ活動を中心に、室内楽、歌曲伴奏、オルガン演奏、TV、映画などでも演奏を行うなど、幅広い演奏活動を続けている』

 と言う人。まあ、この辺は私にはわかりません。

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 でも、なかなか美しい人でしょ。

 演奏したのは……

〇モーツァルト

 ピアノソナタ 第11番 KV331「トルコ行進曲」
 第1楽章 アンダンテ グラツィオーゾ
 第2楽章 メヌエット
 第3楽章 アラ・トゥルカ アレグレット

〇ショパン

 ノクターン 第1番 作品9-1
 練習曲 作品10より 1番、5番「黒鍵」、3番「別れの曲」、11番、12番「革命」

〇サティ

 ジムノペディ 第1番
 グシエンンヌ 第2番

〇シューマン

 謝肉祭 作品9
 全作品20曲の小品が入っている。

 というもので、約2時間のコンサートでした。

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 CDも出ています

 う~ん、なんでこの大澤美穂さんのコンサートに入れあげているのかって?

 まあいいじゃないですか。同じマンションに住ん出る人の応援をしたって。

2017年2月25日 (土)

講談社、3年ぶりに増収増益に

 1月30日のブログ『「出版不況」って何なんだろう』でちょっとだけ触れた講談社の決算発表が2月21日にあり、その記事が『新文化』2月23日付け(木曜発行・金曜配達)で掲載されていたので、そのご報告。

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『2月21日、株主総会および取締役会を行い、第78期(H27.12.1~同28.11.30)決算と役員人事を発表した。期中の売上高は1172億8800万円(前年比0.4%増)、当期純利益は27億1400万円(同86.7%増)。75期年以来3期ぶりの増収増益を果たした』というリードに引き続き『売上高の内訳は、「雑誌」627億6800万円(同7.4%減)、「書籍」173億6700万円(同1.1%減)、「広告収入」46億6900万円(同3.0%減)、「事業収入」283億5300万円(同29.7%増)、「その他」9億9600万円(同38.1%減)、「不動産収入」31億3300万円(同0.6%減)。
 事業収入の内訳は、「デジタル」175億円(同44.5%増)、「国内版権」70億円(同6.3%増)、「海外版権」36億円(同16.0%増)。
 書籍、雑誌市場が縮小し、紙媒体の売上げが前年を下回るなか、デジタル・版権収入が大きく伸長した。
 野間省伸社長は「収益構造改革の成果は徐々に出始めていると思う」と話す一方で、紙媒体の減少に歯止めがかからないことに強い危機感を示し、デジタル・版権事業の基になる紙媒体の重要性を改めて述べた。
 すでに始まっている79期については、売上高1214億円、税引前当期利益73億円と増収増益の目標を掲げている』とまとめている。

 まあ、かなり早くから進めていたライツ・シフト、デジタル・シフトがやっと芽を吹いてきたということなのだろうけれども、まあ、そのライツ・シフトの方を進めてきた私にとってはなんとかホッとできた状況ではある。まあ、私は「国内映像制作→国内版権」の流れなんだけれどもね。

 いずれにせよ、やはり早くから進めていたデジタル・シフトが芽を吹いてきたということなんだけれども、やはり紙媒体の衰退はデジタル・ブック登場当初から言われてきたことであり、「いやいや、読者の紙離れはそんな簡単にやってきません」なんて言ってきた出版社は皆前年比ダウン、利益減少、倒産の危機っていう状況に陥っているんだから、今や出版界のデジタル・シフトは止めようもない事態なのだ。

 というか、新しいメディア、テクノロジーが登場したとたん、それ以前からあるメディア、テクノロジーは衰退するっていうのが歴史的な必然であるのだ。である以上、それまでの古くからあるメディア企業は、新しいテクノロジーを如何にして自分の中に取り込まなければいけないのか、ということを考えなければ、その表舞台から消え去るしかない運命にあるのだ。

 そんな意味では、馬鹿みたいに紙書籍と電子ブックの同時パブリッシュ(出版)を目指してきた講談社のやり方は間違っていなかったということなのだろう。まあ、現状は完璧な同時パブリッシュまでには至ってはいないんだが、かなりの状況で実現しているのは立派だし、多分、日本の出版業界でここまで同時パブリッシュができているのは、講談社とKADOKAWAだけじゃないだろうか。

 ということで、KADOKAWAの決算報告にも注目したいんだけれども、決算期が違うので、これまたKADOKAWAの決算報告が出たらご報告します。

 まあ、いずれにせよ新しいテクノロジーが出たらそれに対応しない企業はダメになる、ってことですね。

2017年2月24日 (金)

CP+開幕! なんだが

「カメラと写真映像のワールドプレミアショー CP+」が今年もパシフィコ横浜で開催された!

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 なんだが2月13日の記事『ニコンは13日、10万円前後の価格を想定した高級コンパクトデジタルカメラ「DLシリーズ」3機種の発売中止を発表した。低価格の機種は競争激化で収益確保が難しく、各社とも10万円前後の高級機に注力している。ニコンも収益改善の切り札として2016年6月に投入予定だった。発売直前に不具合が発覚、開発を続けてきたが採算が見込めず発売を断念した』(日経新聞)。

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 てな発表あり、なんかあんまり盛り上がりにはかけるCP+ではあります。

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 普通の年はやはりニコンとキャノンの両頭首がメインのCP+なんだが、今年はソニーが面白いことをやってくれた。

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 まあ、つまりソニーのスチールカメラの技術は元々はミノルタであり、そこからは前に行ってないいんだけれども「ムービーは俺たちだぜ」っていうのが面白いですね。

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 で、毎年、期待を持たせてもらっているのが「日本カメラ博物館」の展示。今年は「ムービーカメラとステレオカメラ。

 おおっ! ボレックスH16レフレックスって、私が学生時代に使っていたカメラなんだよなあ。懐かしい……。これでドキュメンタリー映画を撮っていたんだけれども、結局、その後のお金(編集・アフレコ・音響)がなくて撮影したままのフィルムがあるんだよなあ。

 いずれ、それは退職後にやろうと思っていたことなんだけれどもなあ。

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 まあ、また16mm映画を撮りたくなった気分を持ちながら中古カメラ展とかAPA写真展にも行っちゃうんですね。

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CP+ 2017 は2月26日までパシフィコ横浜で開催中。入場するためには公式サイトから事前登録が必要(登録がないと有料になってしまいます)。

NIKON Df AF NIKKOR 24-85mm f2.8-4 D @Mitano Mirai Nishi Yokohama ©tsunoken

2017年2月23日 (木)

東京周縁部を往く・谷保天神と城山公園

 JR南武線谷保駅からほんのちょっと南へ行くと、甲州街道(国道20号線)に出て、その真ん前が谷保天満宮だ。

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 谷保天神は、東日本最古の天満宮であり、亀戸天神社・湯島天満宮と合わせて関東三大天神と呼ばれるということなので、多分受験の時期には沢山の参詣客がいたんだろうな。特に一橋大学や桐朋学園、国立高校辺りにはご利益があったんじゃないかな。

 で、なんでこんな谷保にとも思うんだが、まあ、考えてみれば中世の頃の関東の中心は江戸じゃなくて今の府中。大國魂神社があった所なんだろうな。国分寺もその辺にあるし。

 まあ、その近くに天神様が作られたのもわからないではない。

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 で、この「谷保(やほ)」という地名。実は以前は「やぼ」と言われていたそうなのだ。『江戸時代の著名な狂歌師の大田蜀山人が、「神ならば 出雲の国に行くべきに 目白で開帳 やぼのてんじん」と詠み、ここから「野暮天」または「野暮」の語を生じたと逸話に伝える』ということだそうだ。そう、今我々がいう「やぼ(野暮。野暮天)」の語源が谷保天神なんですね。

 それが南武線が「やほ」という駅名にしてしまってから、「やぼ」じゃなくて「やほ」が定着しちゃったらしいんですね。

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 で、この谷保天神と同じような多摩川の河岸段丘上にあるのが「三田城址」であります。

 しかし、「城山」って書かれた門だけはあるんだが……

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 その脇には「三田氏館跡 見学者へのお願い これより先は、個人の敷地になりますので、立ち入らないようお願いいたします。 国立市教育委員会」って立て看板が。おいおい。

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 なんだよ、だったら「三田氏館跡」なんて看板も建てるなよ、なんて考えながら、しっかり「立ち入って」写真を撮ってきました。

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 しかし、この上も下も小さな祠なんだけれども、これも個人の所有なのかしら。

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 まあ、この神明宮だけは個人の土地ではないらしい。

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 で、この小高い丘の下が「城山公園」という名前で整備されているんだが、それじゃあ城山じゃないじゃないですよね。まあ、空堀なんからしい遺構はあるんだけれども、個人の所有の土地になってしまったんじゃあ、市としては発掘は無理ですね。

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 山の下の崖下(ハケ下)だしね。まあ、昔の名残はあるんだけれども、少しずつその昔の残りがなくって行く東京ではあります。

NIKON Df AF NIKKOR 35mm f2 D @Yaho Kunitachi ©tsunoken

2017年2月22日 (水)

『谷中レトロカメラ店の謎日和』

 面白いのが、あるウェブサイトのインタビューで柊サナカ氏がこう答えていること。

『独身時代が長かったもので、休みの日フラフラしていると「まーあそこの娘さんまた徘徊してるわ」と不審がられていました。でもカメラを提げていると「まーあそこの娘さんカメラを提げて徘徊してるわ」と若干近所目線が和らぐ。カメラ散歩たのしい』

 う~ん、まるで徘徊老人と間違えられると困るので、「私は街撮りカメラマンです」ってな顔をしてデジカメ持って街を徘徊している私みたいだなあ。まあ、カメラというアイテムを提げているのとそうじゃないのとで、人の見方は違うんだなあという話。

Photo 『谷中レトロカメラ店の謎日和』(柊サナカ著/宝島社文庫/2015年9月18日刊)

 しかし、こんな面白いミステリーがあったなんて知らなかった。

『谷中レトロカメラ店の謎日和』は既に昨年の10月に第2弾『フィルム、時を止める魔法』が出ていて、そこでも毎回別のカメラが登場して、小さな謎を解いていくというお話が続けられているようだ。まあ、ミステリーとしては、小さなミステリーばっかりなんだけれども、それが「谷中レトロカメラ店」というこれまた小さな店と相まって面白い。

 取り敢えず今回は最初のに出版されたものから、出てくるお話ごとに登場するカメラをご紹介。

第一章 開かずの箱の暗号

 主人公の女性、山之内来夏(やまのうち・らいか)って普通そんな名前を子供に付けるかっていうくらいの、わざとらしい名前なんだが、まあそれはよい。カメラの買い取りをやっている今宮写真機店の三代目店長、今宮龍一を待つ来夏のもとにあるのは、亡くなった山之内善治郎が残したカメラたち。

