ららぽーと立川立飛のポイントはモノレール
元々は「飛行機の町」「基地の町」だった立川が、いまや「公園の町」となって、多摩地域の中心街になってきて、八王子を凌ぐ商業都市になってきている。
その「飛行機の町」の中心的存在が立川飛行機という会社で、日本陸軍の飛行機を製造していた会社だった。「赤トンボ」という練習機や「隼」などの名機を作っていた。
それが戦後になって、日本は飛行機を作れなくなってしまい、一部は自動車製造に移ってその後のプリンス自動車(後に日産に併合される)の元になった会社を興したりした人もいた。
立川飛行機も、立川市に持っていた広大な土地を元に不動産業や倉庫業を行って現在に至っている。それが現在の立飛ホールディングスという会社。
その立飛ホールディングスが三井不動産と組んでこの12月7日にプレオープンする予定でいるのが、多摩都市モノレールの立飛駅前に位置する「ららぽーと立川立飛」である。
これでまた立川の人の流れが変わってしまうだろう。
先日、工事現場を見に行ってきたんだが、これがまあとてつもなく広い。
敷地面積約94,000㎡、延べ床面積約154,000㎡、店舗面積約60,000㎡(3階建て)、店舗数約240店舗、駐車台数約3,200台というのだけれども、多分それだけではカバーできない集客になると思われる。
デベロッパー側としては「車利用の抑制策として(1)モノレールの増便、(2)公共交通の利用促進のための500円相当の買い物券・宅配割引サービスなどの実施。自動車交通の分散策として(1)店舗敷地内の駐車場(約3,000台)とは別に周辺に駐車場を5カ所(計約1,600台)を確保、(2)5カ所のうち店舗に遠い2カ所からは無料バスを運行する」などの対策を講じているという。
ただし、「500円相当の買い物券・宅配割引サービス」や駐車場の確保というのは店舗側としての対策ではあるが、問題はモノレールの増便だろう。これは「ららぽーと立川立飛」側として多摩都市モノレールに申し入れているとは言うものの、自分の所でやっている事業ではないため、なんとも見通しは立っていない。
多摩都市モノレール側にしても、増便するということは車両数も増やさなければならないだろうし、その分の経費をどの程度の増客で賄えるのかの見通しもたてなければならない。
多摩都市モノレール株式会社は、多摩都市モノレール線を運営する東京都と西武鉄道・京王電鉄・小田急電鉄などの出資による第三セクター方式で設立された、第三セクター鉄道会社なんだが、2006年9月29日に開かれた東京都議会財政委員会の中で、多摩都市モノレールが東京都の「負の遺産」の1つとして挙げられた。つまり、乗客の数は伸びているんだが、当初の目論見通りには伸びず、さらに土地取得のための経費がまだまだカバーできていないという問題があるようだ。
とは言うものの、これからの立川市の人口増にどれだけ対処するのかということを考えたら、いずれは増便はしなければならない問題だから、その見切りをどこでつけるのかという問題なんだろう。
いずれやらなければならないことなんだろうから、この際に思い切ってやっちゃうっていうのがいいのかも知れない。
NIKON Df + AF NIKKOR 24-85mm f/2.4-4 D IF @Tachikawa (c)tsunoken
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