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2016年3月16日 (水)

『名門校とは何か?』って、結局は進学校ってことじゃない?

『塾歴社会』に引き続き、おおたとしまさ氏の本の紹介です。

 今日は「塾」じゃなくて、そのために塾に行く「名門校」の話。一体、「名門校」って何なんだ? 東大合格者数じゃないのか? ということですね。「進学校」と「名門校」の違いって?

 何なんだろう?

Photo 『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(おおた としまさ著/朝日新書/2016年2月25日刊)

 ということで、本書では29の「名門校」を紹介している。目次順に追っていけば……

第一章 日比谷高校の悲劇

第二章 旧制中学からの系譜
組織の中でも個性を発揮できる青年を育てる────開成(東京都・私立)/人生を自由に生きる術を伝授する────麻布(東京都・私立)/少なくとも三兎を追え────浦和(埼玉県・県立)/進学実績が落ちても人気が落ちなかった強烈な校風────済々黌(熊本・県立)

第三章 藩校からの系譜
修猷を誇るな、修猷が誇る人になれ────修猷館(福岡県・県立)/他者のために、勉強するところである────鶴丸(鹿児島県・県立)/かっこいい男になれ!────修道(広島県・私立)

第四章 女学校からの系譜
生徒たちの本質的な自由さを引き出す────女子学院(東京都・私立)/時代の空気を読みしたたかに生きる────雙葉(東京都・私立)/自由を守るために、じっと我慢する強さ────神戸女学院(兵庫県・私立)/すべてにおいて一流であることが当たり前────浦和第一女子(埼玉県・県立)

第五章 専門学校・師範学校からの系譜
正統から異端が生まれ、異端が正統になる────慶應義塾〈普通部・高等学校〉(神奈川県・私立)/本当の厳しさを教えるための自由────筑波大学附属駒場(東京都・国立)/自ら伸びようとする意欲と力────お茶の水女子大学附属(東京都・国立)/段差と刺激と仕掛けを与え、生徒たちをかき回す────東京学芸大学附属(東京都・国立)

第六章 大正・昭和初期生まれの学校
「教育とは何か、学問とは何か」を発信する────武蔵(東京都・私立)/品性と学識を兼ね備えた人間であれ────桜蔭(東京都・私立)/生徒たちを信じ、好き勝手にやらせてみる────東大寺(奈良県・私立)/日本一どころか世界一を目指せる学校────灘(兵庫県・私立)

第七章 戦後生まれの星
ほんわかとした校風の中に厳しさがある────栄光学園(神奈川県・私立)/元祖「塾要らず」────ラ・サール(鹿児島県・私立)/ものの見方考え方を合理的科学的にする────駒場東邦(東京都・私立)/想像力や知的好奇心を育む情操教育────聖光学院(神奈川県・私立)/教育の集大成は進学実績よりも自調自考論文────渋幕(千葉県・私立)/西大和学園の出口に有名大学の入口がある────西大和(奈良県・私立)

第八章 学校改革という決断
男として本当にイケてると思う?────海城(東京都・私立)/名物「運針」の精神で生徒が伸びる────豊島岡(東京都・私立)/安心感を与え自己肯定感を高めれば学力も伸びる────鷗友(東京都・私立)/優等生ではないリーダーを育てたい────堀川(京都府・市立)

第九章 単なる進学校と名門校は何が違うのか?

 ということになるのだが、なんか違和感があるのだ。たとえば、渋幕、海城、豊島岡なんてところは、確かに進学校ではあるけれども、果たして名門校と言えるのか? 豊島岡は制服を変えたら途端に入学志望者が増えたりして、果たしてそんな名門校ってあるのか?

 というか、この日本においては結局「名門校=進学校」でしかないんじゃないか、とも思える。

『実際は、大学、中等教育学校、小学校の試験にそれぞれ独特の対策があり、いい大学に行くにはいい中等教育学校を出なければならず、いい中等教育学校に入るにはいい小学校を出なければならず、いい小学校に入るにはいい幼稚園を出なければならない。社会階層があり、学歴が必要で、しかもそれらは本人の努力だけでは得られない。それがヨーロッパの社会の仕組みである』

 というヨーロッパという階級社会だからこそのあり方があるし

『私は、名門校と呼ばれるような学校に共通する特徴としてまず、「自由」「ノブレス・オブリージュ」「反骨精神」三つのキーワードを挙げた』

 という三つの要素こそが階級社会ならではの要素なのである。

 翻って、わが国ではそうした階級格差ってのは(タテマエ上では)ない訳で、そうした国では始めから、ある種の人々を最初から入学することを許さない学校というのは(タテマエ上は)ない。なので、結局名門校というのは、帝大や早慶などのトップ大学に入って、そこで帝王学を学び、学んだことを社会に生かすということを期待するしかないわけで、当然、そうした大学に入るための学校、つまり進学校ということになってしまう。

 もし、日本に「進学校じゃない名門校」があるとしたら、それは藩校などの歴史を持っていて、なおかつ藩校の伝統を受け継いでいる学校とか、国立大学の付属校であったり、あるいは学習院みたいな皇室に近しい学校とかになってしまう。

 まあ、それはそれで納得はできるのだが、結局は実質的には「名門校=進学校」ってことになっちゃうんじゃないかなあ。

『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(おおた としまさ著/朝日新書/2016年2月25日刊)

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