 登場するカメラはライカM3、ライカⅢf、コダックシグネット35、コンタックスⅡa、ビトーB、ニコンF、イコンタ・ユニバーサルシックス、ローライフレックスなどなど……。カメラは11台、レンズ9本。うーん。私のカメラは13台だから私の勝ちか。ただし、私の方はその内4台がデジカメだし、フィルムカメラの内、かなり頻繁に使っているのはライカM3とニコンF4の2台だけってのは問題かな。

 問題は4桁のダイヤル錠がついた開かずの箱。今宮の推理で開かずの箱から出てきたのはドリウ2-16というピストルカメラだった。まあ、これもアニアしか知らないカメラではあります。

第二章 暗い部屋で少年はひとり

 今宮写真機店でアルバイトをすることになった来夏。

 登場するカメラは、ピクニー、フォクトレンダーベッサⅡ、トロピカル・リリー、アルパ10D、そして少年の暗い部屋=ピンホールカメラ。

第三章 小さなカメラを持った猫

 来夏が来るようになってから今宮写真機店には変化が起きた。つまりトイカメラを置くようになったのだ。ただし、こうしたトイカメラもすべてフィルムを使うもの。それが今宮のぎギリギリのこだわりではあった。トイデジは置かない。

 登場するカメラはハリネズミカメラと名前が登場しない一眼レフのカメラ。何だろう? ニコンFあたりかなあ。

第四章 タイムカプセルを開くと

 今宮写真機店の一角はギャラリーになっていて、ミニ写真展を開きたいアマチュアクラブなどが借りたりしている。

 出てくるカメラはリコーオートハーフ、ポラロイドSX-70、ニコンF、ハッセルブラッド1000F、コンタフレックス、とまあオタク。

第五章 紫のカエル強盗団

 出てくるカメラはニコンF、イコンタ・ユニバーサルシックス。

第六章 恋する双子のステレオカメラ

 出てくるカメラはステレオグラフィック、ローライドスコープなどのステレオカメラとゼンザブロニカS2。

第七章 あなたを忘れるその日まで

 最終章に至って来夏と山之内善治郎の関係が分かってくる。てっきり親子だと思っていたのに、「えっ?」ってなるのが実はこの本最大のミステリーだったなんて。

 当然、登場するカメラは来夏が今宮に買取をお願いしたカメラたち。ライカⅢf、ライカM3、コンタックスⅡaなどなど。

 結局、来夏が買い戻すことになったカメラ、ライカⅢfについているレンズはエルマーの沈胴レンズ。ってことはエルマー50mm、f3.5だろう。

 結局、来夏は今宮写真機店を辞めるんだろうか、どうなんだろうか。気になるなあ。ってことは『谷中レトロカメラの謎日和 フィルム。時を止める魔法』を読めばいいんだ。

 ということで、早速、三省堂で買ってきて読み始めている。内容紹介はいずれ。

 ところで、柊サナカ氏のTwitterが面白い。最近はプライベルマキナーとピンホールカメラにはまっているようです。

『谷中レトロカメラ店の謎日和』(柊サナカ著/宝島社文庫/2015年9月18日刊)

2017年2月21日 (火)

無縁坂

 東大病院の裏門にあたる「鉄門」を出ると、右に三菱資料館がある無縁坂を下がることになる。

 無縁坂はかなり緩やかな坂で、そのまま下っていくと池之端に出る。

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 無縁坂というのは、さだまさしの作詞・作曲によるグレープの曲『無縁坂』なんだが。長崎で生まれ育ったさだまさしが何故、文京区なんだろう。

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 まあ、多分坂の多い長崎での思い出を、この文京区の無縁坂を登りながら思い出し、東京にあるから皆知っているんだろうという思いで、この無縁坂を歌ったのかもしれない。うん、でも長崎の急坂とこの文京区の緩やかな坂とでは比べ物にならないと思うんですけれどもね。

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 もうひとつ、この無縁坂に関して触れているのが森鴎外の作品『鴈』である。主人公である岡田青年の散歩道なんだそうなのだ。

『岡田の日々の散歩は大抵道筋が極まっていた。寂しい無縁坂を降りて、藍染川のお歯黒のような水の流れこむ不忍の池の北側を廻って、上野の山をぶらつく。』

 という記述がある。

 藍染川は今は暗渠になってしまっていて、田端銀座から繋がって、谷中銀座から出る「よみせ通り」やそのさきの「へび道」になっている。

 何故「無縁坂」が「無縁坂」なのかというと、坂の途中に講安寺というお寺があるのだが、そもそもそのお寺の昔の名前から来ているようなのだ。

『初め無縁山法界寺と称していたが、元和2年(1616年)、湯島天神下より移転、開山上人が同じ境内に無縁寺と名付けた庵を建てる。正保2年(1645年)、無縁寺は坂下側の称迎院、法界寺は坂上側の講安寺となって現在に至る』(Wikipediaより)

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 そもそも「無縁寺」とは何か?

「無縁寺」とは、「無縁仏」という身寄りのない人や身元不明者、遺族が引き取りを拒否した人の遺骨を指し、そうした「無縁仏」を弔ったお寺ということで、両国や南千住の回向院なんかもそうしたお寺であったらしい。

 まあ、東大病院で亡くなった人たちの一部も、当然そうした無縁仏になってしまった人もいただろうから、そういう人たちの弔いもしてくれたのかもしれないのが講安寺なんだろうなあ。

 まさしく仏教寺院としては、それは正しいあり方なんだろう。つまり、死んでしまった人は皆平等なのである。

 なあんてことを考えながら、無縁坂を降りてきた。

NIKON Df AF NIKKOR 35mm f2 D @Muenzaka Bunkyo ©tsunoken

2017年2月20日 (月)

「梵天」と書いて「ぼんでん」と読む

「梵天」と書いて、秋田地方では「ぼんでん」と読む。

「梵天」とは、本来『古代インドのバラモン教の主たる神の1つであるブラフマーが仏教に取り入れられたものである。ブラフマーは、古代インドにおいて万物の根源とされた「ブラフマン」を神格化したものである』と言うものなのだが、秋田の「ぼんでん」は、江戸の火消しが使う「まとい」の大きなもののようだ。

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 で、その「まとい」の上に、更に大きな飾りを付けている。

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 こうした大きな頭飾りをつけた梵天34本と、小学生が作った小若梵天12本が横手市役所前を出発し、横手市内の旭岡山神社まで行進して奉納するのが「横手ぼんでん祭り」である。

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 こうした「ぼんでん祭り」は秋田県内のいくつかの都市で行われているようだが、横手市の「ぼんでん祭り」が一番盛大に行われているようだ。

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「ぼんでん」は一人で担ぐのだが、1本30kg位あるそうで、当然交代で担ぐことになる。で、最後は旭岡山神社の参道を行くのだが、こんな山道でおまけに雪が覆っている参道を「ぼんでん」を担いで上がるのは大変なことである。

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 もともと、横手の「かまくら祭り」も「ぼんでん祭り」も旧暦の小正月の行事で、この祭りが済むと春が来るということだったんだが、新暦になってしまって少し時期が早くなってしまった。で、昭和27年からは毎年2月17日に開催(昭和34年から前日の2月16日に「ぼんでん」の頭飾りを競う「ぼんでんコンクール」を開催)されることになった。

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 なので、この「ぼんでん祭り」が終われば春になるはずなんだけれども、まだまだ秋田の春は遅くなりそうだ。

「ぼんでん祭り」を知ったのは木村伊兵衛氏の写真集からなのだったんだが、いやあ秋田じゅう、木村伊兵衛氏の「秋田美人」の写真ばっかりだっていうのは知らなかったなあ。

『木村伊兵衛 昭和を写す 4秋田の民俗』(木村伊兵衛著・田沼武能編/ちくま文庫/1995年7月24日刊)

NIKON Df AF-S NIKKOR 50mm f1.8 G & AF NIKKOR 35mm f2 D @Yokote Akita ©tsunoken

2017年2月19日 (日)

東京に帰還!

 雪の秋田から無事東京へ帰還しました。

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 今回は往復とも全日空です。

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 何故、飛行機で往復したのか?

 実は以前静岡の戸田書店が秋田店をオープン(現在は既に閉店)した際に表敬訪問をしたことがある。この時は日帰りなので、行きは飛行機、帰りは秋田新幹線でという方法で試したんですね。

 ところがこれが「行きはよいよい、帰りはこわい」で、とにかく秋田新幹線の遅いこと遅いこと。秋田から盛岡までが1時間34分(127km)もかかる。飛行機ならその時間で既に東京に着いちゃうよ。

 盛岡から東京までが2時間16分(535km)で着いちゃうのに、なんで秋田から盛岡までがそんなに時間がかかるのか?

 つまり、名前は「新幹線」で、東北新幹線と同じ標準軌なんだが、実際には「秋田新幹線」っていうのはあくまでも愛称であって、本当は盛岡から大曲までは田沢湖線、大曲から秋田が奥羽本線っていうのが本当の名称。途中、踏切はあるわ、大曲でスイッチバックするわ、基本単線だわで、最高時速が130km/hしか出せないのだ。途中駅で入れ替えもあるんだろうね。 単線なんだからね。

 乗り物に長時間乗っているのは嫌いじゃないんだけれども、まあ冬だしね。ということで、最速の方法で往復したっていうわけ。

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 11時50分に雪の秋田空港を飛び立った飛行機は……

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 12時50分には羽田にタッチダウン!

