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2014年10月 9日 (木)

『日本人というリスク』というけれど、それはリスクについての考え方の問題じゃないのか

 戦後の日本人の人生設計を支配していた四つの神話が崩壊しているということを指摘しているんだが、その四つの神話とは「不動産神話」「会社神話」「円神話」「国家神話」だそうだ。

 では、その神話の実態とはどういうものなのだろう。

Photo_2『日本人というリスク』(橘玲著/講談社+α文庫/2013年5月1日刊)

『不動産神話 持ち家は賃貸より得だ』

 というけれども、私はまだまだ「持ち家は賃貸より得だ」という方に惹かれるのだなあ。つまり橘氏が言う通り『不動産は株式や債券などと同じ金融資産として扱われています』という、その言葉を信じるからこそ、「持ち家は賃貸より得だ」と考えるのである。なぜなら、これまた橘氏が書く通り『マイホームの所有者は、帰属家賃という見えない収入を受け取っています』からなのだ。

 勿論、資産のすべてをマイホームにかけてしまって、ポートフォリオもなにもない、という状態にしてしまったらそれはリスクでしかない。おまけに住宅ローンを借りるだけ借りて(つまりおおきなレバレッジをかけて)しまっては、それはまさにリスクにレバレッジをかけているようなもので、基本的にはやってはいけないことであろう。しかし、早めに住宅ローンの支払いを繰り上げで返済してしまい、100パーセント自分の持ち物にしてしまえば、それは逆に帰属家賃を受け取っているのと同じ状態になるわけで、その帰属家賃で別の資産を購入すれば、十分なメリットになる。

『「賃貸より持ち家が得」とされているのは持ち家のほうがリスクが高いからです。市場が効率的であれば、リスクが高ければ高いほど、そこから得られるリターン(報酬)の平均は大きくなります。逆にいうと、高いリターンを期待するのなら、大きなリスクをとらなければなりません。ところが「地価は永遠に上がりつづける」という不動産神話が健在なときは、このリスクは水面下に沈んでだれも気づきませんでした』

 というけれども、そんな「不動産神話」なんてものを信じていなかったからこそ、私はリスクをとってマイホームを手に入れたのである。つまり、なるべく住宅ローンのお世話にはならないように気を遣って手に入れるのである。、定年になって現金収入が減ってくると、そのありがたみが分かってくるのである。あるいはその家を賃貸に出して、自分たちはもっと小さな家にすむという選択肢も増えてくるのである。

 確かに『リスク分散という視点から見れば、リスク耐性の低い個人が、特定の不動産に高いレバレッジをかけて金融資本のすべてを投じるというのはきわめて危険な選択だ、ということです』というのは確かだ。だからこそ、そうした選択はせずに、不動産投資をすればよいのである。

 なので私は「持ち家は賃貸より得だ」という話を「神話」としてでなく、信じている。

『会社神話 大きな会社に就職して定年まで勤める』

 というのは理解できるな。私が就職したのは確かに業界では大きい方の会社ではあるが、よくよく見れば「資本金3億円、従業員数1,000人」なんて会社は、東証でいえば二部にギリギリ上場できる規模でしかない。しかし、結局はその会社には定年まで勤めることにはなった。が、しかし、もともとそれは初めの目標ではなくて、10年位勤務したら退職してフリーで仕事をするつもりであった。

 ところが、入社して10年ほどしたら、映画を作るセクションができて、そこで仕事をすることになってしまい、なんか、入社前の希望がかなってしまった為に、結局、会社を辞める訳にはいかなくなってしまい、定年まで勤め上げることになったしまったのであります。

 なんか、これって「幸せな人生」ってこと?

『円神話 日本人なら円資産を保有するのが安心だ』

 この場合の「円資産」とは預金や債券などのこと。じゃあ株式はどうなのか……

『長期にわたって投資の実質利回りを調べると、インフレ率を超えているのは(すなわち実質利回りがプラスなのは)株式と不動産で、預金や債券はほとんどの場合、インフレに負けている(実質利回りがマイナスになっている)のです』

 なるほどなあ

『株や不動産はリスク資産ですから、価格が下落して損をする可能性があります(というか、日本ではほとんどの投資家が損をしてきました)。それに対して預金や債券は、元本が保証されているうえにデフレの分だけ実質利回りがプラスになるのですから、これはきわめて有利な投資機会です』

 ということ、これは最近のデフレ状況下でのお話しである。つまり、この本の親本が書かれた2011年7月の時点でのこと。逆にアベノミクスが多少の好影響となっている現在では、やはり株や不動産の方が実質利回りが良いということになってしまう。

 まあ、どちらが有利かは短期的にはその時点での景気に左右されてしまうが、長期的には経済は伸長してきているので、やはり株や不動産の方が「得」ということになるのではないだろうか。

『国家神話 定年後は年金で暮らせばいい』

 これは今や完全な神話であり、もっともリスクの高い生き方になってしまった。

『国家破産は原理的に三つの経済事象しか引き起こさないことがわかります。

①高金利
 国債の信用に投資家が不安を抱けば、債券価格は下落して金利が上昇します。

②円安
 外国為替市場ではさまざまな国の通貨が売買されており、日本円の価値が下がれば、当然、外貨の価値が上がって円安になります。

③インフレ
 通貨というのはモノやサービスを売買するときの指標ですから、通貨の価値が下がれば物価は上昇してインフレになります』

「高金利・円安・インフレ」になると一番影響を受けるのは、定年後の年金生活者であろう。

『日本経済が急激なインフレに見舞われば社会は大きな打撃を受けますが、そのなかでも最大の被害者は貯蓄の少ない年金生活者になるでしょう。制度上、年金額はインフレを勘案して調整されることになっていますが、現在の「マクロ経済スライド」方式では、年金の支給額は加入者の減少や平均寿命の伸び率も考慮されるので、物価の情報がそのまま支給額に反映されるわけではありません。さらにその改定は年一回なので、急速な物価上昇に追いつけず、実質的な年金受給額を大きく目減りしてしまいます』

 ということ、ではそれにはどう対処すればいいのだろう。

 結局、そこにいくと最初の「不動産神話 持ち家は賃貸よりも得だ」に戻ってしまうのであります。つまり、その不動産を賃貸に出して「自分年金」として活用するのである。

 結局、定年後の自分の生活は自分で防衛するしかないということなのである。

『とりわけ高齢者は、円預金と年金以外に生きていく術がないのですから、それが価値を失う恐怖はとてつもないものがあります。そのため彼らは既得権を守ろうと必死になりますが、それいよって政府の財政健全化計画は頓挫し、ますます国家破産のリスクが高くなるという悪循環が起きています』

 などという高齢者にならないためには、あえてリスクをとってでも、生き抜いていかなければならないのである。「不動産神話」は確かにリスクである。しかし、そのリスクをとることで自分の防衛策になれば、それでいいのである。

『日本人というリスク』(橘玲著/講談社+α文庫/2013年5月1日刊)

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