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2016年7月16日 (土)

『3びきのかわいいオオカミ』ネタバレです

『3びきの かわいい オオカミ』っていうタイトルは、当然、「3匹の仔豚」のもじりであるのはよくわかるが……。

Photo 『3びきの かわいい オオカミ』(ユージーン・トリビザス 文:ヘレン・オクセンバリー 絵/こだまともこ 訳/冨山房/1994年5月18日刊)

 内容は単純に「3匹の仔豚」の逆を行ったもの。

 母親と暮らしていた3びきのかわいいオオカミたちは、ある日、母親オオカミから言われる。

『さあ おまえたち、そろそろ ひろい せかいに でておいき。かあさんの うちを でて、じぶんたちの うちを つくりなさいな。でも、わるい おおブタには きをつけるのよ。』

 3びきのオオカミは、まず最初にレンガの家を建てた。

 それを見た悪いおおブタが

「おいおい、ちびオオカミ、なかにいれろ!」

 とやってくる。

 それを当然、3匹のオオカミは断るのだが、悪いおおブタは、大きなハンマーでもって、いきなりレンガの家を壊してしまう。

「もっと じょうぶな うちを たてなくちゃ」

 と考えた3びきのオオカミは、今度はコンクリートの家を建てた。

 それを見た悪いおおブタは、今度は電動ドリルでもって、コンクリートの家をめちゃくちゃに壊してしまう。

「もっと もっと じょうぶな うちを たてなくちゃね」

 と、3びきのオオカミは、今度は鉄条網と、鉄骨と、鉄板と、重い鉄の南京錠でもって、丈夫で安全な家を建てた。

 ところがまたしても悪いおおブタがやってきて、家に入れろと言ってきた。当然、それを断る3びきのオオカミ。すると悪いおおブタは、なんとダイナマイトで鉄条網と、鉄骨と、鉄板と、重い鉄の南京錠でもって、丈夫で安全な家を吹っ飛ばしてしまうのだ。

 これは万事休す。で、3びきのオオカミは

「きっと きっと ぼくたち、いままで まちがった ざいりょうで うちを つくってたんだ。もっと ちがうもので うちを たてなくちゃ。でも、なにを つかったら いいんだろう?」

 と考えた3びきのオオカミは、今度は花の家を建てた。

『いっぽうの かべは キンセンカ、もういっぽうの かべは スイセン、それから ピンクの バラの かべと、サクラの はなの カベ。てんじょうは ヒマワリで つくり、ゆかには ヒナギクの カーペットを しきました。
 ふろおけには、スイレンの はなが うかび、れいぞうこには ヒヤシンスの はなが はいっています。いまにも こわれてしまいそうで、そよかぜが ふいただけで ゆらゆら ゆれますが、とっても きれいな うちです』

 当然、再び悪いおおブタがやって来て、家に入れろと言ってくる。

 今度も当然、3びきのオオカミは断るのだが

「そんなら おれさまが ふうーっと ふいて、ぶうーっと ふいて、おまえたちの うちを ぶちこわしてやるぞ!」 

 と大きく息を吸い込んだ。

 ところが大きく息を吸い込んだブタは花の甘い香りがふわっと鼻の穴に入ってきてびっくり。何度も息を吸い込むたびに気持ちよくなってしまった、「悪いおおブタ」はいつした「いいおおブタ」になってしまって、歌を歌い、タンバリンを持って踊りだしてしまう。

 初めのうちは3びきのオオカミは、ブタがだまそうとしているんじゃないかと心配していたんだが、ブタが「悪いおおブタ」から「いいブタ」になってしまったのがわかるとブタと一緒に遊び始める。そして家の中に入れてしまうのだ。

『3びきの オオカミは ブタに きゅうすの おちゃを いれ、イチゴや オオカミイチゴを ごちそうしました。そして、どうか すきなだけ ぼくたちの うちに いてください と たのみました。
「じゃ、そうしようかな。」と ブタは いい、4ひきは それから いつまでも なかよく しあわせに くらしましたとさ。』

 というお話なんだけれども、要は、「北風と太陽」のお話のもじりでもあるんだというのがよくわかる。

 しかし、3匹の可愛いオオカミがまだ子どもオオカミだからおおきなブタを怖がるのは分からないでもないのだが、基本的に草食動物であるブタと肉食動物のオオカミでしょ。そんな危険な関係の動物同士が仲良く暮らすっていうお話を、ギリシア人のユージーン・トリビザスがよくつくるなあ、ってのが第一の疑問。今後、3匹の可愛いオオカミが成長したら、悪いおおブタを食べちゃうんだろうか? ってのが第二の疑問。

 単純に動物をみて「可愛い」って反応するのは日本人の特徴なんだけれども、ヨーロッパの人たちは、犬や猫のような人間と友達関係にある動物以外にはリアルな反応を示すわけで、基本的に「可愛い狼」っていう設定自体があり得ないはずなんだ。昔のヨーロッパ人はそれこそ狼とは対峙して生きてきたわけで、その記憶はヨーロッパ人のDNAには刻まれている。

「The Three Little Wolves and the Big Bad Pig」っていう発想が、よくヨーロッパ人から出てくるなあ。

『3びきの かわいい オオカミ』(ユージーン・トリビザス 文:ヘレン・オクセンバリー 絵/こだまともこ 訳/冨山房/1994年5月18日刊)

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