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2016年6月28日 (火)

『パナマ文書』と日本

『パナマ文書』に日本人が載っているということは聞いていたが、それほど日本の企業などには関係ないんじゃないかと思っていたら、結構、いろいろ関係していたんですね。

Photo 『パナマ文書 「タックスヘイブン狩り」の衝撃が世界と日本を襲う』(渡邉哲也著/徳間書店/2016年5月31日刊)

 ということで、とりあえず読書メモから。

『銀行が預金約款のなかに「反社会的勢力排除条項」を加えたことにより、2012年ごろから暴力団員本人が新規口座を開設したり、口座を所有したりすることは不可能になった。そこで、日本国内では暴力団員が他人名義で口座をつくり、使用することが急増した』

『金融ヤクザは、このような匿名オフショアを多用しながら、実際にその資金を移動し、シノギを行っているともいわれており、パナマ文書によってこの部分に関しても、大きくメスが入る可能性がある』

『今回のパナマ文書は前述してきたように、「真の所有者」を明確化するという意味で大きな意味をもつのである。お金は動かせば足跡がつく。今まで合法とされてきた企業の真の所有者が金融制裁の対象だった場合、出入金を通じて関係先が明確になり、一網打尽で口座の凍結が行われる可能性もあるのだ。実際にアメリカのテロ関連の捜査では、関連口座がすべて凍結されている』

『2014年2月、アメリカと日本の間で、PCSC協定(重大犯罪防止対処協定)が結ばれ、警察が所有する暴力団名簿、指紋情報もアメリカに送られることになった。このことによって今後、SDNリストに記載される暴力団幹部は増えることが予想される。山口組分裂による新たな組織・幹部らの追加、改訂も行われることになるだろう』

『加えて、パナマ文書によってこうしたSDNリストに記載された暴力団幹部や暴力団組織の資金の流れが表に出てくる可能性が出てきたのだ』

『こうした金融捜査の最前線で活用されるのが、2015年10月5日から通知が開始された「マイナンバー」である』

『マイナンバーは個人だけではなく、企業・団体にも割り振られる。税金を申告するときに、支払先や雇用者のナンバーにより取引を確定する仕組みである。現段階では、あくまでも努力規定であり、申告書類にナンバーの記載がなくても直接的な取り締まり対象とはならない。しかし、ナンバー未記載の申告があれば、税務署が不正を疑い調査を行うことが予想されている』

『正確な脱税の解明には、正確な所得の把握が必要となる。マイナンバーの目的のひとつには、個人所得の正確な把握があるとされている。把握のための有力な手段のひとつとなるのが銀行口座の出入金記録である』

『パナマ文書とマイナンバーの活用により、暴力団の事業活動の把握にまで進めば「シノギ」や「フロント」の把握と摘発も進み、資金根絶作戦が始動することとなる』

 う~ん、そうかあ。これまでマイナンバーは「住基カード」利権の単なる延長線上にあるものとばかり考えていたんだが、そうではなくもうちょっと深い意味があったんだなあ。

 もう少し読んでいこう。

『なぜテロ対策が暴力団に向かうのかといえば、警察関係者によれば、テロリストは取り締まっても次から次へと分裂し増殖するが、暴力団組織はピラミッド構造で取り締まりがしやすく、日本においては、対テロ対策のサンプルケースとして成果をあげやすいという点があるという』

『この状況で暴力団は、現金をもつしかなくなる。自己資産を足がつかない現金で保有する暴力団は、ますます増えていくことになる』

『日本国内での締め付けによって、暴力団がどこでお金を動かすかといえば、まず考えられるのは「海外」だろう』

『相手国における日本人および日本国籍保有者の口座の有無をはじめとした情報は、すべて日本の税務当局に入ってくるようになった。
 加えて、今回のパナマ文書の流出である。海外に資産を移転することは、今後ますます厳しいものとなる』

『郵貯と銀行という2つの金融システムにおいて、もともと監督官庁が異なっていた。銀行は金融庁(旧大蔵省)が担当していた。一方で郵貯に関しては総務省の管轄だった』

『銀行についてはこれまで、金融庁からの指導以外にも、アメリカから金融制裁を受けたり、BIS規制(国際業務を行う銀行の自己資本比率に関する国際統一基準)によって国内業務のみは4%、国際業務をするならば8%の自己資本比率を課されるなど、国内外のさまざまな規制をかけられてきた』

『こうした動きとまったく関係なく、その域外にいたのがゆうちょ銀行だった。財政投融資というかたちで政府へお金を貸すという、いわゆる政府機関の一部であったこともあり、郵貯には金融監督における甘さが指摘されている』

『郵貯には、口座開設時の審査が行われてこなかったということで、不明な口座が多数存在しているといわれている』

『欧米においては銀行の口座をもつ=小切手帳が発行されるということで、口座をつくる際に厳格な審査が行われるため、誰でももてる存在ではなかった。
 日本では一般的には小切手を使わずに現金主義だったため、お金を預金する=銀行口座を開くという感覚だった。それは郵便貯金においても同様であった』

 うーん、マズいな郵貯。そうかゆうちょ銀行は一種の政府機関だったから、かえってその運営に関して監督官庁の指導の甘さというのがあったんだなあ。ということは郵貯あたりが暴力団の資金の隠し場所になっていたりしているのかも知れないということ。

『日本でも現在、特区議論が話題になっているが、こうした特区の多くが、進出企業の税制優遇措置を掲げている。しかし、そのような制度は本来はつくるべきではない。税金が安いとなれば、多くの企業が本社をその特区へ移してしまうからだ。そうなると、本来の企業の活動地域に税金が落ちないことになりかねない。必然的に財源がなくなり、社会的保障ができなくなる』

 そうか「特区」もそんな危うさを持っているんだなあ。

『日本が貧しい新興国であれば、国の発展のために外国企業を誘致するということも必要だろうが、日本は23年連続の世界一の純債権国で、世界一の金主である以上、外国から金を呼び込む必要などない』

『パナマ文書が流出し、日本でも大きく騒がれるようになったことのよかった部分といえば、租税回避のためのさまざまな抜け道が世界的に大きな問題になっていることを、日本人が知ったことだろう』

 確かにその通りではあります。

『パナマ文書 「タックスヘイブン狩り」の衝撃が世界と日本を襲う』(渡邉哲也著/徳間書店/2016年5月31日刊)

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