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2016年3月28日 (月)

『僕の小規模なコラム集』って漫画じゃなかったのね

 殆どが「チ○コ」とか「マ○コ」と、それをつなぐ「セッ○ス」なんかの話ばっかりでかなり「お下品」なコラム集なんです。

 それは『この本の編集者さんは誠実そうな方に見えましたが、いただいた「お題表」に「アダルトビデオについて!」とか「オナニーは何歳で卒業するべきか!」とか、そんなことばっかり書いてあります』っていうんだけれども、それはやっぱり「TPPについて考える」とか「原発廃炉について考える」っていうタイトルよりは、そういったテーマの方が福満氏は書きやすいだろうからというのが編集者の判断だろうからなのであります。

Photo 『僕の小規模なコラム集』(福満しげゆき著/イーストプレス/2013年6月10日紙版刊・2016年1月28日電子版刊)

 でもそんな福満氏でも最終章「4章 不安だらけの漫画」の最終節「女性編集者からの依頼、お断りします!」でだけはいいことが書いてある。あ、この「女性編集者からの依頼、お断りします!」というのはすべて「前振り」で、この節のテーマは「40代の漫画家志望者」ということなんだが、福満氏としては『みごとに今まで書いた部分が伏線になってるというわけですよ。えーと、「高齢出産と40代の漫画家志望者は、似てる……?」という…こと…でしょうか?』って書いているんだが、う~ん、なんの伏線にもなっていないような気が……。

『とにかくその40代の漫画家志望者の方からメールがきたのですよ。なんでも、地方紙のミニコミか何かでマンガを描いていて数年続いたものの終わってしまったり、それとは別にトラブルを招いてしまって友人の全部を失ったりだとか、現在は独身でパート労働をしている……等々のプロフィールと、描いたマンガの画像を添付して送ってくれたのでした。マンガは実際何年もやっていたというだけあって、吉田戦車先生的なラインの絵で、しかし独自性も確立していて、ものすごく上手でした』

 福満氏の返信メールは以下の通り。

『こんばんは。プロフィールをどうもありがとうございます。  いーですか! ○○さんと、他の、同じような境遇の40代の方とを比べまして、○○さんにあるアドバンテージは、漫画です。すでにここまで描けている状態になっている「腕」です。
 ですので、8ページか10ページで、前後篇の2話分のネームを描きまして、40代であることをむしろ武器にしまして、「40代、独身パート、常人なら発狂レベル」のリアルを漫画にするべきです!
 若ぶって描くのでなく(現在の、平成の、40代前半なんて、昭和の40代前半の人に比べたら、感覚や、見た感じも若すぎるので…)むしろ自分の感覚をオッサン側によせて、オッサンぶって描くのです。そのほうが効果的なのです。漫画の腕を使うのです! そしてヤンマガに送るのです! それでは! 』

 と書いたら、しばらくしてまたメールがきて、今度はネームを添付していたそうだ。

『しかし! 「あえて40代でメジャー誌に挑戦」するには「武器不足」であるように思いました。90年代の「ヘタウマ全盛期」の頃にこれくらい描けていれば、確実にプロになれていたであろうレベルではあるのです。しかし! 今! この現在に! 40代から勝負を仕掛けるなら「もっと! もっとだろう!!」的なものを僕は感じました』

 ということで返信したメールが……

『こんばんは。さすが、キャリアがあるのでネームとしても、漫画としても、プロのものと比べて、なんら遜色がないと思います。技術的にはじゅうぶん通用すると思います(今から技術向上に時間を割かなくて済むので有利です)』

『しかし、まだ「客観力」…が足りないかもしれません。
 自分をかばう描写(やはり自分は可愛いので、あまりな「世間から風当りの強い、偏見の目で見られているキモい存在」にはどこかブレーキがかかってしまって、そのようには描けないものなのです。○○さんも、その「自己防御」感…)が、多少あるのかもしれません。
「何故、40代で○○のパートに至ったか」のところが、この不景気現代社会では重要なところです。世間が(読者が)見たいのは「漫画家志望」→「挫折」→「年取ってパート」→「悲惨」の部分ですので、このへんを防御せずに、人の心をえぐるように描けるかが勝負になってくると思います。よって「漫画を描いてる描写」はもっと必要だと思います。
(主役キャラが)はなから愛されように描いてちゃダメです!
「高校生の主人公」からはじめた僕(福満)とは違うのです。高校生が主人公ならば、その温度の「主人公描写」でもいいのですが「40代の主人公」なら「もっと!」やらないとダメです。具体的には…とは、うまく言えないですが、もっと「うわ…」感…がないとダメです、40代なら。
 40代の漫画家志望者! そーいう主人公に対して、世間や読者は「うわ…いい年してパートって…」みたいな嫌悪や偏見を持って、この作品に触れる「前提」があるわけです。そこを逆手に取るのです。まず、その読者の「うわ…」欲を、もっと!強烈に!満たしてあげなくてはいけません。そこから徐々に、主人公の「がんばり」や「粘り」、人間的に愛せる部分を見せていく…という形がいいかもしれません』

『両親との関係…女性との関係…●●●●●(←トラブルの元のやつ)……いろいろあったはずです。  そこをちゃんとできるかが勝負です。逆手に取るのです! 世間が「あなたみたいなタイプ」に抱くイメージに、あえて乗っかりすぎるくらい乗っかってから、そのあとで逆手に取るのです』

 で結局

『とにかくネームの完成度としましては、申し分ないですので、じゅんぶんヤンマガにGO! できるレベルだと思います!』

 ってなんで『ヤンマガ』なんだろうと思いながら、別に『ヤンジャン』だって『ヤンコミ』だっていいのに。

 ね? でも、わりかしマトモでしょう? えっ? 「40代の漫画家志望者」って段階で既にマトモじゃないし、そんな「40代の漫画家志望者」にマトモに答えているってこと自体がマトモじゃないって?

 う~ん、そうかなあ。

 まあ、「40代の漫画家志望者」っていう部分は確かにマトモじゃないけれども、その部分を差し引いてみれば、まあ書いてあることはマトモ。

 さすがに「エッセイ漫画家」として一家を成している人ではある。問題はエッセイ・コミックじゃないということだけかなあ。

『僕の小規模なコラム集』(福満しげゆき著/イーストプレス/2013年6月10日紙版刊・2016年1月28日電子版刊)

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