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2015年4月15日 (水)

『無人暗殺機ドローンの誕生』って、えっ? ドローンって暗殺機だったの? と思ってから思わず納得

 ちょっと、久々のちゃんとした書評(というか、本のことを書くっていうか)だなあ。何せ、菊判400ページ以上だもんなあ。思わずAmazonでポチっちゃったときにはそこまでの本だとは思わずやっちゃったわけですが、うん、結構読むのは大変だった。

 ただし、書かれていることはすごく単純だった。何せアメリカ人だからね(逆人種差別)。

Photo 『無人暗殺機 ドローンの誕生』(リチャード・ウィッテル著/赤根洋子訳/文藝春秋社/2015年3月20日刊)

「ドローン」て言っちゃうと、アマゾンが商品デリバリーに導入しようとしている「GPS付き/自動操縦/ロボット・ヘリ」を想像しちゃうんだが、

『一年ほど前、Amazon.comが小型無人機による商品の配送サービスを計画中であることを発表して話題になった。早ければ二〇一五年にサービスを開始するという話だったから、ひょっとしたら、今年中にアメリカの上空をアマゾンのドローンが飛び交うことになるのかもしれない』

 ということですよね。

『アメリカでは国境警備に無人機が投入されているというし、日本でも、活火山上空の観測や福島第一原発の事故現場のビデオ撮影や放射線測定に使われるなど、無人機の活用は進んでいる』

 し、

『元々軍事用に開発された技術が民間転用されて普及した例はGPSやインターネットなど数々あるが、無人機も、最近になって急速に民間利用が進んだ軍事技術の一つである』

 ということだけでしかない。今までいくつもあった事例の一つに過ぎない。

『この「無人機革命」の先駆けとなったのが、アメリカの無人機プレデターである。そして、この無人機プレデターがいかにして誕生し、いかにして無人攻撃機となり、さらに無人暗殺機へと変貌していったかを克明に追ったのが本書『無人暗殺機ドローンの誕生』である』

 というけれども、原題を見れば

"PREDATOR : THE SECRET ORIGIN OF THE DRONE REBOLUTION"「プレデター 無人機革命の秘められた起源」というだけのこと。つまり「無人暗殺機=ドローン」じゃないのだ。まあ、売るための邦題付けですね。要は、アメリカではアマゾン・ドローンの先行例として、CIAやアメリカ空軍の無人機プレデターがあって、その後続例としてドローンがあるんだ、という認識があるのだが、それがない日本で如何にして「ドローン」というものを認識させるかというところで「無人暗殺機」という多少はショッキングなタイトルをつけたって言う訳で、この辺はまさしく文藝春秋出版部のセンスの良さ(悪さ、ダメさ?)というところなのだろう。

 上の引用にもある通り、GPSやインターネットなどの技術自体が元々は軍事技術だったものが、その後、普遍化して一般社会でも使えるようになったというのは事実なんだから、ドローン(無人飛行機)という技術だって元々は軍事技術だっていうのはよくわかる。というか、アメリカでは一般社会の開発費ではおぎなえないものが、軍事技術の場合は「費用対効果」というものが測れないものだから、いくらでも研究開発費に使えるというところから、まず費用が大きくかかる技術開発は軍事技術開発から始めるってのが普通の新技術開発のやり方だ。

 で、「ドローン=無人飛行機」の開発は、基本的には(当然)ラジコン模型飛行機なんだよね。まず、ラジコン模型飛行機の開発者・技術者が、もっと大きいラジコン飛行機を作ろうってことで集められて、いろいろな試行錯誤をし始める。通常のラジコン模型飛行機は操縦者の可視範囲での操縦を前提にしている。それをもうちょっと遠くの方でも操縦できるようにすると、軍事訓練にも使える訳で、まずはそうしたところから開発が始まった。

 で、最初に作ったのが「無人標的機」だった。つまり、攻撃機の標的になる(つまりは撃墜される)飛行機として、最初の無人飛行機は作られたわけなのだ。そりゃそうだよな。攻撃機は敵戦闘機を撃ち落さなければならないが、だからといって味方の有人戦闘機を標的にするわけにはいかない。通常は、味方の有人戦闘機が牽引する標的を攻撃すればそれで攻撃訓練になる、ってのが第二次世界大戦あたりの訓練らしいが、それでは敵機撃墜の気持ちよさは味わえないってことで、多分、無人標的機に行きついたんだろう。

 で、無人標的機のあとは、どんどんエスカレートして「無人偵察機」になるわけであります。つまり、有人偵察機(U-2なんかの)だと人命優先なので、あまり低いところまでは飛べない(低いところまで行っちゃうと撃墜される)。偵察衛星ってのもあるけれども、それは更に上空(というか宇宙)まで上がる訳で、天気が良ければ偵察はできるけれども、雲の下までは見通すことはできない。で、無人偵察機なら下の方まで降りられるし、その結果、敵に見つけられて高射砲で落とされても飛行士が死ぬわけでもないので、軍としては恩給とか慰謝料なんかを考える必要はない。

 で、次は当然、偵察機として使えるならば、攻撃機としても使えるんじゃない? ってことになるわけですね。

 これは(戦闘用)飛行機の歴史とも重なる訳で、最初の戦争用飛行機は偵察機だったんです。つまり第一次世界大戦の前期ころはそうだった。でその後、地上部隊の掩護のために航空機部隊は空を飛んだ。その辺は、その後の戦争でも同じで、基本的には空軍というのは、地上部隊(海兵隊&陸軍)の掩護部隊なわけです。

 まあ、それはいいとして「無人偵察機」として使えるのならば、ケースによっては「無人攻撃機」としても使えるのでは? というのが、まあ、普通の考え方ですね。

 てことで、プレデターは無人偵察機から無人攻撃機になってアルカイダの要人を殺害したということなんだけれども。実際、その死骸を確認した人はいるんだろうか?

 結局、オサマ・ビン・ラディンを殺したのは地上部隊だった。結局、最終的な決着を付けるのは地上部隊なんだよなあ。

 そういう意味では「プレデター=ドローン」も完全ではなく、基本的には地上部隊の援護をするっていう意味での、特殊軍なんだろうなあ。

 で、まあ結局、行きつくところは、こういうところでしょう。

『モノの運搬だけでなく乗客を乗せられるほどの信頼性を無人機が獲得し、民間無人機がいつか空を賑わす時代がやってくるのだろうか。もしかしたら、そんなこともあるかもしれない』

 まあ、それでも「運行管理者」としての機長は置くだろうが、彼は操縦しない訳ですね。そんなの宇宙船じゃ当たり前、と言ってしまえばその通り。

 そんな時代もすぐそばに来そうですね。さあ、(操縦士としての)機長がいない飛行機に乗りますか? 乗りませんか?

 私は平気で乗ります。どうせ落っこっちゃえば死ぬだけだからね。

『無人暗殺機 ドローンの誕生』(リチャード・ウィッテル著/赤根洋子訳/文藝春秋社/2015年3月20日刊)

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