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2016年12月11日 (日)

『老いる家 崩れる街』よりも気になる超高層マンションの問題点

 私自身、マンション暮らしをしているので、マンションのメリット、デメリットは知っている。その立場からすると、やはりマンションの適正規模っていうのがあって、あまり大規模なマンションになってしまうといろいろな問題がおきてくる。

Photo 『老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路』(野澤千絵著/講談社現代新書/2016年12月1日刊)

『東京都では、1980年代後半頃から、超高層マンションの建設が増え始め、2013年までに550棟近くもの超高層マンションが建設されました。特に、湾岸6区には、都内の超高層マンション棟数の約6割が集中します』

『都心に比較的近い湾岸エリアなどでは、産業構造の変化に伴って、大規模な工場・港湾施設・倉庫・貨物ヤードなどの撤退や移転が増え、長期間、低・未利用地となったり、自治体が自ら開発主体として行ってきた広大な埋立地が、需要を見込めず手つかずのまま残っているという問題も懸案事項となっていました』

 そこで超高層マンションが大量に出始めたわけなんだけれども……

『不動産経済研究所の超高層マンション市場動向によれば、2015年以降に建設が計画されている東京都区部の超高層マンションは109棟(約5万戸)におよび、今後もつくり続けられることがわかります。ちなみに、東京都区部を除く首都圏では69棟(約2・7万戸)、近畿圏で38棟(約1・4万戸)、その他の地域では46棟(約1万戸)です』

『また、「東京オリンピック・パラリンピックによって資産価値が上がるのではないか」「相続税対策として有利になるのではないか」という期待感、さらには、外国人が日本の不動産への投資意欲を高めているといった不動産投資としてのメリットがあるからとも考えられています』

 まあ、問題はいろいろあって超高層マンションに住んでいる高層階、中層階、低層階の人たちの意識の問題なんかもあるんだけれども、それによるもっと大きな問題があるんだ。

『超高層マンションについては、一般のマンションに比べて、建物の上層階、中層階、下層階で、購入する所得階層が分かれていたり、世代・家族構成が多様なため、管理組合が、様々な事情を抱えた区分所有者同士の合意形成を行い、将来にわたってマンションの維持管理を行うことが果たしてできるのか、専門家の間でも疑問視する声が多いのです。そして、マンションの維持管理を管理会社に丸投げすると、ずさんな管理や場当たり的な修繕をされたり、新築時に分譲会社が設定した修繕積立金だけでは大規模修繕ができなくなると、資産価値が大幅に下落したり、最悪の場合、管理不全状態に陥る危険性さえ懸念されています』

『最終的に超高層マンションの寿命が尽きた時に、区分所有権を解消して解体するという合意形成ができるのか、その際の解体費用は捻出できるのかなど、一般的なマンションですら解決できていない分譲マンションの終末期問題が、超高層マンションではさらに大きくなってどうしようもなくなることも懸念されています』

 まずそれは無理でしょうね。じゃあ、どうやって合意形成を図るのかっていうと……、今のところそれに対する「解」はない、ってのが事実。

『超高層マンションの購入者には、ホテルライクな暮らしを買っているという意識が根強く、住民同士の関係性が希薄で、管理組合のような面倒なことには関わりたくない、あるいはマンションの維持管理などには無関心を決め込むという居住者が多いのが現状です』

 結果としてどうなるかと言えば……

『中古マンションというのは、基本的に需要と供給のバランスで成り立っており、(立地にもよりますが)在庫があふれている状況では、必然的に物件価格は下落します。そのため、同じエリア内に競合物件が多いと、一刻も早く現金化したいという売り主がいた場合、大幅な値引きに応じることになり、安売り競争が始まります。いったん、こうした物件価格の下落がおきると、これまでそのエリアの物件には手が出なかった購入者が増え、他のエリアにも物件価格の下落が連鎖していく、つまり住宅の資産価値の低下がまち全体に飛び火していくというリスクがあるのです』

 確かに、湾岸エリアっていうのは、実は池袋エリアとか六本木エリアなんかと違って、大規模地震の際の液状リスクがあるんですね。勿論、マンション自体は(多分)岩盤まで地下杭が行っているでしょうから問題はないとして、でも、周辺エリアが液状化で沈下しちゃうという、東日本大震災の時の浦安あたりの問題と同じ問題が出てくる可能性があるのだ。

 ということは、そんな危険地域のマンションは次第に値下がりが始まるのかな、ということ。

『実は、湾岸エリアでは、既に分譲マンションの売れ残りや値崩れが始まったともとれる指摘が、国土交通省から3ヵ月ごとに出される『主要都市の高度利用地地価動向報告』の最新版に記述されています』

 ざまあ見やがれ、ってことですかね、非超高層マンションの住民としてはね。

『今後、東京圏は相対的に貧しくなっていくと指摘しています。各地域の豊かさの指標となる地域別の一人当たりの県内総生産増減率を見ると、2025年以降、2つの地方圏は上昇していくのに対し、東京圏(埼玉県・千葉県・神奈川県を含む)は急速に低下していくと予測されています。これは、地方圏は東京圏より先に高齢化が進行しているため、高齢者は減少していきますが、東京圏は今後、高齢者が激増し、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が減少していくからです』

 まあ、結局はそうなっていくんだろうな。当然、日本の少子高齢化の関係が「一番最後にあらわれてくるのが東京圏」なんだから、東京オリンピック・パラリンピック以前と以後ではガラっと変わって、東京の地価はどんどん下がってて行くんだろう。

 ポイントは、建物っていうのは大きなマンションでも、小さなマンションでも、一戸建てでも、結局は立地なんですね。建っている場所ってこと。

 家を買うときは何を見て買えばいいのかって言えば、とにかく家が建っている場所なんですよ。

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『老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路』(野澤千絵著/講談社現代新書/2016年12月1日刊)

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