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 で、そもそも何故、秋田に行ったのか。

 実は2月17日に横手市で行われた「ぼんでん祭り」を取材してきたのであります。これが結構おもしろい、っていうか、まあ普通のお祭りなんかじゃ当たり前なんだけれども、なんか先に神社に入った「ぼんでん」と、後から入る「ぼんでん」の競争があるらしいんだなあ。

「ぼんでん祭り」については明日のブログでご紹介します。お楽しみに……。

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FUJIFILM X10, Nikon Df AF-S NIKKOR 50mm f1.8, AF NIKKOR 35mm f2 D @Akita, Yokote ©tsunoken

2017年2月18日 (土)

『誰が「都政」を殺したか?』

 秋田の記事はちょっとお休みして、本について書きます。

『誰が「都政」を殺したか?』っていう問いかけに対しては、「それはやっぱり石原慎太郎でしょ」とか「浜渦元副知事でしょ」とか「都議会のドン、内田茂でしょ」って思ったら、まあそれもあるけど、でもそうではないようなのだ。

 上杉氏は「それは新聞・テレビなどのマスメディアだ」って言いたいんだなあ。まあ、その辺はいかにもメディア批判を続けている上杉氏らしい。

 つまり『メディアこそが改革のための最大の抵抗勢力である。そのことに気づいている読者も少なくないだろう』と。

Photo 『誰が「都政」を殺したか? 特別対談 小池百合子東京都知事』(上杉隆著/SBクリエイティブ/2017年1月21日紙版刊・2017年2月1日電子版刊)

『都政の問題の多くは、ここ数年にその因を求めても到底理解できないであろう。大半のメディアの誤謬は、問題の起点を石原都政の後半に設定していることにある。結論から言えば、解明の糸口を探るには時計の針をさらに大胆に戻さなくてはならない。
「東京オリンピック」と「築地市場」という小池都知事の投げた「ボール」は、都政の利権にとってはど真ん中のストライクだ。その「球種」を見破るには95年まで遡る必要がある』

『現在の都庁記者クラブにおいては、築地移転の歴史や豊洲問題の起点、さらにはその決定にいったい誰が介在したのかなどを直接知る記者がほとんどいないのである(20年余り都政取材をしてきた産経新聞の石元悠生編集委員を除く)』

『知らない都庁番記者や、知らない都議会議員などが、何も知らない者同士で築地問題を話し合っても解決しないのは当然だろう。これはこの問題に限らない。何も知らない者同士が知ったかぶりで勝手に発信していくのが日本のメディアの特徴とも言える』

『ほとんど知られていないが、日本の記者クラブメディアは、国有や都有の一等地を安く、もしくはただ同然で払い下げられるという「恩恵」を享受してきた。これこそ、記者クラブシステムと並んでわたしが「官報複合体」と名付けたカルテルの証である』

『現代日本社会では、メディア、とくにテレビに扱われないと、問題がそもそも存在しないという不健全な情況になっている』

 その結果というか、2016年の都知事選に上杉氏は出馬したわけなんだけれども……

『2016年の都知事選挙において、各報道機関は当初「主要4候補」として候補者を扱っていた。それが、宇都宮健児氏の撤退を受けて、「3候補」に変更する。かつてのレギュラー番組の元担当者に聞くと「上杉隆だけは絶対に触れるな!」と指示が出ていたという。メディアの都合は知らないが、これが有権者のためになるとは思えないし、視聴者にちゃんと情報を提示しないのは職務放棄といってもいいだろう』

『21人の候補者の中で都政については群を抜いて知悉している。これは今回の都知事選で、自他ともに認めるわたしの優位性だった。なにしろ18年間も都政を取材し、ときにはプレイヤーとして関わってきた。また、ほかの候補者からレクチャーを求められたり、元労働大臣の山口敏夫氏や、一緒に出馬した「NHKから国民を守る党」代表の立花孝志氏に至っては「もっとも都政に詳しい候補者」と公言していただいたりもした』

『都知事選での民放キー局のニュース番組において、「主要3候補」の扱いは97〜98%で、それ以外の18候補者のトータルは2〜3%でしかなかった(幸福実現党調べ)。これは完全に放送法第四条の、放送事業者は番組の編集にあたって、「政治的に公平であること(二項)」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること(四項)」の定めに違反している』

『唯一NHKだけは主要3候補を54%、それ以外を46%とバランスの取れた報道をしていた点は付け加えておきたい』

 ということになってしまって、上杉氏自身も「泡沫候補」扱いになってしまったということなんだなあ。

 とは言うものの、そんなメディア(特にテレビ)の扱いもありながら、小池都知事に対しては大いに期待したい上杉氏なのであった。

『「東京大改革」の名のもと、小池知事は都政改革チームを招集し、各分野の専門家を集めた。また、橋下徹前大阪市長のもとで行政改革に取り組んできた慶応義塾大学教授の上山信一氏を特別顧問に招聘し、チーム全体のトップに据えた。
 さらに、都政最大の懸案であり、世論の注目を集めている豊洲問題では、早々とPT(プロジェクトチーム)を立ち上げ、特別顧問の小島敏郎氏を座長に指名した。
 こうしたブレーンを起用する方針は、18年前の石原都政のスタートによく似ている。巨大官庁・東京都に、知事ひとりで乗り込んで失敗した猪瀬氏や舛添要一氏、その2人と小池氏の違いはここにある。政治はひとりではできない。少なくとも小池都知事はその点で過去の都知事よりもずっと柔軟で力があるといえるだろう』

 都庁の記者クラブも以前に比べると大分開放的になっては来ているようなのだが、それも実は石原氏が都知事だった時代に大分改善されたもであったのだ。そりゃそうだ。だって石原氏は小説家だ。つまり、新聞記者よりも雑誌編集者の方が付き合いが深いし、人脈も多い。つまり、記者クラブ開放の歴史は石原氏が始めたようなものなのだ。

 結構、いいこともやったんじゃないか。石原慎太郎氏もね。まあ、東京都写真美術館だけは、私は褒めているんだけれどもね。

 しかし、石原都知事も二期目には大分テンションも下がってきて、それこそ週一日くらいしか都庁に登庁しなかったそうだ。まあ、それでも回っていくぐらいに都庁の職員は優秀ってことなんだけれども、同時に、石原氏としてはあまりにも都知事がやらなければいけないことが少ないことに、何か嫌気がさしてしまったのかも知れない。でも、全然そうじゃなかったんだけれどもね。。

『メディアの欺瞞は都庁記者クラブの歴史が証明してくれる。都知事就任後、小池都知事は、都庁会見についてこう語った。
「わたしが大臣のときは海外のジャーナリストや雑誌記者は会見に入れなかったのに、いまはこんなにオープンになっているんですね」
 実際、都庁の会見はかなり開放された。いまや事前に申し込みをすれば、どんな記者でも会見に参加することが可能になっている。しかし、それは多くの人々の努力があってようやく実現にこぎ着けた成果だということは、あまり知られていない』

 その「多くの人々の努力」の中に上杉氏らの活動が含まれている、って言いたいのか。まあ、そうでしょうね。

『誰が「都政」を殺したか? 特別対談 小池百合子東京都知事』(上杉隆著/SBクリエイティブ/2017年1月21日紙版刊・2017年2月1日電子版刊)

2017年2月17日 (金)

秋田は雪に覆われている

 秋田はまだ一面雪に覆われている。

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 秋田城(久保田城)も雪の下にある。

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 東海林太郎氏(秋田県出身)の碑もまだまだ雪の下であります。

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 秋田城のお堀も凍ったままである。

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 でも、それはこのブログのテーマではありません。

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 ん? じゃ? 何がテーマだって? それはこの下3枚の写真にからんでいるんだよなあ。一番上の写真はあるところから秋田に向かう電車の中から撮った写真だし、下3枚は秋田県のある都市で撮った写真。

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 はてさて果たしてここは何処なんでしょうか?

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 う~ん、それは明日までの秘密かな?

NIKON Df AF-S NIKKOR 50mm f1:1.8 G @秘密 ©tsunoken

2017年2月16日 (木)

今、秋田です

 秋田にいます

 う~ん、でもいまだに秋田は木村伊兵衛氏の「秋田美人」の写真なんだなあ。駅前に堂々と掲げてるもんね。スゴい! もう何十年も前の写真だものねえ。写真なんて、ブログに載せたらもうおしまい、ってのとは大違いな扱いですね。

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 ただし、秋田駅前は除雪されているけれども、秋田空港から秋田市内までの道路はこんな感じで、まだまだ雪深い秋田ではあります。

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 で、秋田っていえば「きりたんぽ」ですよね。ってなもんで、ホテルに近い「秋田きりたんぽ屋」へ。なんか同じホテルのANAのCAも一緒に入っていくなあ。ってことはやはりここは旅慣れている人のおススメってこと?

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 勿論、お目当てはきりたんぽ鍋。こんな感じで一人一人に分けてくれます。二人で行ったんだけれども、きりたんぽ以外にも食べたので、きりたんぽは二人で一人前で十分大丈夫。しかし、野菜はせり(根っこも入ってます)だけで、あとはキノコだけっていうのが本当のきりたんぽっていうのはいいなあ。

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 きりたんぽもほとんど餅みたいな硬さになっていて、東京で食べるきりたんぽとは全然違う。白菜なんかも入ってないしね。

 で、きりたんぽ鍋が出来上がるまでは、なんで「きりたんぽがきりたんぽになったのか」という紙芝居のパフォーマンス付き。う~ん、これも面白い。ANAの人たちも楽しんでいたようです。

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 勿論、一緒に飲むお酒は秋田の「高清水」です。

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 この「燻りがっこのチーズ添え」ってのも、ちょっと意外な組み合わせで面白かったな。

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 ってなことで、今日からの秋田取材はどうなるんだろう。

FUJIFILM X10 @Akita ©tsunoken

2017年2月15日 (水)

野毛大塚古墳

 以前、多摩川台公園や狛江の方に行って東京都にある古墳を観察したことがある。ので、結構、東京にもこうした古墳があるのは知っていたし、まあ、別に驚くことでもない。

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 が、ここ玉川野毛町公園にはかなりしっかりした形で古墳が残っていたんだなあ。

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 それが「野毛大塚古墳」。玉川野毛町公園のシンボルとして残してある。多摩川台公園みたいに台地の上にあるって感じじゃなくって、平地(まあ、そこも国分寺崖線の上の台地なんだけれどもね)にあるっていうのが面白い。

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 前方後円墳の野毛大塚古墳なんだけれども、この「前方」の上でサッカーなんてやっている若い人たちにとっては、別にそこが古墳跡だなんて意識はないんでしょうね。

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 上はその「前方」を古墳の頂上からみた形。まあ、多分これは後に作ったものだろう。形が整いすぎている。

 で、下が同じく頂上にある出土品の場所を示したもの。

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 まあ、つまりこの場所に石棺があったっていうことなんでしょうね。

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 で、考えてみれば、私が住む文京区本駒込にも古墳(らしきもの)があったようなんですね。

 それが、家の近所にある富士神社。富士神社なので当然、そこには富士塚があるんだけれども、説明書きを読むと「この塚は一説によると、前方後円の古墳といわれる」って書いてあるんですよ。

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 ああそうか、単なる富士塚じゃなかったんだ、ってことで、またまた歴史探求の楽しみが出てきますね。

 ところで今日から週末までちょっと取材旅行に行きます。行った先のネット環境がどうなっているのかは分からないので、もしかするとブログの更新が止まるかも……、ってことはありません。

 ちゃんとネタは仕込んでありますので。

NIKON Df AF NIKKOR 35mm f1:2 D @Noge Setagaya, Hon Komagome Bunkyo ©tsunoken

2017年2月14日 (火)

サクラサク

 カミさんから「染井で桜咲いている」という話をLINEで知ったので、早速、行ってみた。

 と言ってもソメイヨシノで有名な染井霊園ではなくて、そのちょっと手前の「門と蔵のある広場」ってところ。

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 この「門と蔵のある広場」っていうのは、正式には「旧丹羽家住宅」といって、植木職人だった丹羽さんっていう人の家だった場所らしい。

 この辺りは江戸詰めの大名の下屋敷なんかがあった関係で、その屋敷の庭の植木を調整したり、作ったりした職人が多く住んでいたらしいんだな。で、その職人さんたちが作ったのがソメイヨシノ。ソメイヨシノっていうのは、エドヒガン系の桜と日本固有種のオオシマザクラの雑種の交配で生まれた人工的に作られたクローン品種で、基本的に気象庁が「開花予想」で使っているのが靖国神社のソメイヨシノ。

 ということは、じゃあこの丹羽さん家もそのソメイヨシノの開発に関係していたのかなあ、なんて妄想も広がってきます。

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 で、広場に入ってみると、咲いていました。確かに……。

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 でもこれはソメイヨシノじゃないなあ。

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 ヒガンザクラかカワヅザクラのような種類かもしれない。

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「染井で桜が咲いている」っていうから、てっきりソメイヨシノの狂い咲きかと思った私が早計だったのね。

 まあ、ソメイヨシノが今から咲くわけないもんなあ。

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 こんなに寒いのに。

NIKON Df AF NIKKOR 35mm f1:2 D @Komagome Toshima ©tsunoken

2017年2月13日 (月)

『ネットメディア覇権戦争』

『フェイスブックがトランプ大統領を生んだ?

