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2016年4月15日 (金)

本当に『ねこはすごい』のか?

 猫200匹、人間14人と言われる愛媛県の青島ほどではないが、山根氏が7年間にわたってフィールドワークを行った福岡県の相島(あいのしま)も結構な猫島として知られる島のようである。

Photo 『ねこはすごい』(山根明弘著/朝日新書/2016年2月25日刊)

 相島のノラ猫たちはこんな感じだそうだ。

『島のノラねこたちは、海岸に捨てられる(当時のことです)魚の内臓やアラなどの廃物をエサにしていました。また、漁師さんが漁から戻ってきて、台所で魚をさばき始めると、その台所の窓の下にノラねこたちが集まり始めます。そして、魚のアラはそのノラねこたちに与えられます。漁師さんも、置いておくとすぐに臭くなる生魚の廃物を、ノラねこたちがキレイに食べてくれるので、実は助かっていたのだと思います。島の人は、ノラねこたちに不要となった魚の廃物を与えるだけで、わざわざお金を出して買ってまでノラねこたちにエサを与えることはしません。人間には人間の生活があり、お金は人間の生活のために使うものだからです。この点が、相島と、過剰なエサやりが行われる市街地との大きな違いです』

『島の狭い路地では、島の人とノラねこがお互い特に意識するでもなく、自然な形ですれ違います。島の人たちにとって、ノラねこたちは、いわば空気のような存在なのかもしれません』

『ぐるりと海に囲まれ、自然を相手に生計を立てている島の人たちは、自然によって生かされているという感覚を、都市で暮らすわたしたちよりも強く持っているのでしょう』

『相島の人とノラねこのように、ごくごく自然な形で共存している様子は、これからの人とねことの共存社会実現するヒントも含めた、たくさんの大切なことを教えてくれているように思います』

 まあ、この辺が人とノラ猫とのいい関係なんだろうなあ。それが都会になってしまうと一変するわけだ。

『わたしたちがねこを特別な動物として大切にする習慣は、農業や漁業を生業とする日本人の生活特性と深く結びついています。日本人がねこ好き民族である理由は、第一にこのあたりにあるように思います』

 とは言うものの……

『行政施設によって殺処分されるねこのうち、約4分の3が飼い主のいないねこ、つまりノラねこです。そして殺処分されるノラねこの、およそ4分の3が子ねことなります。なぜ、殺処分が必要となるほど、ノラねこの子供が生まれるのでしょうか? それは、住民の方々による、ノラねこへの過剰なエサやりが原因となっています』

 ということは、これはほとんど猫に対する「イジメ」と同じになってしまう。エサやりしている本人は別に悪いことをしている意識はないだろうが、逆にそれが猫が悲しい目にあってしまう原因であることは全く意識していないのだろう。

『エサを求めて現れるノラねこに、毎日のようにエサを与えていると、ノラねこもそれをあてにして生活するようになります。エサを与えるほうも、それが日課のようにもなり、次第にやめられなくなってきます』

『一日のほとんどを自宅で過ごすことの多い、ひとり暮らしのご高齢者の方々が、このようなケースに陥りやすいようです』

 まあ、確かに町でノラ猫たちにエサをやっている人、公園で鳩にエサをやっている人たちの大半は老人だ。

『娘に加え孫娘まで繁殖するようになれば、エサやりを開始してほんの数年の間に、爆発的にノラねこが増えます。もうその頃には、まわりからのねこの糞尿のニオイなどの苦情も絶えず、近隣の住民から孤立してしまうケースさえあります』

『最終的には、たくさんの子ねこを含めたノラねこたちは、殺処分の対象にならざるを得なくなってしまいます』

『平成26年度(2014年度)の我が国におけるねこの殺処分数は、およそ8万匹(7万9745匹)にも上ります』

 私も「ちよだニャンとなる会」(千代田区)や「ぶんねこの会」(文京区)などの活動は聞いている。要は「殺処分」などの可哀想なことに合う猫をどうったら増やさないですむか、ノラ猫の里親探しなどを活動にしている。そのためには猫に対する去勢手術なんかも区からの資金援助でもってやっていたりするんだそうだ。

『最近では、「ノラねこの生き方」を損なわない不妊去勢手術も開発されてきています。これまでの不妊去勢手術は、オスねこの場合は、睾丸を摘出し、メスねこの場合は卵巣を摘出するものでした。従って、オスもメスも性ホルモンが分泌されなくなるため、それぞれの性に特徴的な身体の発達や行動が失われてしまっていました。つまり、不妊去勢処置を行えば、オスはオスらしく、メスはメスらしくといった、ノラねこ本来の生き方ができなくなります。しかし、最近では、従来の不妊去勢方法とは異なる、オスらしさやメスらしさ、ひいてはノラねこらしさをそのまま残すことのできる、画期的な手術方法が開発されてきています。 それは、オスの場合は睾丸を摘出するのではなく、睾丸でつくられた精子を精嚢に送る管(精管)をカットする手術方法です。人間でいうところの「パイプカット」と同じ方法です。交尾をして射精することもできますが、精液のなかには精子が入っていないために、メスねこを妊娠させることができません。睾丸から性ホルモンが分泌されますので、外見上や行動は、措置をうけていないオスねこと変わりはありません。一方、メスねこについても、従来の卵巣を摘出するのではなく、子宮を摘出する方法も開発されています。卵巣が温存されていますので、性ホルモンも分泌されますし、排卵も起こります。ただし、交尾をして受精しても、子宮がないために受精卵が着床そることはありません。』

 ということだそうで、これは画期的なことなのだろう。

 しかし、基本的には人間がやたらとノラ猫を増やさないようにすることが重要であり、そのためには不要なエサやりをしないというだけのことが大事なんだけれどもなあ。

 町でノラ猫をみたら、優しく何もしないで見ているだけでいいのだ。結局、『ねこはすごい』のかも知れないが、それは能力の問題であって、実は弱い生き物でもあったりするんだからね。

『ねこはすごい』(山根明弘著/朝日新書/2016年2月25日刊)

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ノラ猫は、都会で増えているネズミを捕獲してくれるハンターだから人間が過剰にエサをあげない事が大切。
何時も簡単にエサが貰えるとネズミを摂らなくなります。

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