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2015年9月16日 (水)

『文科省 高校生の政治活動 校外では原則容認へ』って、何を今更

 ジャーナリストの小林哲夫氏からのメールで知ったのだが。

『文科省 高校生の政治活動 校外では原則容認へ』って、ああそういえば昔そんなことを言われたなあ。ただし、そんなのガン無視して政治活動をやっていましたけどね。

 って言うか、「何を今更」感の強いニュースではありますなあ。

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 ニュースの内容は……

『選挙権を得られる年齢が18歳以上に引き下げられることを受けて、文部科学省は、これまで制限していた高校生の政治活動を学校の外では一定の条件の下で認める方向で検討を進めていて、近く、各都道府県の教育委員会に通知することにしています。

  高校生の政治活動については、昭和44年、当時の文部省が学生運動の高校への波及を懸念して「高校生の政治活動は教育上望ましくない」などとする通知を出して制限・禁止していましたが、選挙権を得られる年齢が18歳以上に引き下げられることを受けて、文部科学省が見直しを進めていました。

 その結果、放課後や休日などに学校の外で行われる政治活動については「生徒が自主的、主体的に判断し行う」ことを前提に、学業に支障がないことなどの一定の条件の下で認める方向で検討を進めることになりました。

 一方、授業や部活動などの学校の中での政治活動は、これまでどおり禁止とし、放課後や休日などであっても学校の構内での政治活動は制限されたり、禁止される場合もあるということです。

 これについて、下村文部科学大臣は15日の閣議後の記者会見で、「これまでのように一切認めないということではなく、ふさわしい政治活動は緩和するのがあるべき方向だ」と述べ、今後、詳しい内容を検討したい考えを示しました。

 文部科学省は、最終的な調整を行って、近く各都道府県の教育委員会に通知することにしています』

 というもの、まったくもって何を今更ですよねえ。

 小林氏はお気軽に

『「高校生の政治活動を認めよ」、「文部省通達粉砕」。
 69年の高校闘争世代にすれば、46年ぶりの「勝利」なのかもしれません』

 なんてメールで書いてくれているけれども、別に、「勝利」でも何でもありません。単に時代が「18歳選挙権解禁」になったから、というだけの変化でしかない。大体、下村博文文科相の発言だって『これまでのように一切認めないということではなく、ふさわしい政治活動は緩和するのがあるべき方向だ』と言う具合に、本来なら選挙権を持っている人間なら「すべての政治活動は容認」すべきところであり、大体「ふさわしい政治活動」って何だ、「ふさわしい政治活動」って?

 選挙権を持っている人間が行う政治活動には「ふさわしい」とか「ふさわしくない」というものはあり得ず、原則「すべての政治活動を行ってよい」はずだ。勿論、テロなんかの法的に問題のある政治活動はやってはいけないのは当然だが、そうでなければ原則すべてOKでなければならない。つまり、文科省としては「原則容認」という言葉を使っているけれども、基本的にはいままでの姿勢を改める気はないということなのである。

 昔も「高校生は政治知識に乏しいし社会性もないから、政治活動はやっちゃだめ」なんて訳知り顔で話す大人はいたけれども、高校生側としては「そんなことを言う大人よりも、自分たちの方が政治知識はあるし、政治意識も高いからね」という感覚で、そんな大人の訳知り顔はガン無視して、政治活動に邁進しておりました。まあ、中には「性事活動」に邁進していた人もいたけどね。

 教師の側も、文部省からそんな通達が来たからって、我々高校生に「政治活動禁止!」なんてことを言えば、高校生に論破されちゃうのは分かっていたので、基本的には黙認せざるを得なかった、というのが実情だったわけで……。

 まあ、多分下村文科相の言う「ふさわしい政治活動」ってのは、せいぜい自民党の立候補者の応援をするなんてレベルのことだろうし、「ふさわしくない政治活動」というのは安保法制反対を叫んで、国会外で活動しているSEALDsあたりのことを指しているんだろうなあ。なあんだ、そんなんじゃSEALDsあたりの高校生の方がよっぽど政治性は高いぜ、ってなもんだ。

 しかし、考えてもみれば、今から46年も前に出していた通達がまだ生きていたというのが、そもそも不思議なんだけれども、役人の世界では取り消しの通達を出していない以上は、46年前だろうが100年前だろうが、むか~し、むかしの通達が生きているってことなんだ。で、今更になって「通達を取り消すって通達を出した」ってわけね。

 基本的にはSEALDsに参加している高校生は、そんな文科省通達なんかは初めから無視していたんだから、関係ない。まあ、SEALDsに参加している学生たちの政治意識の低さについてはちょっと問題があるけれども、別に政治活動をやってはいけないなんてことはなくて、ことは高校生じゃなくても、中学生だった小学生だって政治活動を行ってもいいのであります。つまり、日本国民である以上は、彼らの政治活動を制限することはできない筈だ。それこそが国民の権利である。

 それを「高校生はダメ」「中学生はダメ」「小学生はダメ」なんてことを容認するような発言をする政治家は「憲法を勉強し直しなさい」と怒られてしまうだろう。日本国憲法には「第三章 国民の権利及び義務」というのがあって、そこに書かれているのは「国民」というだけで、「大学生」だの「高校生」だの「中学生」だの「小学生」なんて分け方はされていないのだ。

 なので、今更46年前の文部省通達が取り消されたからっていって、別に嬉しくもなんともない、ってのがごくごく当たり前の感想なんですけどね。

 取り敢えず、知らせてくれた小林氏には感謝しておこう。

『高校紛争1969-1970』(小林哲夫著/中公新書/2012年2月24日刊)

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