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2016年3月 6日 (日)

『ふるさとを元気にする仕事』

『コミュニティデザイナーというのが僕の仕事です』

 ん? コミュニティデザインって何だ?

『いま、日本の地域が抱える多くの問題。“シャッター通り”の商店街、少子化の進行で無くなりつつあるこども会などの地域組織、売り上げが思うように伸びない農産物や工芸品などの地域特産品・・・。悩みの形は地域によって様々ですが、「なんとかしなければ」という思いがありながら、なかなかその方法や事例を掴めずにいる現状はどこも同じ。必要なのは、地域の人々の相談にのりながら解決策を一緒に考え、活動をサポートしていける人材がその場にいるということ。
 東北芸術工科大学に日本で初めて設置される「コミュニティデザイン学科」は、地域の課題に対し、人と人のつながりである、コミュニティという観点から解決に貢献することのできる「コミュニティデザイナー」を育成する場。学科長にコミュニティデザインの分野を牽引する山崎亮氏を迎え、山崎氏が代表を務める『studio-L』と連携を図りながら、コミュニティデザイナーに必要なデザイン・コーディネート能力を習得していきます』

 というのが本書の著者山崎亮氏が教鞭をとる東北芸術大学コミュニティデザイン学科の説明。つまり「地域コミュニティ」をデザインするってわけだ。

Photo 『ふるさとを元気にする仕事』(山崎亮著/ちくまプリマ-新書/2015年12月11日刊)

『農林水産省の報告書(※1)を見ると、一九六〇年以降、約二〇〇〇もの集落が無人化し、消滅してしまいました』

『総務省のデータ(※2)では、日本には六万四九五四の集落があり、その中で六五歳以上の高齢者が住民の半数以上を占める限界集落(共同生活の維持が難しくなった場所)は一万カ所を超えました。住民全員が高齢者という集落も五七五カ所あります。そして、いずれ消滅する可能性のある集落が全国に二三四二カ所も存在すると分析されています』

『一九四〇年代、人口の八割は中山間離島地域に住んでいたのです。それが戦後になって、都市にどんどん人が集まり始めた』

『戦後のモノがない時代は、なによりモノが必要でした。自動車や家電製品などを軸とした工業化が一気に進み、都市部には工場などの生産拠点が次々につくられます。そこでの働き手は主に農村部から集められました。中山間離島地域の次男や三男は「金の卵」と呼ばれて、中学を卒業すると就職するために集団で都市部に集められたのです』

『一九九〇年代には、日本の人口の約八割が都市居住者になりました。わずか五〇年の間に、農村部と都市部との人口比率が逆転してしまったわけです』

 つまり、そんな消滅寸前の「限界集落」を再び元気づけて、外から人を呼び込めるような方法を考えるのがコミュニティデザイナーの仕事だそうだ。

『都市部の人口を地方に分散するという考え方──言い換えれば、ふるさとを変えるという発想は捨ててもいいのではないか?
 大切なのは、日本中のふるさとが元気になることであり、そのヒントはふるさとの中にいくらでもある。だったら、ふるさとが変わればいいのです』

『二〇〇八年から日本の人口は減少に転じました。そうなると、直面するのは「これ以上減ったらどうなるか?」という課題です。その答えを模索し、まさにいま試行錯誤をしているのが、いち早く人口減少時代に突入した中山間離島地域なのです』

『日本の中山間離島地域、全国各地のふるさとは、人口減少時代の最前線なのです。そして、そこにある可能性を探り当て、豊かな未来を創造していく〝楽しみ〟を自分自身の〝生き方〟に重ねることができるのは、この本に興味を抱いたような若い人たちに他ならないのです』

 うん、東京にいると実感できないが、確かに「日本の中山間離島地域、全国各地のふるさとは、人口減少時代の最前線」なんだろうなあ。そんな「ふるさとを元気にする仕事」って面白いのかも知れない。

 3月2日のブログ「なるほど『稼ぐまちが地方を変える』ということですね」でも書いたことと同じことが本書にも書かれているのだ。更にその本でも書かれていた徳島県神山町の例が本書にもか書かれている。

『神山町が、一躍有名になったのは二〇一一年のことです。まちから出て行く人の数(一三九人)を、新たにまちに入ってきた人の数(一五一人)が上回ったのです。人口六〇〇〇人規模の中山間離島地域で、社会動態人口(転入者─転出者)がプラスになるのは希有なケース。この出来事を、地方自治の専門家たちは「神山の奇跡」と呼びました』

 で、そんなコミュニティデザイナーの仕事のやり方ってどうなんだろう。

『課題をお金で解決するシステムが発達し、いたれりつくせりのサービスが続々と登場したことは、暮らす側の人間が主体的に行動を起こす機会を失わせる一因になっていました』

『まちづくりのワークショップの現場でも、文句は言うけれど前向きな意見は何も言わない住民が集まることも多かった。まちを整備する側も、住民の意見を聞くためではなく、一方的に決めた計画を住民に「ご理解いただく」ためにワークショップを利用するケースが出てきていたのです』

『コミュニティデザイン3・0では、そういうプロのやり方が裏目に出てしまいます。「こんなことも知っている」「あんなこともできる」というスキルをストレートに提供すると、「ほな、万事よろしくお願いします」と言って、まちの人たちは自分で考えることを放棄してしまうからです』

『未来に向かうまちを列車にたとえて言えば、僕らがレールを敷いたり、先頭車両になってグイグイ引っ張って行ってはならないのです。一番後ろにくっついて、ときどき押しながら車両全体が前に進むことを支援するのがコミュニティデザイナーの役目。そして、列車が〝自走〟を始め、坂道も力強く登れるくらいになったら、僕らは最後尾からそっと切り離されていけばいい。
 それがコミュニティデザイン3・0に求められるスキルの表現だということを、僕自身もいろいろなまちと、まちの人たちとの関わりの中から学んだのです』

 山崎氏はコミュニティデザイナーをよそからやって来た「風の人」、まちの人を「土の人」と呼んでいるが、結局は「土の人」が積極的に動かないとまちは変わってはいかないんだなあ。

 そんなコミュニティデザイナーになりたいという若い人が増えているのなら、そんなにたのもしいことはない。

 でも、そうなんだろうか?

『ふるさとを元気にする仕事』(山崎亮著/ちくまプリマ-新書/2015年12月11日刊)

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