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2016年1月30日 (土)

『働く女子の運命』はツラいばっかり

 結局、欧米型の「ジョブ型社会」ではなくて、新卒一括採用、年功序列型賃金という日本独特の働き方がすべての原因だということなんだろう。

Photo 『働く女子の運命』(濱口桂一郎著/文春新書/2016年1月20日刊)

『欧米社会では、企業の中の労働をその種類ごとに職務(ジョブ)として切り出し、その各職務を遂行する技能(スキル)のある労働者をはめ込みます。旋盤操作のできる人、経理事務のできる人、法務のできる人、といった具合です。つまり、採用とは基本的にすべて(新たに職務を設ける場合も含めて)欠員補充です』

『日本社会では、企業とはそこに人をはめ込むべき職務の束ではなく、社員(会社のメンバー)と呼ばれる人の束だと考えられています。この「社員」は、欧米社会と違って特定の職務を遂行するために採用されるのではありません。さまざまな職務を企業の命令に従って遂行することを前提に、(今は特定の職務はできなくても)将来さまざまな職務をこなしていけそうな人を、新卒一括採用で「入社」させます』

『仕事をしながらスキルを身につける、これが日本流のオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)です。こうして勤続とともにいろんな仕事をこなせるようになるので、それに応じて年功的に賃金も上がっていくことになります』

『女性はいま目の前のこの仕事をどれだけきちんとこなせるかなどという些細なことではなく、数十年にわたって企業に忠誠心を持って働き続けられるかという「能力」を査定され、どんな長時間労働でもどんな遠方への転勤でも喜んで受け入れられるかという「態度」を査定され、それができないようでは男性並みに扱われないのです』

『欧米のどの国でも、男女平等の出発点は男女同一労働同一賃金です』

『ジョブ型社会の大原則である同一労働同一賃金を男女間にも適用することです』

 そうなんだよな。「同一労働同一賃金」ということが一番重要なんだよなあ。

 例えば、私がいた講談社でも以前は短大卒で営業職の補助的な作業をする女性社員もいれば、四大卒で編集職で男性社員と同等に働いている女性社員がいて、当然、営業職の女性社員は割と早めに退職して結婚してしまい、編集職の女性社員はかなり高齢になるまで結婚しなかったり、結婚しても仕事は辞めない人が多かった。しかし、最近は四大卒しか採用しなくなってきて、みんな会社を辞めないし、その分、営業の補助作業は派遣会社からの人が多くなってきている。当然「同一労働同一賃金(正社員のみ)」である。

 でも、まだまだ男女差別はあって、未だに女性役員は出てきてはいない。そこがちょっと残念だ。まあ、女性誌や女性向けの書籍なんかも作っている会社なので、他の会社よりは女性は働きやすい職場ではあるけれども、やっぱり完璧ではないというところ。まあ、ワークライフバランスなんて言ってしまったら、完全にそれは壊れている会社だからね。

『労働基準法には一日八時間、週四〇時間という法定労働時間の定めはありますが、それはいかなる意味でもそれ以上働かせてはならない物理的労働時間の上限などではなく、せいぜいそれを超えたら割増賃金を支払わなければならないという基準に過ぎません。職務にも勤務場所にも原則として限定のない男性正社員には、もちろん時間においても限定はないというのがデフォルトルールであったのです』

『越えることのできない大きな溝を作りだしているのは、直接的にはそれまでの日本の職場の常識に反する、時間がきたからといって帰ってしまう非常識な(!)労働者の出現です。かつての補助的業務しかやらない「女の子」社員ならともかく、職場の基幹的業務を担う社員がそんなことで、仕事が回るわけはないだろう、と、思うでしょう』

 ということで、結局、法定労働時間というのは「労働時間の上限」を定めたものでなければいけない、ということなんだろうなあ。そうすれば残業をしないでさっさと帰宅する社員がいてもなんの問題もなくなるわけだし、多分その方が定時の間の労働生産性も上がる筈だ。なにしろ日本の残業って、本当に残業しなければならないほどの仕事量を抱えている訳ではなく、何となく皆残業をしているので、私も残業しますってなもんだろう。

『残念ながら、今日まで限定正社員、ジョブ型正社員に関する議論は結構盛んに行われているにも関わらず、それはほとんどもっぱら職務限定正社員や勤務地限定正社員であり、それゆえにまた解雇規制との関係でその是非が熱っぽく議論されているのですが、ワークライフバランスを確保するという観点からの時間限定正社員という議論は、あまり関心の対象になっていません』

 本当にそうだ。何故なんだろう?

『時間無制限に働くことはやぶさかではないが、生活費に組み込まれている残業代を取り上げられることだけは絶対に阻止したいという、ある種の典型的な男性正社員の発想がいかに強いかを改めて感じさせる出来事でした』

 っていうことだったんですね。

 で、結局

『そういう日本的成果主義の世界とはあたかも切り離された別世界のお話であるかのように、二〇〇〇年代にはワークライフバランスの大合唱がわき起こり、ノーマルトラックとは区別されたマミートラックが作り出され、その両側に分断された女性たちがどちらも不満を募らせるという状況が進んでいるのが現在の姿と言えましょう』

 う~ん、問題はなお深刻なようですね。

 しかし

『この多重に錯綜する日本型雇用の縮小と濃縮と変形のはざまで振り回される現代の女子の運命は、なお濃い霧の中にあるようです』

 なんていう結論で、解決策を出さないってのもいいのかなあ。

 あっ、そうか。

 欧米型の「ジョブ型社会」になってしまえばいい、日本型の「メンバーシップ型労働社会」をやめればいい、って結局はそこに行きついちゃうんだなあ。

 ということは永遠の「堂々巡り」ですね。

 じゃあダメじゃん「働く女子の運命」なんてさ。

 って? それを言いたかったの?

『働く女子の運命』(濱口桂一郎著/文春新書/2016年1月20日刊)

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