フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 東京・オフィスの街、娯楽の街、でも住みどころ | トップページ | 東京周縁部を往く・戸田漕艇場 »

2016年7月24日 (日)

『東京どこに住む?』って、そんなに簡単な問題ではないんだけれどもね

 まあ「人生格差」とまで言っちゃうとちょっと言いすぎかなという気がしないでもないが、これまでの東京の中でどこに住むかというテーマの意味が少し変わってきたということなのだ。

Photo 『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(速水健朗著/朝日新書/2015年5月25日刊)

『現在の人口集中は、これまでのそれとは性質が違っている、かつての東京への人口流入は、東京の周辺部、つまり郊外への人口拡散を伴うものだった。だが現在の人口集中は、都心部の人口増、つまり最都心部への集中である。また、こうした都心部への人口集中の傾向は、世界的にも見られる傾向なのだ』

『23区の平均年収を取り上げて比較してみると、その上位5区のうち、目黒区をのぞく千代田区、港区、中央区、文京区は、どれもが(皇居から:引用者注)5キロ圏内に位置していることに気づく』

『人口増減予測の区ごとの数字を見ても、2030年まで人口増加が見込まれる地域のベスト5にランキングするのは、前述の5区の中から渋谷区を引いてかわりに江東区を加えたものという結果になる』

『東京を23区とそれ以外の「都下」に分けるという分別方法はあるが、東京はむしろ、中心にある5、6区と、それ以外で分けたほうがしっくりとくる』

『人口増加率の上位は、千代田区、中央区、港区に次いで、墨田区、文京区、江東区と中心から東側の区が続く。新宿から西の郊外へと中央線が通過する沿線である中野区は17位、杉並区は20位と振るわない』

『「閑静な住宅地」は、近くに飲食店もなければ、にぎやかな商店街もない生活である、つまり、住む場所の思想としては「陰」の場所である。それが、いまは「陽」の場所、つまりにぎやかな街に住むという流れが生まれている。郊外化から都心回帰へというモードチェンジは、住み方の思想にも影響を与えているのかもしれない』

「街のセンシュアス度」というのがあるそうで、そんなセンシュアス度の高い街の特徴があるそうだ。

『1、「共同体に帰属している」=ボランティアへの参加度やなじみの店の有無など
2、「匿名性がある」=1人だけの時間を楽しんだり、昼間から酒を飲んだ経験など
3、「ロマンスがある」=デートやナンパの機会、路上キスの経験など
4、「機会がある」=知人ネットワークから仕事につながった経験など
5、「食文化が豊か」=地ビール、地元食材を使った店の有無
6、「街を感じる」=街の風景を眺めたり、喧騒を心地よく感じた経験
7、「自然を感じる」=公園や水辺、空気などに触れて心地よく感じた経験
8、「歩ける」=通りで遊ぶ子どもたちの声を聞いた経験や寄り道の誘惑の有無
 これらのポイントの合計点で示されるのが街の「センシュアス度」ということになる。こうして生まれた「センシュアス度」調査でもっとも高いポイントを獲得した街は「文京区」だという。ちなみに、2位は「大阪市北区」、3位は「武蔵野市」、4位は「目黒区」、5位は「大阪市西区」である』

『文京区において「共同体に帰属している」「歩ける」などの項目で評価されるような代表的なエリアは、「谷根千」(谷中、根津、千駄木)だという。この辺りは、寺や墓地などが多く、下町の情緒を残しながら、歩いて散策できる規模のこじんまりとしたエリアである。名前のとおりの文教地区で、東京大学の本郷キャンパスなどもあり、住む場所としても人気が高い。23区の人口増加率でも、1.5パーセントで第5位(平成27年1月「東京都の人口〈推計〉」)。本書で示している、皇居を中心と見立てた中心から5キロという都心の範囲からは外れる地域も含まれているが、区全体が山手線の内側なので、都心といってもいいだろう』

 本駒込は残念ながら皇居からの5キロ範囲からは外れるが、柳沢吉保の屋敷があったんだから、まあまだ山の手の範囲内だとは考えられる。文教地区ったって、東京大学は別格ですからね。そのほかの大学は「まあそれなりの大学」ばっかりだし、進学校として有名な開成や巣鴨は荒川区と豊島区ですけどね。

 ということなので「文京区が云々」というのはどうでもよいけれども、要はこれまでの都市計画「東京の中心部にはオフィスを置いて、郊外に住居を構える」というものが、結局は郊外から満員電車で1時間以上もかけて通勤し、なおかつ日本特有の長時間労働で疲れた体をこれまた1時間以上も深夜の電車で帰宅するという現実の前で破綻してしまった。

 かといって港区、千代田区、中央区に一軒家を構えることは経済的に無理があるが、規制緩和でタワーマンションがどんどんできている。それならサラリーマンの収入でもなんとか買えるし、江東区の湾岸エリアなら、通勤電車にも10~15分で都心部に通えるし、下手をすれば歩いてでも通える。というような理由で人々の都心部への回帰がはじまったというのが実情じゃないだろうか。

 文京区に関して言ってしまうと

『子育てに関しては熱心な親が多く、情報交換も活発だ』

『文京区の場合、区立の小学校のレベルが高いのだ。ただし、同じ区立でも、有名私立中学校への進学率は、学校によって差がある。どこの学区がいいかといった情報は、ママ友たちの間でも関心が強いテーマだ。
 程度の高い小学校を狙っての移住も少なくないし、近隣の区からの学校目的の流入も増えているという。
 子持ち世帯となると、通学のために通る場所が安全かどうかにも気にするポイントだ。その点でも、文京区は心配ない。また、所得や職業などで、似た傾向の階層が集まっているというのも安心できる要素。親同士でランチを食べたりする際に、安い店を選ぶような気の遣い方もしなくていい。
 文京区は、ママたちの年齢が高めである。働いてから子育てをする人たちが多いのだ。比較的遅くに子どもを生んだKさんにとっては、自分と同世代のママが多い地域のほうが気楽だったようだ。逆に、江戸川区や江東区だと、ママが若くなるのだという』

 というような傾向があるようだ。

 私もものごころついてから住んだ場所といえば、足立区、練馬区、文京区なんだけれども、会社が文京区にあったせいもあり、やはり一番しっくりするのが文京区だなあ。文京区の大半を占める本郷台地の上は大和郷を含めてお屋敷街的な雰囲気があって、同時に谷根千へ下りてしまえばそこは典型的な下町の良さがあるし、今私が住んでいる駒込あたりはちょっとした街はずれ的な静かな場所ではあるけれども、少し歩けば巣鴨の繁華街もあるし、といった具合にいろいろな要素がある街だ。

 まあ、「どこに住むのか?」という問題は、そこに住む人の思想の問題だと言ってしまえば簡単だが、それ以上にいろいろな要素があって決まってくることなので、難しいですね。

『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(速水健朗著/朝日新書/2015年5月25日刊)

« 東京・オフィスの街、娯楽の街、でも住みどころ | トップページ | 東京周縁部を往く・戸田漕艇場 »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/63951040

この記事へのトラックバック一覧です: 『東京どこに住む?』って、そんなに簡単な問題ではないんだけれどもね:

« 東京・オフィスの街、娯楽の街、でも住みどころ | トップページ | 東京周縁部を往く・戸田漕艇場 »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?