 まず、世論調査の仕組みの不備が指摘された。次に、マスメディアが槍玉にあがり、クリントン支持が強すぎて報道が偏ってしまったのではないかと批判された。次第に矛先はネット企業に向いていく。フェイスブックやゴーグルなどが、偽ニュースを拡散したことがトランプ大統領の誕生に影響したのではないか、という疑惑だ』

 という書き出しでもって始まる本書はなるほど刺激的だ。しかし、その当のトランプ大統領がCNNやABC、NBC、ニューヨーク・タイムズなどを名指しで「フェイク・ニュース」だと呼んだことは何だったんだろう。

 つまり、それは「自分にとって都合の悪いニュースを流す媒体」が「フェイク・ニュース」だという悪罵を言っているだけなのだ。

 まあ、そういう政治的立場からではなくて、「フェイク・ニュース」って何なのだろう、と考えたのが本書なんだが。

Photo 『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』(藤代裕之著/光文社新書/2017年1月20日刊)

 本書では「ヤフー」「LINE」「スマートニュース」「日本経済新聞」「ニューズピックス」の5媒体に言及して語っている。メディアとポータルサイトなどのプラットフォームを一緒くたにして語るのはどうかという感じもしないではないが、まあ、比較できるメディアはこれ位しかないので、まあ仕方がないかなというところかもしれない。

本書で紹介した5つのニュースメディアの位置づけ
ニュースメディア ニュースに関するサービス メディアかプラットフォームか 編集方法
ヤフー ポータルサイト、アプリ、ヤフー個人 混在 人、アルゴリズム
LINE ポータルサイト(ライブドア)、アプリ、メッセンジャー、まとめサイト(BLOGOS) ニュース、BLOGOSはメディア、メッセンジャーはプラットフォーム
スマートニュース アプリ プラットフォーム アルゴリズム
日本経済新聞 紙、ニュースサイト、アプリ メディア
ニューズピックス ニュースサイト、コミュニティ、アプリ コミュニティはプラットフォーム、独自記事はメディア 人、アルゴリズム

『新聞通信調査会が調査している、「テレビやインターネットなど他の情報(源)で十分だから」新聞を読まないと回答した人は年々増加し、2016年には75%に達した』

 っていう調査報告にもちょっとはビックリしたけれども、確かに「熊本地震で動物園からライオンが逃げ出した」っていうSNS。

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 これを見て「自分も逃げなきゃ」って「お前ら、どれだけ情弱なんじゃい!」って言いたくなるんだけれども、まあ、新聞(というかメジャー・メディア)を信じない人たちがそれだけ増えているんじゃ、それも仕方のないことなのかもしれない。

 要は、メディアとの付き合い方が分からなくなっている人たちが増えているんだなっていう事実。

 確かにプラットフォームから送られてきているアルゴリズムでもって最適化された「あなたにとっての情報」は、読んでいて気持ちいいのかもしれない。しかし、私なんかは、アマゾンから過去の購買実績から送られてくる「おすすめの書籍」なんかのメールは気持ち悪くてしょうがない。別に、同じ傾向の本を引き続き読みたいわけでもないのに、そんな本ばっかり「お薦め」するアマゾンってなんだろうと考えたんだけれども、それもアルゴリズムでやっているだけなんで、まあ、気にはしなくなりましたけどね。

 面白いのは日経電子版なんだが『電子版は、2016年10月に有料会員数が48万を突破した。朝日新聞の電子版は、28万を超えたところだ。日経より遅れてスタートしたとはいえ、紙の部数は、日経の300万部に対して朝日新聞は700万部と倍以上あるにもかかわらず、電子版では日経が逆転している』っていうこと。

『日経は忙しいビジネスパーソンが主要なターゲットだ。短期間でいま起きているビジネスに関するニュースを掴みたいというニーズがあり、いかに読む時間を減らし、サイトから離れてもらうか、という考えも重視している』

『ヤフーやソーシャルメディアから距離を取り、顧客データを整理し、パッケージを維持したことは、日経に優良な顧客をもたらした。元博報堂でニュースサイトの編集者である中川淳一郎は、『ウェブはバカと暇人のもの』と著書で指摘したが、日経電子版には収入の高い、ビジネスパーソンが集まるようになった。有料会員の中で世帯年収が1000万円を超えている読者が41%もいる』

 投資家、山本一郎氏も言う。

『日経電子版の有料モデルは立ちゆかないと予想されましたが、それなりに収益化しました。日経のコンテンツと、日経BPの持っているコンテンツを統合しましょう、名前、年収、家族構成といったIDも登録しましょう、ということで、会員データでビジネスができるようになりました。完全ではないけど、みごとにスイッチできて、良かったですね。
 日経は、定年退職してもロイヤリティ(親密性)の高い人は残り続けるということが分かってきたと思います』

 まあ、結局メディアとしては如何に読者からのロイヤリティ(忠誠性)を獲得するかっていうことなんだろう。

 そんな意味では、日経新聞は三大新聞よりも読者からのロイヤリティは高いってことで、生き延びているんだし、メディアにとって一番大事なことは読者からのロイヤリティなんだってことを再認識された。

 そんな意味では、ネットメディアのニュースサイトではあるのだが「ハフィントンポスト」は別格的な形で存在している。

 でも、その編集方針は旧(新聞)メディア的ではある。

 まあ、結局は新聞的なメディアが、ネットでも生き残るんだろうな。問題は、そのマネタイズの問題だけである。

『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』(藤代裕之著/光文社新書/2017年1月20日刊)
 

2017年2月12日 (日)

市場はなくても市場前

 銀座歩き、普段は晴海通りを勝鬨橋を渡ると勝どき交差点を月島方面へ左折して、門前仲町あたりまで歩くんだが、たまには晴海方面へ直進してみようかな。

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 勝どき交差点をまっすぐ行ってトリトンスクエア前を通り過ぎて、晴海交差点もまっすぐ進む。

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 晴海大橋で晴海運河を越えると、そこはもう江東区。晴海大橋の真ん中は高速道路になるらしく、そんな工事をしている。で、そのまま湾岸線に入るんだな。

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 ゆりかもめ新豊洲駅前に出る。そうか晴海通りはそういう繋がりになっているんだ。

 ってことはお隣は市場前駅でしょう。ということで豊洲市場が現在どうなっているのか、見に行った。

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 といったところで、まだ豊洲市場はオープンしていないのはご存知の通り。

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 でも、建物だけは出来上がっているので、とにかくムダな空間が広がっているだけなんだなあ。

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 市場前駅も豊洲市場オープンに備えて空中回廊なんかができている。が、しかし、当面この駅を使うのは市場の管理をしている人やガードマンだけという、超ムダな建造物になり果てている。

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 まあ、東京都はお金を持っているんで、こんなムダ遣いができるんだなあ。なあんてことを考えながら有明テニスの森駅からゆりかもめで帰ってきたとさ。

NIKON Df AF NIKKOR 20mm f1:2.8 D @Harumi Chuo, Toyosu Koto ©tsunoken

2017年2月11日 (土)

「街のカメラ店」という絶滅危惧種について

 なあんて大袈裟なタイトルを付けたけど、まあ、私が良く行く銀座のカメラ屋さんの紹介です。

 まずは、数寄屋橋交差点にあるスキヤカメラのニコンハウス。ニコンの専門店で、ニコンのレンズはすべてこちらで調達。まあ、ほとんど「御用達」みたいな店ですね。

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 ニコンハウスから外堀通りを少しだけ東映方向に行くと銀座教会の8階にあるのがレモン社。ここはライカが充実していて、かなり安いものもある。現在使っている初期型ツインストロークのM3はこちらで購入。そのほかのライカレンズも大体ここで購入した。私にとっては「ライカの殿堂」ですね。

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 で、銀座教会から松屋通りを少し行くと清水カメラがあります。ここではつい最近、ライカで使う28mm用の国産ビューファインダーを買った。ライカ純正のビューファインダーはあるんだけれども、実はもの凄く高い。ったって所詮ビューファインダーでしょ。要は「どの程度の範囲が写る」ってのがわかればいいんだから、別に安いビューファインダーでも問題ないはずだ、ってのが私の考え方。その辺「ライカ至上主義者」ではないんだなあ。

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 清水カメラから晴海通りの方へ行くとあるのが、先のニコンハウスの本店スキヤカメラ。まあ、ここは覗くだけかな。

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 以前はこのマツキヨがあったところに近藤書店があって、その二階が洋書専門店。で、裏にカメラ店があったんだが、ビルになってしまってなくなってしまった。

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 銀座四丁目の交差点を過ぎるとカツミ堂があります。銀座のカメラ店の「顔」みたいなカメラ屋さんで、ライカのM5かM6はこちらで購入した覚えがある。

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 カツミ堂の並びにあるのがミヤマ商會。こちらは池袋と新宿にもお店があり、私が行くのは新宿の店なので、銀座店は大体スルー。

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 最後が三原橋の脇にある三共カメラ。つい数か月前、ショーウィンドウにおいてあったベル&ハウエルの16mmカメラを買おうか買うまいか、数週間にわたって悩んだ思いがある。

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 以上、七店舗ほど紹介したんだが、実はそれ以外にも7~8店舗ほどのカメラ店が銀座にはあった。まあ、銀塩カメラ自体の個体数が減ったということもあり、更に需要も減ってきてしまったために、こうしたアナログカメラ中心のお店はどんどん減ってきている。

 前には新橋駅前にも、高輪にも結構いいカメラ屋さんがあったんだが、最早閉店してしまった。

 今や街のカメラ店って絶滅危惧種になってしまったんだな。というお話。

NIKON Df AF NIKKOR 20mm f1:2.8 D @Ginza Chuo ©tsunoken

2017年2月10日 (金)

