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2017年1月 9日 (月)

『マイルス・アヘッド』はなかなかよくできている伝記映画なんだが

 映画『MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間』という邦題はちょっとなあ、という感じがする。『MILES AHEAD』は原題通りなのでいいのだが「空白の5年間」というのが、ちょっといただけない。

3 『MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間』(ドン・チードル:監督・脚本・製作・主演/スティーブン・ベーグルマン:共同脚本/音楽:マイルス・デイヴィス・ロバート・グラスパー)

 メインの出演者は勿論マイルス・デイヴィス(ドン・チードル)、「ローリング・ストーン」誌のライター、デイブ・ブレイデン(ユアン・マクレガー)、マイルスの妻フランシス・テイラー(エマヤツィィ・コーリナルディ)、音楽プロデューサー、ハーパー(マイケル・スタールバーグ)と、ハーパが連れてきた若手のトランペッター、ジュニア(キース・スタンフィールド)といったところ。

『マイルス・アヘッド』というタイトルは、ビバップ、クール・ジャズ、ハード・バップ、モード・ジャズ、エレクトリック・ジャズ、フュージョンなど、演奏スタイルを変貌させてきた「常に前を向いて音楽を変遷させてきたマイルス」という意味なんだろう。そのマイルスが1975年から長期の休みに入り、1980年カムバックするまでの5年間に何があったのだろう、というのが「空白の5年間」という意味なんだが、実はそんなにたいしたことはなかったらしい。

 ただまあ、それでは映画にならないので、その5年間の間にリハーサル・テープを盗まれたり、盗まれたテープを取り戻すためにマイルスとデイブがニューヨークの街中でカーチェイスを繰り広げたり、賭けボクシングの会場に殴り込みをかけ、次第に幻覚を見ながら大暴れをするというシーンを作ったんだろう。

 で、取り戻したテープを再生させると、そこに収録されていたのはマイルスのトランペットではなく、マイルス自身が弾いていることは確かだが、オルガンの音色が細々と鳴っているのであった。マイルスは5年間の間にトランペットを演奏できなくなってしまっており、それはそれで、世間に知られてしまったら大スキャンダルになってしまうので、テープを取り戻さなければならない理由ではあるのだが、そのテープを聴きながら音楽として再生させるのが、テープを盗んだジュニアだったっていう話。

 マイルス自身、チャーリー・パーカーのバンドにいたころは「ジュニア」と呼ばれていて、マイルスはそれを嫌っていたという話は聞いたことがある。つまりジュニアはマイルスの若いころの姿を体現したキャラクターなんだろう。まあ、たかだか5年間の演奏休止でもって、若いころからトランペットを演奏していた音楽家がトランペットの吹き方を忘れてしまうなんてことは、多分ないんだろうけれども、その辺はちょっと脚色に難ありかな。

 カムバックしてからのマイルスはトランペットだけではなくシンセサイザーも演奏していたそうだから、まあオルガンを弾くってのもあながち嘘ではないかもしれないが、まあ、ちょっとね。

 映画のラストの復帰後のマイルスのシーンは実にゴージャス。トランペット:ドン・チードル、キーボード:ハービー・ハンコック、テナーサックス&ソプラノサックス:ウェイン・ショーター、ギター:ゲイリー・クラーク、ベース:エスペランサ・スポルディング、ドラムス:アントニオ・サンチェスというもので、「ワッツ・ロング・ウィズ・ザット」というロバート・グラスパーが作曲し、「マイルスが今もし生きていて、上記の豪華メンバーと共演したらどうなるか?」という想定の下に作られた映像だ。その他のシーンのマイルス・デイヴィスの演奏シーンは確かに演じているのはドン・チードルだが、音はマイルスのレコードから引いている。しかし、このシーンだけはドン・チードルがトランンペットを演奏しており、音もそのままドン・チードルの音らしい。

『この映画のために毎日練習した。今も吹いているよ。上手に吹く中学3年生くらいのレベルにはなった』

 というんだから大したもんじゃないか。

 まあ、ドン・チードル自身はあまりマイルスには似ていないが、まあ、それはご愛嬌。

『マイルス・アヘッド』はTOHOシネマズシャンテ他にて公開中。公式サイトはコチラ

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