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2015年1月15日 (木)

『「アメリカの時代」の終焉に生まれ変わる日本』というか、「生まれ変わらなければいけない」ってことなんだ

「おわりに」で『「これからアメリカの時代が終わるわけですけど」と、「そろそろ梅雨も明けますけど」とか、「めっきり春めいてまいりましたね」とかいう何気なさで言われると、あまりの自然さにギョッとする部分もあった半面、「そうか、そろそろ衣更えをしなくちゃな」的なことを考え始めている自分がいました』とあるのが面白い。

 そうか、もうそろそろ「アメリカの時代」は終わるというのが、共通認識になってきているのだな。

Photo_2 『「アメリカの時代」の終焉に生まれ変わる日本』(倉本圭造著/幻冬舎ルネッサンス新書/2012年12月5日刊)

 昨年の12月22日の私のブログ「『資本主義の終焉と歴史の危機』への期待」もそうだし、昨日の『アメリカはいつまで超大国でいられるか』もそうだが、基本的にアメリカのグローバリズムをベースとする資本主義は最早賞味期限を過ぎてしまい、しかし、まだその次が見えてこないという現状は人々を苛立たせているが、その鍵は実は日本が握っているというのが、本書の基本線なのである。

 つまり、倉本氏が自身のウェブサイトで書いている『「グローバリズムに対応しろ!」っていう流れが完全に日本社会に定着して、今度は「グローバリズム対応しろって言う流れの中でならどんなカスでも売れてしまうバブル」みたいな状況になった時に、やっとその「両者をうまくシナジーさせる統一的な見解」が必要とされる時代が来るだろう』ということなのだ。

 本書ではそれをついこないだまで「世界の警察」を自認していたアメリカを「先生さん」、それに対抗して「戦争につながるような国際対立」をもたらしてしまうタイプの国々を「ヤンキーさん」、そしてその「先生さん」と「ヤンキーさん」の間に立って両者の無駄な対立を止めようとする日本を「優等生くん」というアナロジーで論を進めている。

『今までは「アメリカ的なもの」に不満を持つ存在がいれば、アメリカが問答無用に爆撃して黙らせていました』

『ウクライナで、中東のイスラム諸国で、イスラエルで……そして中国とその周辺諸国との間で……実際に火を噴いて人が死ぬ戦争が次々と行われているのです』

『要するに、二つの「ものすごく極端な人たち」が「全力で否定し合っている」世界の中で、日本だけが実に日本らしく、「ナアナアになんとなく真ん中あたりでグズグズしてきた」というのが、この直近の20年だったのです』

『経済の世界における「先生さん」に当たるのは、いわゆる「グローバリズム」とか「市場原理主義」とかそういう言葉で表される仕組み、考え方、社会の運営方法のことです。
 アメリカをご本尊として、そして金融システムとIT技術を通じて、過去20年間に世界はものすごく緊密に結びつくことになりました』

『世界全体で見ても、市場的なものに対立する考えを持って動いている人たちはたくさんいる。東欧や中東での紛争は、深く深くたどっていけばそういう問題に対する考え方の違いに拠っているいる部分も大きいでしょう』

『アメリカや中国などのいろいろな意味でダイナミックな運営をしている国の貧富の格差というのはものすごい水準に達していて、日本なんかとは比べ物になりません。どの程度かはともかくとして、「あれ」はどう考えてもやりすぎだと思っている人も多いでしょう。
 しかし、アメリカの「金持ち」というのは桁違いすぎて、もう「普通の人たち」との連帯感も何もかもが消滅してしまっているんですよね。
 もう「完全に切断された自分たちの世界」を持っていて、その世界における自分のエゴをどこまでも追求していくことしか頭にない(ことが大半)ようになってしまっている』

『一方で、日本人の中の「富裕層」っていうのは、かなりまだ「みんなへの義理」を残しているんですよね。
 ある種の価値観からすれば「金の亡者」みたいな扱いの、例えば税金を逃れるためシンガポールに移住しちゃうような日本人富裕層でも、「そういう行動を起こすことで日本が経済活動に前向きになってほしい」的なモチベーションを、どの程度本当かはともかく、本人の自覚的には結構信じていたりするんですよ』

 で、大事なことは

『いわゆるグローバル資本主義的なものを全否定しないで深く受け入れてしまいながら、自分たちの「王道的な本当の良さ」によって包み込み、再構成し、そして「みんなのための適温のお湯」を生みだせる文化として提示していくこと。
 そのためには、グローバル資本主義的なものを全否定しないで、いろいろな新しい流れを受け入れ、咀嚼し、自分たちの特性と合わせていきながら、「一般論に飲み込まれない自分たちの個別解」を探し続ける必要があります』

 ということなんだけれども、実際にそれをやるのは難しそうだ。過去のバブル期に大きな失敗をしてしまった経験がある我々日本人は、アメリカ人のように過去を完全に忘れ去って前に進むということは、なかなか難しい。

『しかし、今大事なことは「王道さ」の中に「貪欲さ」を取り入れることことなんですね。それには国民全体のレベルの深いところの「価値感の転換」のようなものが必要なのです。
 そして、そこに必要なのが、いわば安倍政権が唱導していた「戦後レジームの総決算」といったような問題を、政府と関係ない民間の人たちのレベルで決着させることなんです』

『たとえ安倍政権が嫌いでも、というか嫌いだったら嫌いなればこそ、安倍政権じゃないやり方で、もっとあなたなりに納得できるやり方での「戦後レジームの総決算」が必要なんです』

『「アメリカ文明」が不可避的に押しつぶしてしまっているものを、「アメリカ文明」の内側に繰り込んでいく作業を、どこよりもうまくできるのがこれからの日本なんですよ』

『「アメリカ文明が知らずに踏みにじってしまったもの」が世界中で噴出している時代において、「国内だけにとどまらない世界的に喫緊の課題」でもあるし、「我々が世界で一番うまくできるはずの課題」でもあるんですよ。
 そういう、「新しいリベラル」を始めようじゃないですか。ネット右翼さんや安倍政権に文句言ってるだけじゃない、前向きなリベラルをね』

 なるほどなあ。確かにアメリカに寄り添って生きてきた戦後の日本である以上、そんな沈みゆく大国アメリカを救えるのは日本だけなのかも知れない。そして、「アメリカを救う」ということは、反アメリカ的な世界に生きる国々をも救うことになるだろう。

 益々、重大な責任が日本にはあるということですね。

『「アメリカの時代」の終焉に生まれ変わる日本』(倉本圭造著/幻冬舎ルネッサンス新書/2012年12月5日刊)

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