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2014年8月11日 (月)

急増する「ネット小説」書籍化

 京都にある株式会社ヒナプロジェクトが運営する小説投稿サイト「小説家になろう」掲載の作品を書籍化する出版社のレーベルが続々誕生している、という記事が『新文化』7月31日号に掲載されている。

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『ネット小説はウェブ上でタダで読めるが、いくら無料でも、人気になる作品とならない作品には歴然と差がある。出版社は、ネットでの人気投票に勝った企画力の強い作品だけを書籍化しているから、手堅く売れるのである』

 つまり、これまでは出版社が新人小説賞を主催して、広く作品を募ったり、あるいは小説誌を発行して作家を育てたりしながら、単行本を出して来たわけだが、当然そのためにはコストがかかる。新人小説賞を主催するには最低でも400万~500万円位はかかるし、小説誌を発行するには年間で億単位のコストが発生する。

『対してネット小説の書籍化では雑誌運営のコストは発生せず、賞運営費用も紙ほどはかからない。だが先述の仕組みがあれば、新人が数万部売れることも珍しくない。ランニングコストがかからなければ、失敗して撤退する事態になっても火傷が少なくて済む。参入者が増えるのは当然だ』

 というのは当然としても、各社が競って作品を出してくれば、ジャンル全体での刊行点数が増えて、1作当たりの平均売上は小粒化することになる。基本的にはやはり出版社が自前で作家を育てていく姿勢がないと、長く続けていくことは難しいのだろう。

 なので『単に「なろう」のランキング上位から順に声をかけていくやり方ではレーベル固有のファンがつくことはない。特徴がなければ、ある作品に対して複数の版元からオファーがあって取合いになったとき、作家に選ばれる理由もない。ポジショニングが下手なレーベルでは、食い合って消耗する』ということは、やはり出版社側にも「単に人気があるから」というだけの理由で書籍化するという単純な法則は当たらないということでもある。

 結局、作家が育つのと同様に、出版社側も編集者を育てていかないと、良い作家を獲得することは難しいということと同時に、作家の側からもその出版社を選んでもらえる理由にもならないということだろう。基本的には編集者が出版社を支えているという事情は、こうしたネット先行のマーケティングをしていても変わらないということなのである。

 ネット先行であればローコストオペレーションができるから、といってそれだけけの理由でネット先行の書籍化を図るというのもちょっと早計。出版社としての基本的な姿勢を持って臨まなければいけないという「当たり前」の図式はキチンとあるのだ。

 
 ヒナプロジェクト「小説家になろう」はコチラ

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