「ほぼ日」上場記念『インターネット的』

 基本的には日経新聞2月6日付けの記事なんだ。

糸井重里氏の「ほぼ日」、3月にも上場 東証に申請

 人気ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営する、ほぼ日(東京・港)が東京証券取引所に上場申請したことが6日、分かった。早ければ3月にも新規上場する見通しだ。同社は著名コピーライターの糸井重里氏が代表取締役を務める。株式公開企業となることで、個人事務所の性格が強かった経営から脱皮するのが狙いだ。
 ジャスダック市場への上場になる見込み。上場時の時価総額は数十億円規模になりそうだ。同社は糸井氏が1979年に設立した個人事務所が前身。
 運営する「ほぼ日刊イトイ新聞」は有名無名問わず、さまざまな人物のインタビューやコラムなどを掲載するサイトとして知られる。記事は全て無料で、広告を一切掲載しない方針を貫いている。読者の声などをもとに生活関連商品を開発し、ネットや書店・小売店経由で販売している。年間60万部を発行する「ほぼ日手帳」が主な収益源だ。
 調達する資金は採用など人材投資に活用する方針。同社は新規上場に向けた準備作業を長年続けてきた。』

 という記事。

 えっ? 糸井重里さんって「糸井重里東京事務所」を拠点にコピーライターなんかをやっていたっていう印象なんだけれども、いつの間にか「ほぼ日」という会社の社長さんになっちゃって、それが上場ってねえ。

 基本的には、これを読んでみようかなって気になったのは、2月6日のブログ「『なぜアマゾンは1円で本が売れるのか』っていうテーマじゃなかった!」っていうエントリーで読んで、「おお、これは面白そうだな」って思ったのが理由だ。

Photo 『インターネット的』(糸井重里著/PHP文庫/新書版2001年7月・文庫版2014年11月19日・電子版2014年11月7日刊)

 その本によれば、糸井氏がパソコンをいじり始めたのが……

『ぼくがパソコンを始めたのは、一九九七年十一月十日、四十九歳の誕生日からでした。『ほぼ日刊イトイ新聞』(以下、『ほぼ日』)というホームページをスタートさせたのは、翌年の六月六日になります』

 って言うんだから、そんな早い話ではない。

 だってWindows95が1995年だし、インターネット登場以前のパソコン通信時代からパソコンに触れていて、基本的にはパソコンっていうのはスタンドアローンで使う便利な機械っていう感じをもっていた私なんかにしてみれば、1997年にパソコンを始めたってのは「ええっ! 結構、遅いんですねぇ」って感じはあるのだ。

 当時はパソコン通信と並行して、そのビジネス版ともいうべきキャプテンシステムなんてのもあったんだが、結局インターネットの登場とともにそれらの「パソコンを通じた通信システム」は終焉を迎えて、すべてはネットにつながる時代になったんだな。

 それが今やインターネットというネットワークシステム自体が意識されなくなってしまい、パソコンなんていうデバイス自体が必要なくなって、スマートフォンが端末になってしまっており、インターネット自体が前面から消え去ってしまっている。この端末自体がウェアラブルになってしまったら、多分、人々が自分がインターネットの端末であるということ自体が意識されなくなってしまうだろう。

『十年前のインターネットになくて、いまはとても重要な存在となっているものに、スマートフォンとツイッターがあります。どちらもみんなの暮らしのなかに、なくてはならないほど広く浸透していますよね』

『ただ、スマートフォンとツイッターに象徴される「インターネット的」な傾向については注目しておいたほうがいいように思います。
 それは、コンテンツがどんどん「小分け」になっているということです』

『いろんな用事の合間にたのしめる、短いコンテンツ。事前の準備がいらず、味わったあとの解説がいらず、その場だけでパッとたのしむことができる、コンパクトなコンテンツ。たしかにそれはとても便利です』

『ホームページが、更新と閲覧が簡単なブログになり、もっと短く小分けされてツイッターが好まれるようになりました。撮った写真をどんどんアップするサービスもユーザーを増やしていますし、数秒の動画が編集できるアプリも人気です』

『そういった、「短く」、「早く」、「ラクに」、という「小分け」の傾向は、今後も進んで行くでしょう』

 といったような状況は既に存在している。

 そしてもっとも重要な言葉は、実は本書の冒頭に触れられていることなのだ。

パソコンすらいらない

 ぼくとしては、インターネット自体よりも、それがもたらす〝インターネット的であること〟に、より可能性を感じています。インターネットは人と人をつなげるだけで、それ自体が何かをつくり出すものではありませんから、豊かなものになっていくかどうかは、それを使う人が何をどう思っているかにかかっているのではないでしょうか』

 うーん、すごいなあ。こんな言葉を2001年に既に発言していたんだ。

 これまでにもたまに「ほぼ日刊イトイ新聞」は読んでいたんだけれども、これからは「お気に入りバー」に登録して毎日読んでみようかな。

 URLは以下の通り。

ほぼ日刊イトイ新聞:http://www.1101.com

『インターネット的』(糸井重里著/PHP文庫/新書版2001年7月・文庫版2014年11月19日・電子版2014年11月7日刊)

2017年2月 9日 (木)

伊勢佐木町ブルース

〽ルルッルルンルン ルルッルルルンルン ルルッルルルンルン ルルッルルルルンルルン

 と言えばあの有名な「伊勢佐木町ブルース」の歌いだしでしょう。

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 横浜、関内からスタートする伊勢佐木町商店街にはそんな「伊勢佐木町ブルースの歌碑」というのが建っています。

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 歌碑には……

『「伊勢佐木町」の名は、故青江三奈(平成十二年七月二日没)さんの歌唱の「伊勢佐木町ブルース」によって、全国の人々に知られることになりました。
 当組合では、青江さんに深く感謝し、記念としてこの地に歌碑を建立いたしました。
 伊勢佐木町ブルース歌碑は「楽器の王者」といわれるグランドピアノをモチーフとし、ピアノ部分は「さくら石」、台座部分は「黒みかげ石」を使用して製作してあります。
 青銅製のレリーフは彫刻家熊谷友児氏製作によるものであり、黄銅版に刻まれた楽譜は「伊勢佐木町ブルース」の作曲家・鈴木庸一氏がこの歌碑のために書いてくださった遺筆のものです。黄銅版の「伊勢佐木町ブルース」の題名と「青江三奈」の名は青江三奈さんのご主人である、作曲家の花札礼二氏に書いていただきました。』

 とある。

 まあ、「伊勢佐木町ブルース」は、青江三奈の歌唱もあって名曲だったということは認めるんだが、こと「ブルース」という名前の付け方に抵抗があるんだなあ。

 本来「ブルース」というのは、アフリカ系アメリカン人が作った音楽形式であり……

『ブルースの基本的な構成として、12小節形式(ブルース形式)で綴られる詩が多い。12小節形式の基本はA・A・Bの形式をとる。つまり、4小節の同じ歌詞を二度繰り返し、最後の4小節で締めの歌詞を歌う。これがワンコーラスとなる』

ブルース形式(12小節形式)のコード進行は

 

I

 
 

I または IV

 
 

I

 
 

I

 
 

IV

 
 

IV

 
 

I

 
 

I

 
 

V

 
 

IV または V

 
 

I

 
 

I または V

 

 というペンタトニックにならなければいけないんだけれども、「伊勢佐木町ブルース」は全然そうじゃない。

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 つまり、日本における「ブルース」はそんなアメリカ(アフリカ)式のペンタトニックじゃなくて、単に「ブルージー(陰鬱)な曲」という風に位置づけられちゃったんだな。

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 で、そんな「伊勢佐木町ブルース」でお馴染み「伊勢佐木町モール」は6丁目で終わってしまいます。そこから先は「一六地蔵通り」になって伊勢佐木町商店街はおしまい。

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 まあ、全長1.5kmくらいの商店街なんでそれもそうでしょうね。

 っていうか、元々伊勢佐木町って商店街じゃなかったんだよね。飲み屋街、風俗街、繁華街だったんだけれども、段々飲み屋は裏町の方に移ってしまい、今や伊勢佐木町は健全な「フツー」の商店街になったというわけさ。

 で、今はクラブとかキャバクラは伊勢佐木町から1本裏の道に移っているわけです。

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 おお、そういえば『厨房男子』を見た「横浜シネマリン」は伊勢佐木町のすぐ横だったんだなあ。

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 まあ、でもまだまだワイルドな部分を見せてる伊勢佐木町ではあります。

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 オジサンたちも、頑張って生きてね。

NIKON Df AF-S NIKKOR 50mm f1:1.8 G @Naka Yokohama ©tsunoken

2017年2月 8日 (水)

多摩サーキット、強者どもが夢の跡

 中央高速を調布インターで降りて下石原の交差点を右折して鶴川街道へ。

 そのまま多摩川を渡るとJR南武線の矢野口駅を通り過ぎて、榎戸で左折すると、京王線よみうりランド駅前に出るので、そのまま進むと、よみうりランドへ登っていく峠道に入ります。

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 で、東京都稲城市と神奈川県麻生区の境目が峠の頂上。で、そこを右へ曲がると……

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 昔(と言っても35年位前。ああ、もう大昔か)、「多摩サーキット」っていうのがあった。サーキットって言っても、舗装された周回コースじゃなくて、いくつかの林道をそのままつかって……みたいなコース。

 下の写真。右に高いフェンスが見えているんだけれども、これはよみうりカントリークラブのフェンスで、このよみうりカントリークラブの右側(東南側)が多摩サーキットだったんですね。

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 このあたり一帯は、よみうりランドが土地の所有者で、よみうりランドのすぐ傍には日本テレビの生田スタジオやジャイアンツ球場なんかもあります。で、そのよみうりカントリークラブの脇の空き地を多摩サーキットとして、ラリーやダートタイムトライアルの練習コースとして使わせてもらっていたんです。

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 当時、私はNDC-Tokyo(ニッポン・ダットサン・クラブ・オブ・トーキョー)というクラブに所属していて、そのクラブがメインで活動していたダートタイムトライアル(略して「ダートラ」)やラリーに、ラリー仕様に改造したニッサン・バイオレットで参加していたわけです。その当時、バイオレットはサファリ・ラリーなんかで活躍していてかっこよかったんですよ。

 ダートラは2種類あって、多摩サーキットみたいな山の中の林道みたいなコースで行われるものと、平地でジムカーナのダート版みたいな形で行われるものがありました。まあ、コースアウトしちゃうと怖いけど、でも、もともとラリーのスペシャル・ステージだけを独立した形で行われていたダートラなんで、私はこんな林道風のコースで行われる競技が好きでしたね。

