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2015年10月23日 (金)

『2020年マンション大崩壊』で、ちょとビックリしたけれど

『2020年マンション大崩壊』っていう、いささかショッキングなタイトルには少しびっくりさせられたのだけれども、まあ、読んでみればそれもさもありなん、ということでした。

 要は、都心(山手線の内側位までは拡大)のマンションならまだ安心ってところですか。

2020 『2020年マンション大崩壊』(牧野知弘著/文春新書/2015年9月20日刊)

 いきなり結論めいた引用をしてしまいます。

『総務省が発表した「住宅・土地統計調査」によれば、2013三年10月1日における日本の総住宅数は6063万戸。その時点における日本の人口が1億2729万人。日本の国民約2.1人に1戸の住宅が存在することになります。
 日本の人口は減少に転じており、2013年で前年同時期に比べて21万7000人も減少しています。単純計算でも年間で約10万戸分の住宅が不要となる勢いです。
 ところが、日本ではあらたに毎年約100万戸近くの新築住宅が着工されています。人口が毎年200万人増加する国であれば、増加する人口のために年間100万戸の新しい住宅供給が必要だというロジックは成り立ちますが、この状態では空き家が増加するいっぽうなのは誰が見ても明らかです』

 まあ、デベロッパーとしては、いまだに増え続けている首都圏人口に対応するために、都内にマンションを作り続けているのだろうが……、実は……

『東京都の空き家の64%はマンションだということになります』

 えっ? とも思うんだけれども、結局それは都内のマンションができた時との関係なんだろう。要するにバブル期(1990年頃)に多くできたマンションという問題。つまり、現在はその頃にできたマンションが老朽化が始まっている時期ということになる。

『都心といわれる千代田区が36.5%、中央区で27.7%。通常で考えるならば、都心部の賃貸住宅のほうが人気が高く、空室率は低くなると思われますが、実態は全く異なる結果となっています』

『東京都内の個人住宅マンション空き住戸は都心部(23区内)に大量に存在する。これはおそらくマンションの老朽化との関係』

『供給が増えれば増えるほど、古いワンルームマンションは競争上不利になります。最新のマンションは住宅設備が最新。少ない需要を取り込むために必要な装備はすべて整っています』

『今や三点式ユニットバス(バス、洗面、トイレが一体となった化成ユニット)では多くの若者がそっぽを向きます。トイレはバス、洗面とは別。浴室乾燥機、食器洗い機、床暖房など最近のワンルームマンションは至れり尽くせりです。共用部はアマゾンなどの宅配物を受け取れるロッカーを設置、女性が気にするセキュリティーもばっちりです。
 要するに需要の奪い合いに敗れた、築年数の経過したワンルームマンションに空き住戸が増えていくという構図です』

 なるほどなあ、不動産屋さんによれば、バブル期に作られたマンションにこうしたユニットバス式のマンションが多かったそうだ。つまり、土地代が異様に上がってしまったバブル期には、それをカバーするために、1戸あたりの面積を少なくするためにこうしたユニットバス式のマンションにしたそうだ。

『首都圏では湾岸部を中心に数百棟ものタワーマンションが立ち並び、郊外部から都心へ人々の移動が始まっています。郊外部の人口は急減し、首都圏郊外部の空き家問題は地方以上に事態を深刻化させています 』

 まあ、デベロッパーとしては中古マンションのことは関係ない、新規マンションの販売だけが重要なテーマであり、中古マンションは町の不動産屋に任せておけばいいという発想なんだろう。なので、都心には空き部屋ばかりの中古マンションが残る一方、タワーマンションばかりが増えていくという不可思議な現象が現れているということなんだなあ。

 とはいうものの、タワーマンションも建ちすぎて最早コモディティー化しているという。むしろ、これからは湾岸エリアではなくて、山手線の内側だというのだ。

『乱暴な想定ですが、東京という都市は現在の山手線の内側を中心としたものに都市計画の線引きをやり直す。山手線内はタワーマンションを中心とした高層住宅を効率よく建設し、職住近接の環境の中、人々は毎日をすごす』

 うーん、そうだなあ。山手線内側エリアって、実は歩いても行けるような結構狭いエリアなんですよ。で、結構緑も多くて、散歩するのには一番適しているかもしれない。しかしまあ、山手線内側エリアには、せいぜい中層マンションだけで、タワーマンションは作って欲しくはないんだよなあ。タワーマンションの40年後って考えると、もう考えたくないほどの問題がありそうだからね。

 山手線の内側はせいぜい100世帯以下の小型マンション、住民の顔が見える小さなマンション、つまり小さなコミュニティができてほしいと思うのである。そうじゃないと、建替えだって、補修だって管理組合の中でまったくまとまりのない決議になるだろう。

『山手線の外側は、明治時代に国木田独歩が「武蔵野」で記した田園風景を再現する。平日の間都市で働いていた人々は、週末は郊外にある田園住宅に滞在する。敷地は数百坪。この田園住宅で人々は思い思いに趣味や休暇に時間を自由に使う』

 いいなあ、数百坪は無理かもしれないけれど、山手線の外側エリアにセカンドハウスか。

 とは言うものの、そう簡単にはセカンドハウスは手に入らないから、取り敢えず今自分が住む場所を決めるっていうのがまず第一。

 今、私が住んでいる文京区本駒込っていうのは、山手線の内側で、しかもあまり商業地域ではないので、そんなにうるさくはない。まあ、私の部屋は不忍通りに面しているので、それなりにうるさいですがね。ただし、土地代だって港区や千代田区ほどには高くない。

 元々、妻の実家がこの近所にあったので、最初は賃貸のマンション(賃貸用マンションじゃなくて、分譲賃貸という形式)にいたんだが、子どもたちも大きくなって来たので分譲マンションの中古を買い、そのマンションが昨年建替えとなって、今や新築マンションになったという訳。

 元々、狙って本駒込に住んだわけではなくて、それは一種の偶然の賜物だった訳ですが、結果、住んでみればこんないいところはない。

 ということなので、結論。

『住宅はそのエリアが好きで一生住み続けたい、そのためのお金も十分にある、あるいは担保が十分にあるという方は所有権を取得し、一生住み続ければよい。いっぽうで、今後の時代の変化に対応していかなければならない、会社の変化、家族の変化、自身の価値観の変化など、自分の来し方行く末がまだはっきりとイメージできない人は、無理に住宅を取得せず、賃貸住宅で暮らしていく。そんな柔軟な生き方があってもよいのかもしれません』

 まあ、そんなところですね。

 これからはマンションは分譲よりは賃貸を選ぶ人が多くなるのかも知れないなあ。時代の移り変わりや、人々の生活と仕事の環境を考えて見ると、そちらの方がリーズナブルかもしれない。

『2020年マンション大崩壊』(牧野知弘著/文春新書/2015年9月20日刊)

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