フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『ウェブニュース 一億総バカ時代』っていう言い方は分からなくはないが、ステマやってる人からは言われたくない | トップページ | 『男しか行けない場所に女が行ってきました』 »

2015年7月16日 (木)

『改造』の時代、改造社書店の時代

 昔『改造』という雑誌があった。

 結構、漸進的というか過激な雑誌だったようだ。

2

『第一次世界大戦後の1919年(大正8年)、山本実彦が社長を務める改造社から刊行された。主に労働問題、社会問題の記事で売れ行きを伸ばした。当時はロシア革命が起こり、日本の知識人も社会問題や社会主義的な思想に関心を寄せるようになった時期であり、初期アナキストの佐藤春夫、キリスト教社会主義者の賀川豊彦、マルクス主義者の河上肇、山川均などの論文を掲載した。小説では幸田露伴『運命』、谷崎潤一郎『卍』、志賀直哉『暗夜行路』の連載などがある。また改造誌上にて当代を代表する谷崎潤一郎と芥川龍之介の文豪同士の「小説の筋の芸術性」をめぐる文学的論争が繰り広げられ文壇問わず注目される展開となった。先行する総合雑誌として『中央公論』があったが、より知に対して急進的な路線を掲げ、文学面でも単なる文芸誌以上の内容の重厚さを見せる『改造』が支持されることになり、より売上を伸ばす結果となった。
 第二次世界大戦中の1942年(昭和17年)、掲載した論文が共産主義的であるとして弾圧を受け(横浜事件)、1944年(昭和19年)に廃刊となる。第二次世界大戦後の1946年(昭和21年)に復刊するが、経営は思わしくなく52年山本の死去により急速に衰え、労働争議の末1955年(昭和30年)に廃刊』(Wikipediaより)

 また『改造社は、1927年(昭和2年)、世間を一世風靡した「円本」の先駆けとなった『現代日本文学全集』全63巻を刊行し、それまで経済的に困窮していた作家たちの生活は、それによって大いに潤うこととなった』(同じくWikipediaより)とあるが、円本とは一冊一円で買えた全集類の総称で、当時の日本庶民の読書欲を育て、日本の出版社の力を整え、作家たちをうるおした。

 1923年(大正12年)の関東大震災の影響で倒産寸前だった改造社の社長山本実彦が、一冊一円、薄利多売、全巻予約制、月一冊配本の『日本文学全集』の刊行に社運を賭け、自己資金も持たぬ自転車操業的企画だったのだが、期待をはるかに上回る23万の応募者の予約金23万円が出版資金となり、改造社は見事復活したのだった。

「円本」という呼び方は当時、東京と大阪の域内すべて一円で運航していたタクシー「円タク」から派生したものらしい。しかし、当時は一冊一円とはいっても、けっして「安い本」という訳ではない、がそれでも当時は「安く知識が得られる」という風にとらえられていたのだから、当時の「普通の本」が如何に高かったのかということがわかる。

 当時、新しい働き方をしていた「サラリーマン」向けに「円本」を出したという訳。当時のサラリーマンの給与からすると一円は月給の2%位らしいから、現代なら4000円から6000円位になる訳で、現代の状況から考えると、決して「安い」という訳ではなかったのだが、それでも当時の本の値段からすれば安かったということなんだろう。

 その後、「円本」は大ブームとなり、改造社の『現代日本文学全集』の後、『世界文学全集』全57巻(新潮社)、『世界大思想全集』全126巻(春秋社)、『明治大正文学全集』全60巻(春陽堂)、『日本戯曲全集』全50巻(春陽堂)、『現代大衆文学全集』全40巻(平凡社)、『世界美術全集』全36巻(平凡社)、『新興文学全集』全24巻(平凡社)、『近代劇全集』全43巻(第一書房)、『日本児童文庫』全76巻(アルス)、『小学生全集』全88巻(興文社)、『マルクス・エンゲルス全集』全20巻(改造社)などの「円本」が輩出した。その後、円本ブームは1930年頃には終息したが、書籍の大量出版・販売の基礎がこの時できたと考えられる。

 岩波文庫の創刊も結局、この円本ブームがきっかけだったらしい。

 現在、改造社は出版はおこなっておらず、改造社書店として書籍販売業だけを行っていて、関東・中部地方などに小さな店を16店舗持っている。昔はホテルへの出店が多く、帝国ホテルにも改造社書店が出店していたが、最近は駅ビルへの出店が多いようだ。

Dsc_00342こちらは改造社書店銀座店。元々の改造社があったビルであるが、現在は1階の店舗だけが開いている。

 で、何で改造社なんだと言うと……。

 昔、講談社のすぐ傍に講談社の社員がよく行っていた小さなバーがあったんだが、そこのママが改造社(書店じゃなくて出版社の方)の社長のお嬢さん(と言ってももう婆さんだったけれどもね)だったという話を思い出したからなのであった。

 ただ、それだけ……オチはありません。

 あしからず……。

« 『ウェブニュース 一億総バカ時代』っていう言い方は分からなくはないが、ステマやってる人からは言われたくない | トップページ | 『男しか行けない場所に女が行ってきました』 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/61887042

この記事へのトラックバック一覧です: 『改造』の時代、改造社書店の時代:

« 『ウェブニュース 一億総バカ時代』っていう言い方は分からなくはないが、ステマやってる人からは言われたくない | トップページ | 『男しか行けない場所に女が行ってきました』 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?