 まあ、NDC-Tokyoは別名「ニッポン・ドリンカーズ・クラブ・東京」なんて呼ばれて、周囲のSCCN(スポーツ・カー・クラブ・オブ・ニッサン)やPMCS(プリンス・モータリスト・クラブ・オブ・スポーツ)なんかの「ガチ体育会系クラブ」の人たちからはバカにされていましたけれどもね。

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 でもまあ、フツーのサラリーマンが仕事をやりながらモータースポーツを愉しむってことで言ったら、まあNDC-Tokyoくらいのスタンスでやっている方が「楽しい」ってこと。

Photo©Google Map

 で、練習を終えて中央高速を再び走って家に帰るときには、実はそこで感動を覚えるんです。「う~ん、なんて舗装路は自動車を真っ直ぐに走らせてくれるんだ」ってことなんです。

 それくらい、ダートを走っているとクルマを真っ直ぐに走らせること自体が難しいってことがわかるんです。直線路を走っていたって、クルマは勝手に右を向いたり、左を向いたり、動くんですよ。ちょっとした路面の影響でそうなっちゃうんだけれども、それがない「舗装路ってエラい!」ってなっちゃうんですね。

 まあ、そんな経験を持ってしまうと、雪道なんかでもクルマをコントロールできる自信がつきますよ。一度、ダートでの極限状態を味わってみるのもいいかもしれませんね。

 上の写真の水色で囲んだあたりが多摩サーキットだと思うんだけれども、いまは入れないんですよね。

 で、「強者(強者でもないでしたけれども)どもが夢の跡」ということです。

NIKON Df AF-S NIKKOR 50mm f1:1.8 G @Inagi Tokyo ©tsunoken

2017年2月 7日 (火)

『なぜアマゾンは1円で本が売れるのか』っていうテーマじゃなかった!

 タイトルからアマゾン研究の本かと思ったんだが、そうではなくてネット時代におけるメディアとコンテンツの闘争を描いた本なのであった。

1 『なぜアマゾンは1円で本が売れるのか ネット時代のメディア戦争』(武田徹著/新潮新書/2017年1月27日刊)

 目次から内容を見て行こう。

第一部 デジタルは活字を殺すのか
 第一章 コンテンツとメディアの興亡
 第二章 大日本印刷の新展開
 第三章 だれが「本」を守るのか
 第四章 活版印刷が消えた日

第二部 スマホはジャーナリズムを殺すのか
 第五章 ソーシャルメディアな何を変えようとしているのか
 第六章 スマホ化後のジャーナリズム

第三部 ネットはコンテンツを殺すのか
 第七章 テレビの見る「夢」
 第八章 ニコニコ動画が誕生するまで
 第九章 ドワンゴが創出したコミュニティ

 という内容。

 まず第一部では『第1ステージは日経新聞の製作工程の電子化と回線を通じたコンテンツの配信に代表される。製作は効率化され、コンテンツへのアクセサビリティは向上した。それはコンテンツを作る側の意志が実現される方向での変化であり、その変化の途上においてコンテンツ企業同士の戦いが繰り広げられた』という内容である。

 第二部では『そこではメディアのネットワークがコンテンツの質を変え始める。第1ステージと異なりコンテンツの製作者の意図は裏切られるようになる。パッケージとして提供されていたコンテンツが分断され、著作者の意思を超えてコピーされて配信される。メディアのプラットフォームが製作者の意図を超えてコンテンツの対価を決めるようになる。かくしてこの第2ステージではメディア企業とコンテンツ製作者の戦争という様相を呈する』というもの。

 第三部では『囲碁で人間を破った人工知能技術をメディアは実装してくるだろう。膨大なデータベースをディープラーニングし、メディア側がなんらかのコンテンツを自動的に提示してくる。過去の購買履歴からおすすめ商品を提示するようなことは既になされていたが、参照されるものは購買履歴に留まらず、検索履歴や、ソーシャルメディアの書き込みや人間関係など、多岐に及ぶようになる。既存のコンテンツをお勧めするだけでなくなる可能性もあろう。人工知能に小説を書かせて文学賞に応募するような試みは既に始まっている』ということを、それぞれ語っている。

 しかし、まあそれはある意味ではやむを得ないことではないのだろうか。

 テクノロジーの進展は、ある種自律的に行われていくものだし、それを止めることは誰にもできることではない。しかし、メディアの行いはあくまでも人間がやっていくものだし、テクノロジーのように勝手にテクノロジーの側で進展していくものではない。である以上、メディアとコンテンツの戦いは非対称的に行われる戦争なのだ。

『出版界は平均的に見て必ずしもITリテラシーの高い業界とはいえなかった。しかし日経BP社は数多くの専門誌を創刊してきた関係でIT専門記者も多くスタッフとして擁しており、彼らは新しいオンラインメディアを作るということになればサイト作りのアイディアを出したり、優秀な外部スタッフを紹介できたし、自分自身で実際に腕前を発揮することも可能だった。NBOがいち早くサイトを作り、臨機応変に拡充を遂げられた理由は、こうして「自前」で作れたことが大きかった』

『「出版流通が強固なものとしてあるのなら、出版社は出版流通の管理運営だけを仕事にして、編集者も作家と同じように全部外出しにしたらいいのでは。編集者は作家の側に100%付いて作品を創る。そうして編集者も一緒になって品質を保証した作品を出版社に持ち込み、出版社が流通に乗せる。その方が作家は自由に動けるし、作品の質は上がり、出版社も利益が上がるのではないでしょうか」
 神宮前のオフィスで佐渡島庸平が言う』

『「瓶に詰めてコルクで封をしたワインが世界中に運ばれて後世に残るように、契約作家の作品を世界中に売り出し、歴史に残すエージェントになるという意味で会社をコルクと命名したのですが、今、僕が挑戦したいなと思っているのは、誰が、いつ作ったかによって値段が決まるワインのようなコンテンツを生み出したいということ。ITによって読者参加型の環境ができたことは超一流の人たちの作品が適正な値付けをされるチャンスだと思っています」
 おそらく佐渡島は危機感を持っているのだろう。今はクリエイター側ではなくプラットフォーム側に値付けする権利が握られつつある。数多くの取引が自らの俎上でなされることを目指すプラットフォームビジネスで、コンテンツは取引数を増やす客寄せのツールとなりがちだ』

 佐渡島庸平は元々講談社の社員だったんだが独立して作家サイドに立つエージェントを始めた男なんだが、こうした佐渡島のような編集者や起業家がいる限りは、まだまだコンテンツも捨てたものではない。

 勿論、「パソコン→スマホ」という流れの中で、コンテンツは小分けされて、ユーザーの中を漂うように流れていくものなのであるが、それはやむを得ないこと。でも、だからと言ってコンテンツの質が下がるということはないのだ。

 要はそんな小分けされるコンテンツを作らないことだし、小分けされたってコンテンツ自身の質は下がらないってこと。

 結局、コンテンツを小分けして消費してしまって一番バカを見るのは、そんな自ら小分けしてしまったコンテンツの消費者だってことなんだなあ。

『なぜアマゾンは1円で本が売れるのか ネット時代のメディア戦争』(武田徹著/新潮新書/2017年1月27日刊)

2017年2月 6日 (月)

石神井公園でバードウォッチング!

 久々に石神井公園でバードウォッチングをした。大泉学園や上石神井に住んでいた頃は、毎年冬になるとバードウォッチングで石神井公園にきていたのだが、文京区に戻ってからは全然行っていなかったなあ。

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 と言っても、冬に一番見るのはこんなマガモやカルガモばかりなんだなあ。

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 ということなので、ボート遊び公園っていう感じの石神井池から、よりバードサンクチュアリ的な三宝寺池の方に移動。

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 カワセミには会えなかった。というかカワセミを見ようと思ったら一日仕事で待っていなければならないそうだ。こちとらそんな暇がない江戸っ子(どこが?)なもんで早々に引っ込んじまったんだが……。

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 白サギを発見! って言っても、そういえばこのサギ、前にもいたなあ。白サギはあんまり動かないらしんですよね、何だ「渡り鳥」じゃなのかよ、と言ってはいけないのです。

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 で、サギのいる場所の下の方にカイツブリ発見! おお、これは初めて見た。羽根を広げてますなあ。いい、いい。

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 まあ、カイツブリを見られたので「良し」とするか。

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 そういえば、六義園でもバードウォッチングができるくらい渡り鳥がやってくるそうだ。カワセミもいるらしいし。今度は六義園でバードウォッチングをやってみようかな。時間をかけて。

NIKON Df SIGMA DG 150-500mm f1:5-6.3 APO HSM & FUJIFILM X10 @Tokyo Metropolitan Shakujii Park Nerima ©tsunoken

2017年2月 5日 (日)

耐震化と復元工事が終わった時の鐘を見に行く

 川越のシンボル「時の鐘」の耐震化と復元工事が終わったというので見に行った。

 が、見に行っても以前の姿を覚えていないので、何が復元なのかがよくわからない。

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 復元工事の内容は……

1.支柱のコンクリート基礎を撤去し、礎石建ち(礎石に直接柱が載った状態)にする。

2.昭和35年の大改修時に張替された外壁の下見板を交換し、再建当時の割付けで張り直す。

3.後世に付け加えられた外壁の小窓をなくす。

4.最上層の開口部分を広くし、鴨居(昭和初期にガラス窓を付けていた跡)を撤去する。

5.屋根の銅板葺きを葺き直す。

6.屋根頂部の四角い飾り(露盤)が若干小さくなる。

 の6点なんだけれども……

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 わかりますかねえ。

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 が、まあいずれにせよ川越にはモノクロが良く似合う。

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 というのだけは分かります。

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NIKON Df AF-S NIKKOR 50mm f1:1.8 G @Kawagoe ©tsunoken

2017年2月 4日 (土)

『トランプは世界をどう変えるか?』だって、変える気はないでしょ

 ということで、山手線を1周しながら読んだ本がこれだ! 駒込から巣鴨まで1周ちょっとで乗車賃は133円。1周しないで単純にそこだけ乗っても同じなんで、確かに安いですね。

 で、そう私もこんな男がアメリカの大統領になるとは思わなかったんですね。

『自国のリーダーを選ぶわけでもないのに、下品極まりない人物に大統領になってもらっては困ると感じるし、アメリカ国民はこんな人間を大統領に選ぶはずがないと決めつける。このような二重のバイアスがかかるから、「トランプの当選なんてありえない」と思ってしまうのです』

 という二重のバイアスのもとに私もいたんだ。

Photo 『トランプは世界をどう変えるか? 「デモクラシー」の逆襲』(エマニュエル・トッド、佐藤優著/朝日新書/2016年12月31日刊)

 でもこういう見方もある。

『実は、オバマ大統領とトランプ次期大統領の間にはすでに連続性があるのです。オバマは「チェンジ」を強調しました。「チェンジ」の中で最大のものは、中東、就中、イラクからの米軍撤退でした。トランプが大統領になったら、それよりもラディカルな(根源的な)変化が起きる可能性があります』

