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2015年11月25日 (水)

『〈未来〉のつくり方』って凄いタイトルなんだけれども……

 結局、紙版で184ページを費やして言いたいことは次のことだけでしかない。

『シリコンバレーを生み出した精神的支柱の一つに挙げられるヒッピー文化やカウンターカルチャーは、対抗の拠点として、ネイティブアメリカンの思考様式や、禅や仏教を取り入れることで、自分たちの世界観を補塡し修正しようとした。もちろん、こうした試みの多くは贔屓目に見ても我流であり俗流であるため、今日、必ずしも正統なものとみなされているわけではない。とはいえ、そうした思考のゆらぎを与えることで、多くの文化が生み出されたのも確かなことだ。こうして西洋的世界観もまた、現在進行形で変貌している。そのゆらぎを知る上で、ウェブを通じた西洋社会の、同時代的な理解は意味がある』

Photo 『〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神』(池田純一著/講談社現代新書/2015年6月1日刊)

 80年代からの「情報革命」を池田氏はこう概観する。

『80年代からの情報革命の変遷を踏まえれば、これまでの動きは次のように整理できる。
ステージ1 80年代 Personal Computer  「パーソナル」
ステージ2 90年代 Internet  「コネクティブ」
ステージ3 00年代 Web 2.0  「ジェネラティブ」
ステージ4 10年代 Internet of Humans(IoH)  「マッシブ」  

 今は、《ソーシャル》によって、ヒトのインターネット(IoH)が、完成の域に達し、スマフォ/タブレットからウェアラブル(時計型/眼鏡型)を経て、「モノのインターネット(IoT)」が用意されている時である。

ステージ5 20年代~ Internet of Things(IoT)  「プロダクト」
ステージ6 30年代~ Internet of Lives(IoL)  「ライフ」
ステージ7 40年代~ Internet of Organs(IoO)  「オーガン」

現在は、ステージ4のIoHから、ステージ5のIoTへの道が模索されている。 ステージ6のIoLは、バイオテクノロジーの発達、とりわけ、DNAシーケンシング(DNAの読み取り)のコストが劇的に(エクスポネンシャルに)低下することがきっかけになる。

最後にIoOだが、これは自律性をもった存在であれば、機械でも生物でも、何であれ器官として扱うものだ。自律したものの接続という点で、「分散性」が生きてくる。

ステージ1から4までは、人間の知性の補強であり、ステージ5以降は、AI研究の充実も含めて、知性の人間以外の存在への提供である』

 はたしてそれが池田氏が最初に提示した疑問。

『未来とは、待てば自ずからやって来るものなのか。
それとも、未来は、自らの手で引き寄せ、築くものなのか』

 への答えになっているんだろうか。

『10年代に入り、まさにムーアの法則の成果によりAIの実現性が高まったところで、「シンギュラリティ」の提唱者として関心を集めている』

『特異点という、後戻りのできない絶対的に不可逆な転換点を意味する言葉が採用されるのは、かつてサルからヒトへの進化の際に生じたであろう絶対的転換と、同種の大転換が起こるとみなされているからだ。そこからシンギュラリティは、コンピュータの発展が導く未来社会像として受け止められている』

「シンギュラリティ」というのは、世界中のコンピュータの知識が人の知識を上回るという「特異点」のこと。その時に何が起きるのかは、現在は予測だけでしかなく、まだ分かっていない。「コンピュータ=ロボット」による人への反乱がおきるという人もいる。一方でそんなこともなく普通に「コンピュータ=ロボット」は人と同じ場所で生きていくことになる、という人もいる。

 その「特異点」は上の情報革命の外観からすると『ステージ7 40年代~ Internet of Organs(IoO)  「オーガン」』の時代にやってくる。

『情報革命は、螺旋階段を上った「二周目」である』

『「アトムとビット」という発想は、世界を物質界と情報界の二界に分けて捉えることが前提である。その二界の存在をまずは意識することが「情報革命」の本質だ。アトムの「物質/エネルギー」に対して、ビットの「情報/エントロピー」が対置される』

『現在では、「器官の時代」の実現に、多くの企業や研究機関が動き出している。ここで注目したいのが、Singularity University(SU)だ』

『Universityと名乗ってはいるものの、すでに従来のUniversityの概念を書き換えている。教程が毎年変わるため、制度的な大学の教育課程からは逸脱している。むしろ、一種のフォーラムと捉えた方がよい。バレーに根付いた第三の文化を実践する場の一つだ』

 で、結局は

『本書で見てきたことは、技術、組織、語り、歴史、アメリカといった観点からの、未来のつくり方であった。入り口はシリコンバレーであったが、しかし、結局のところ、それもアメリカ社会という大きなプラットフォームの上での出来事として受け止める方が有益であることがわかった』

 って何なんだろうこの結論の単純さって。

 だったら、初めからこの結論を提示して、それから「バレー語り」を始めてほしかったのになあ。

『結局のところ、それもアメリカ社会という大きなプラットフォームの上での出来事として受け止める』

 なんて単純な言い方で終わっちゃうのか?

『〈未来〉のつくり方 シリコンバレーの航海する精神』(池田純一著/講談社現代新書/2015年6月1日刊)

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