 実はトランプが発言した言葉。

『トランプは、「米国は『世界の警察官』ではいられない」と発言しています。同時に、「私は(他国と関わりを持たない)孤立主義者ではないが、アメリカ第一主義だ」(朝日新聞デジタル、3月28日)とも言っています』

 というのは2013年9月10日のテレビ演説でオバマは『シリア内戦に関するテレビ演説で、退役軍人などから、「米国は世界の警察官でなければいけないのか」という書簡を受け取ったことを明らかにし、次のように述べた。 「米国は世界の警察官ではないとの考えに同意する」。
 第2次世界大戦後、アメリカは世界の安全保障を担ってきた。冷戦終結以後、超大国はアメリカ一国だけなので、この発言は世界情勢の不安定化を加速させかねない問題である』と言っている。つまり、もはや第二次世界大戦後の覇権国家アメリカ合衆国はもうない、あるのは普通の国としてのアメリカ合衆国なんだということなんだろう。

 つまり、オバマの「チェンジ」とはまた別の意味でのトランプの「チェンジ」があったっていうことなんだなあ。

 オバマの「アメリカは世界の警察官ではない」という発言を知った時、私たちは「ああ、これでアメリカの覇権主義は終わるんだな。アメリカは普通の国になるんだな」と考え、その先にある「じゃあ、世界の覇権を握る国はどこなのよ」って考えたわけですね。

 ロシアか? 中国か? EUを仕切るドイツか? っていうのがまあ、考えられる三つの要素なんだけれども、多分、世界の覇権を握る国はしばらくは出てこないでしょうね。まあ、それぞれ三すくみみたいな状況になって、それぞれの国や周辺国家との連携をしつつも、世界の覇権を握るってことにはならないでしょう。

 多分、それぞれの国だってそれぞれに勉強をしている訳で、戦争をやってしまったら自国がいかに疲弊するのかは経験済みなのだ。まあ、アメリカだけは真珠湾攻撃だけで自国が戦場になった経験があるだけの国なので、どうするかは分かりませんけどね。

 いずれにせよ、トランプ・アメリカが他国を戦争状態で攻撃することはないでしょう。まあ、経済攻撃はあるかもしれないけれどもね。トランプ自身は兵隊経験もないし、軍事にはまったく知識はないはずだからね。

 ということで、相変わらず局地戦だけは引き続き起こりそうだけれども、全面戦争はないってことになると、次に何が起きるのか?

『政権が発足すれば、内紛だって起きるものです。トランプには、誰が何をしているのか、何を考えているのか、閣僚やスタッフに関する情報が必要になってきます。当然、FBIから情報を得ることになります。トランプ政権を支える一つの基盤がFBIになる可能性は高くなるでしょう。』

『先に、トランプ大統領の誕生で、アメリカがニーバーの思想から脱却する可能性を指しましたが、それは、新政権が内向き姿勢になるということでもあります。
 こうした政権の基本的性格と、国内の治安維持、情報機関とがシンクロすると、アメリカ型のファシズムに陥る危険性が出てきます』

『アメリカの根本理念である「自由」とそれを担保する「自己責任」と、監視・抑圧の「力」、言い換えれば国家が独占する「暴力」との関係が今後、どのようになるのか。これが第二のポイントです』

 そうか、アメリカがファシズム国家になってしまう可能性があるんだ。ただし、地が繋がった別の国があるわけでもないアメリカなんで、ファシズムがドイツからフランス、イタリア、スペインまで連なった第二次世界大戦のようにはならないだろう。まああ、勝手にファシズムやってくださいってもんだね。我々はそれこそ「対岸の火事」ってな感じで眺めさせてもらいます、ってところでしょう。

 んで、日本はどうなるんだろう。

 まあ、アメリカからの補助はなくなるんだから、取り敢えずは日本独自の方法でもって自国を守らなければいけないってことになるんだろうな。米軍の沖縄基地もかなり縮小されるだろう。ただし、その分自衛隊の基地が増強されるだろうから、あまり沖縄の基地負担は変わらないかな。

 日本としては、取り敢えずすぐそばの隣国である韓国・中国との関係を「自国のイニシアチブにおいて」確立しなければならないだろうし、対ロシアに関しても同様だ。

 考えてみれば、それは第二次世界大戦以前の姿に戻るだけの事なんで、別に日本にとっては難しいことではないはずだ。勿論、第二次世界大戦敗戦以降の「平和ボケ」した日本の考え方ではダメだろうけれども、明治維新の頃の日本の指導者がどんな政策を行ってきたのかを勉強すればいいことなのだ。

 まあ、トランプのおかげで日本が再独立できるってことがあるんなら、トランプ大統領の誕生も、日本にとってはいいことなのかもしれない。

『トランプは世界をどう変えるか? 「デモクラシー」の逆襲』(エマニュエル・トッド、佐藤優著/朝日新書/2016年12月31日刊)

2017年2月 3日 (金)

『僕らが毎日やっている最強の読み方』って、それほど特殊ではなかったんだ

 以前なら「知の巨人」と言えば「田中角栄研究」の立花隆氏だったが、いまや「知の巨人」と言えば「偽計業務妨害で失職した元外務省職員」の佐藤優氏だもんなあ。

Photo 『僕らが毎日やっている最強の読み方―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』(池上彰・佐藤優著/東洋経済新報社/2016年12月29日刊)

 その佐藤氏が、これまた異能のジャーナリスト池上彰氏と語った70の極意とは。

『特別付録3 池上×佐藤式 70+7の極意を一挙公開!」から引きます。

01 新聞は「世の中を知る」基本かつ最良のツール。 / 02 情報収集の基本は新聞だが、全国紙1紙では不十分。/03 朝は見出しを中心に、新聞全体にざっと目を通す。 気になった記事は、あとでじっくり読む。/04 全国紙も客観報道とは限らない。/05 全国で見ると、地方紙の読者もかなり多い。/06 地方紙の「死亡広告」「不動産広告」「書籍広告」に 注目すれば、土地柄や経済状況が見えてくる。/07 地方紙を読むことで、通信社の情報もカバーできる。/08 通信社は国際面に限らず、すべての分野で強い。 ただし、無料サイト「47NEWS」は情報がスカスカ。/09 エリート層が『朝日新聞』を読んでいるのは事実。/10 『読売新聞』は海外面と生活面が充実している。 『毎日新聞』は個々の記者の力が強い。/11 『日本経済新聞』が難しい人は、無理せず一般紙から。/12 定期購読する1紙を決め、あとは駅売りを活用。/13 新聞は「飛ばし読み」が基本。/14 「見出しだけで済ませる記事」「リードまで読む記事」 「最後の本文まで読む記事」の3段階に分けて読む。/15 電子版を使えば、1紙5分で主要ニュースを押さえられる。/16 記事の整理は、切り抜いたあと少し時間を置いて。/17 電子雑誌の定額読み放題は、まさに革命。/18 「知りたいことだけ知れる」のがネットの功罪。/19 雑誌には「娯楽」と「実用性」の要素がある。/20 週刊誌は「読書人階級のための娯楽」。/21 週刊誌の問題は「情報の真偽」がわからないこと。/22 ビジネス誌の特集は、書籍よりも情報が早い。 /23 あらゆる情報が詰まった月刊誌は、日本独自のもの。/24 『フォーリン・アフェアーズ・リポート』は、 アメリカ外交を知る格好の媒体。/25 日本語で読める海外情報は、貴重な情報源。/26 軍事戦争の話には、ビジネスに役立つ内容も多い。 /27 雑誌は気になる記事が2~3本あれば買う。/28 新聞と同じで、雑誌も「拾い読み」が基本。/29 雑誌には「理解できない文章」が必ずある。/30 [ネットの大原則❶]ネットは「上級者」のメディア。/31 [ネットの大原則❷]「非常に効率が悪い」メディア。 /32 [ネットの大原則❸]「プリズム効果」に注意する。/33 「NHKオンライン」は情報が早い。/34 ネットは「読む」より「見る」で終わりがち。/35 グーグル検索はじつは効率が悪いことを知る。/36 調べ物はネット検索よりも、辞書・事典サイトが効率的。/37 ネットサーフィンとSNSは、インプットの時間を蝕む。/38 SNSのメリットは、インプットよりアウトプットにあり。/39 ネットは「依存性」も大きな問題。/40 ネットにつながらない「不自由さ」が知的強化になる。/41 ネットの価値は「まとめ記事」より「原文」にある。/42 日本語で読める海外サイトはじつはたくさんある。/43 資料はスキャンして「エバーノート」に保管。/44 [情報整理の大原則❶]「何でも保存」ではなく、 保存に値する情報か精査、吟味してから保存する。 /45 [情報整理の大原則❷]「とりあえず保存」ではなく、 読んだものを保存する。/46 世の中を「理解する」には書籍がベース。/47 書店に並ぶ本の書名と帯を見るだけで勉強になる。/48 いい本に出合うコツは「本をたくさん買う」こと。/49 読むことで優位に立てるのが古典。/50 優れた古典は複数の読み方、読み解きができる。/51 自分の専門分野以外については、 「通俗化された良書」で時間を節約する。 /52 「読み方」は本の種類で変える。/53 「真ん中」部分を見れば、その本の実力がわかる。/54 効率的な読書には「本を仕分ける」ことが大切。/55 1冊を5分で読む「超速読」を駆使して、 熟読すべき本か見極め、読む箇所のあたりをつける。 /56 1冊を30分で読む「普通の速読」は、 重要箇所を1ページ15秒で読み、残りは超速読する。 /57 本は線を引き、書き込みをしながら読む。/58 読書ノートには「記憶のトリガー」になる出来事を 一緒に書き込むと、関連して本の内容も思い出せる。/59 読書には「ネット断ち」と「酒断ち」が重要。 /60 「通勤時間は絶好の読書タイム」と考える。/61 読書時間は「心がけ」と「ネット断ち」でつくり出す。/62 本はまず紙で読み、携帯したい本を電子で買う。/63 タブレットはネットサーフィンとSNSの誘惑が強い。/64 読書で「知の型」「思考の型」を身につける。/65 歴史の学び直しには「日本史A」「世界史A」を活用。/66 歴史のメリットは、短期間で通史が身につくこと。/67 歴史に興味をもつには『地球の歩き方』も便利。/68 語学は「読む」「書く」「聞く」「話す」のうち、 まずは「読む」「聞く」から鍛えるのが王道。 /69 語学に必要なのは「モチベーション」「時間」「お金」。/70 現代文の教科書・学習参考書を使えば、 読解力、論理的思考力をいっきに鍛えられる』

 なるほどなあ。しかし、こうして巻末に「まとめ」を書いてくれると、ブログ書きにとってはやりやすい。とは言うものの、こうして巻末になってまとめが出てしまうと、それまで一生懸命読んで、アンダーラインを付けていたのは何だったんだろう、という不思議な気持ちにもなったりするんだ。

 しかしまあ、このお二人の博覧強記ぶりには対抗できないけれども、でも、その情報収集方法は実は私たちとあまり変わらないものだったというのが面白い。

 新聞に対する付き合い方、雑誌の読み方、ネットに対する付き合い方、書籍での情報収集のやり方など、特別なものはない。ただし、それらのメディアとのつきあっている時間が、我々とは圧倒的に違うのであり、また、そのメディアとの付き合い方が実に戦略的である、という違いがある。

 う~ん、そうかフリーランスとしては、そうやって意識的に雑誌や書籍を読む時間を作らなければいけないんだな。私は今までサラリーマンをやっている時と同じ考えだったから、ここのところ本を読む時間が減ってきちゃったんだな。そりゃそうだ。サラリーマン時代は通勤で往復2時間ほど、更に仕事で電車で移動する時間が毎日1時間~2時間ほどあって、その時間が読書時間だったんだが、今はそんな通勤時間はないし、電車での移動時間もそれほどない。だから、本を読む時間が減ってしまったんだ。

 なので、今日からはこうした本を読む時間を意識的に作っていこう。

 さしあたって、山手線1周して本を読むとかね……。

『僕らが毎日やっている最強の読み方―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』(池上彰・佐藤優著/東洋経済新報社/2016年12月29日刊)

2017年2月 2日 (木)

2月5日は千代田区長選挙

 え~今日は2月2日なんだけれども、取り敢えず1月のブログの総括から。

 全部で31本のブログの内、本に関するエントリーが6本で、内Kindleで読んだのが3本。まあ、1月は写真集や雑誌のブログが3本あったので、まあ仕方がないだろう。映画についてのエントリーが4本ってのは、なかなか。この調子を維持できれば年間50本くらいは映画に関するエントリーができて、「本のこと 映画のこと 写真のこと 毎日1冊 毎日2000字」ってのが復活するかもしれません。

 でトータル月間PVは14,784(1日平均477)、まあこれはこんなところかな。

 で、今日のブログなんだが、2月5日は千代田区長選って言ったって、文京区民の私には何の関係もないんですね。

 でも、メディアがやたら「7月の都議選の前哨戦」だとか「小池都知事と都議会のドン内田氏との場外乱闘」なんて囃すので、ついでに私も囃しちゃおうかなってところです。

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 まあ、基本的に首長選っていうのは、基本的に実績を持っている現職が圧倒的に有利な選挙なわけで、はじめっから現職の石川雅己氏が有利なんですね。

 実は前々回の千代田区長選では石川氏は無所属・自民党・公明党推薦でもって出馬して当選したんだが、その後、石川氏と内田氏の仲が悪くなった、というか内田茂氏がやたら千代田区政に口出ししてきて(なんか内田氏が関係する企業に、公募・入札に関していろいろ言ったらしい)それがうるさくなった石川氏が内田氏の言うことを聞かなくなってしまって、石川氏と内田氏の仲が急速に悪くなった。で、前回、2013年の千代田区長選では石川氏は無所属・推薦無しで立候補し、無所属・自民党・公明党推薦の元副区長、大山恭司氏に勝ったわけです。

 まあ、とにかく東京都千代田区ってのは、千代田区千代田1丁目1番地という広大な敷地にたったお二人だけでお住みになっているあの方にもある通り、夜間人口は44,000人っていうそれこそ限界集落みたいなところなんですよ。東京23区でも最低。

 それが昼間人口は819,000人っていう、東京でも有数な大人口集積地なんだから凄いよね。その差、18倍と取り敢えず23区でもトップだし、勿論日本でも、多分もしかすると世界でもトップなんじゃないだろうか。

 で、千代田区に本社を構えている会社は物凄く多いので、法人税(法人所得税は国税だから千代田区には入らないが、法人住民税と法人事業税は地方税なので千代田区の収入になる)収入は多分、日本でもトップ。ということなんで、千代田区は予算に余裕があって福祉政策は充実しているので、最近は若い人、特に子育て世代の流入が増えているそうなんだ。

 そりゃそうだよね。ってことは区長の政策が当たっているということで、ますます区長の支持率が上がっちゃうんですなあ。

 まあ、こんなことは「金満」区である千代田区じゃないとできないけれども、そりゃあやらないよりはやった方がいい訳で、そりゃあ区長としてもやりがいはあるでしょうねえ。

 ということでまあ、本当は千代田区長選がそんなに注目の選挙じゃないってことなんだけれども、面白いのは、各候補の選挙事務所がみんな靖国通り沿いにあるってこと。

 まあ、確かに丸の内あたりに選挙事務所があったって、そんなところに人は住んでいないし、大体丸の内辺りで仕事をしている人たちなんかはみんな千代田区民じゃないもんね。で、神田あたりに集中しちゃうんだ。

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 石川候補の選挙事務所は靖国通りの専修大学交差点に近い九段側の場所。神田神保町三丁目。千代田区役所からは近いが、選挙民からはちよっと遠いか?

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 んで、与謝野氏の選挙事務所は石川氏の事務所から少し神保町に行ったところにあります。ここは、神田神保町二丁目ですね、ここは、神保町のど真ん中ですねえ。

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 五十嵐氏の選挙事務所はもうちょっと神田寄り、神田小川町。う~ん、ここもなかなか渋い。

 だからどう? ってことはないんだけどね。所詮は、お隣の千代田区の区政なんですね。

 そうなんだよ。単に面白がって見ているだけ。

NIKON Df AF NIKKOR 24-85mm f1:2.8-4 D @Chiyoda ©tsunoken

2017年2月 1日 (水)

⇧上げ 下げ⇩ マンション大調査

『週刊 ダイヤモンド』(2017年2月4日号)の特集が「⇧上げ 下げ⇩ マンション大調査」っていうもの。

 まあ「大調査」っていう割には表っつらだけを撫でたような感じもないではないが、取り敢えず読んでみよう。

2_4 『週刊 ダイヤモンド 2017年2月4日号/ダイヤモンド社/2017年1月30日刊)

 記事は「⇧上げ 下げ⇩ マンション大調査」という大タイトルの下

Part 1「新築と中古が逆転 マンション戦線“異状”あり」

Part 2「中古マンション エリア密着レポート」

Part3「それでもやっぱり 新築マンションが欲しい!」

Part 4「だまされないための 管理と大規模修繕のツボ」

 という4パートに分かれている。

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 まずは Part 1「新築と中古が逆転 マンション戦線“異状”あり」なんだが、要はまず土地の取得価格の高騰がある。いまや新築マンション市場は一種の「ミニバブル」状態となって、場所によっては東京都心エリアと同じくらいの土地取得価格が江東区や城南、湾岸、武蔵小杉あたりまで広がっているという状態なのだ。『局地バブルはいまや、都心近郊にまで及んでいる。江東区の深川エリアで販売されているタワーマンションの坪単価が500万円を超えるケースもある。武蔵小杉では、ほぼ山手線内である文京区と同じ単価でタワーマンションが販売されたり、門前仲町や木場といった辺りでも坪単価300万円というのが、今の相場なのだ』という。

 その結果、新築マンションよりは既存の中古マンションのほうにユーザーの目が行っているということなのだが、 でも、それはやっぱりマンションの立地なんだろうな。ただし、マンション資産価値の騰落率でワースト1位になったのが渋谷区松濤にある「プラウド松濤」でマイナス42.2%だっていうんだから、ちょっとその理由は分からない。

 まあ、「いつ、どこで買うか」っていうのは買い物の基本なんだけれども、マンションもその基本通りなんだろうなあ。

『ミニバブル期に分譲されたマンションの騰落率を見ると、東京23区であっても、いわゆる都心3区(港区、中央区、千代田区)以外は一部を除き、ほぼマイナスに転じていることが分かる。東京都以外では神奈川県と大阪府の中心部、京都府の中心部以外はほぼ全滅だ』

 というんだけれども、まあ基本的なことを言ってしまえば「家というものは買った時が最高の値段で、そこからは順々に下がっていくものだ」。経年変化っていうものもあるし、それを超えて値段が上がるっていうのは、それこそ土地の値段がバブルみたいに高騰しなければありえない、って考えれば値段が下がってしまうっていうことはやむを得ないことなんだ。

『「うちのマンション、ちょっと前まで含み損だったのが、ここ最近は含み益が出ているみたいなので、売るなら今かなと考えているんですよ」
 東京都の湾岸部にあるタワーマンションに住み、都内で働く40代半ばの会社員は最近、自宅マンションの資産価値が気になって仕方がないという』

 っていうんだけれども、じゃあ、そこを売ってどこに移るのよってのが、しかし、肝心なんだなあ。移った先のマンションや一戸建ての資産が目減りしたんじゃ意味ないじゃん。だったら、自分が住んでいるマンションの資産価値が上がったことだけを喜んでいればいいのであって、だからといってそこを売ることばかり考えていてもあまり意味はないのではないだろうか。

 その他、Part 2「中古マンション エリア密着レポート」では「中古マンション 首都圏・関西エリアルポ」として「品川・港南・芝浦 特徴的な物件が多い港南 芝浦も品川寄りの物件が有利」「勝どき・晴海・月島・豊洲 東京五輪の開催決定で急上昇 不安材料は選手村の供給後」「有明・東雲・台場 開発見込める有明で価格高騰 東雲は不便さ否めず伸び悩み」「武蔵小杉&神奈川県 武蔵小杉の上昇基調は不動 横浜、川崎も騰落率50%超続々」「千葉県 都心に近い本八幡が大幅上昇 常磐線沿線は駅近くでも停滞」「埼玉県 浦和駅の二大タワマン市場 大型物件の登場で激変か」「関西 大阪市内にタワマンが林立 京都は沸騰、兵庫は安定的」

 などがあるんだが、私にとってはなんでタワーマンションがいいのか、どこがいいのかよくわからない。

 同じマンションでもやはり100戸を超えてしまうと、どんな人が住んでいるのかが分からなくなってしまうし、そうなると管理組合も運営が大変になってしまい、結局そうなると管理会社のプロや一部管理組合のボスに管理を委ねることになってしまう。そんな大規模マンションよりは居住者の顔が見える中小規模のマンションの方が住みやすいし、安心して管理組合なんかも運営できる。

 結局、タワーマンションって最後どうにも管理ができなくなってしまい、スラム化してしまうんではないだろうか。スラム化してしまったマンションって、実は今、池袋辺りに沢山あるんだけれども、ああにだけはなりたくない。

 というと中小規模の顔が見えるマンションの方がいいと思うんだけれどもなあ。

『週刊 ダイヤモンド 2017年2月4日号/ダイヤモンド社/2017年1月30日刊)

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