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2014年7月26日 (土)

『みんなで変える 日本の新卒採用・就職』なんだけれども、変えようが、変えまいが、基本的には同じなんだよな

『最初の就職は大切なことだが、人生の一大事というほどではない』

 というのは、実は就職の経験者だから言えることであって、残念ながら就職未経験者の学生に言ってもなかなか通じないのだなあ。

 で、皆、就職は一大事と考え、就職するためには自己分析、企業研究、仕事研究、キャリア教育が必要だと考え、どんどん頭でっかちになってしまう。で、「就職して何をするのか」を忘れて、それこそ就職することが第一目的になってしまい、『その企業に入れた時点で燃え尽きてしまうような就職活動』をしたりしてしまうのである。

Photo『みんなで変える 日本の新卒採用・就職 不毛な就活、採活を撲滅する』(寺澤康介著/HRプロ/2014年6月3日刊)

 私が就活(なんて言葉は当時はなかったわけであるが)した、昭和49年(1974年)は7月1日が採用解禁日だった。当時は「採用広報開始日」「採用選考開始日」「正式内定開始日」なんて仕分けはなくて、7月1日に一斉解禁となり、そこから即、採用広報・選考・内定がスタートしたわけだ。さらに言ってしまうと、当時はインターネットなんてない時代だったから、基本的に「学校の就職部に来る求人票から受ける会社を選ぶ」「リクルートブックの中から受ける会社を選ぶ」「新聞に掲載される公募で受ける」という三つくらいしか会社を選ぶ方法はなかった。まあ、多分一番多い方法は「求人票から選ぶ」だったわけなのだが、当然そこには求人票が来る会社と来ない会社があったわけで、企業の方だって指定校なんて方法で学生を選んでいたのである。まあ、私は「新聞の公募」で会社を選んだ口で、コネなし脈なし指定校なしという、当時は一番危ない就職方法だったわけだ。でも、入れて基本的にはやりたい仕事ができたのだから、結果はオーライだったのであるが。

 つまり、言ってみればこの「公募」という方法は、私が就職した会社の場合、私の時代でも採用人員の100倍の人が応募したそうなので、もしかすると現在の「就職ナビ」利用の就活に近いのかも知れない。とは言うものの、結局、就活に「素晴らしい方法」なんてないのかも知れない。何らかの方法を取れば別のところに問題が出てきてしまい、それを是正したと思えば、そこでまたその予想もしないところで綻びが出てきてしまう。まあ、世の中の進歩なんてそんなもので、常にその時代の「ベスト」を狙うんだけれども、でも、その時には既に別の問題が起きてしまう。

 なので、最終的な解決方法なんてものはない、ということを前提に、取り敢えず今取ればいい方法を考えようということになるのである。

 で、今「実行すべき解決策」を読む。

①企業:就職ナビ依存、落とすための採用から脱却する
『就職ナビに依存せず、それぞれの企業が自らに合った層の大学をターゲティングし、そこを中心に採用活動すればいい。その方が良い採用ができる』

②大学:学生と企業を結ぶ「就職部」本来の役割に立ち返る
『大学は、「就職部」の本来の役割、すなわち学生と企業の仲介役となって情報を収集・提供し、両者をマッチングし、就職させていく役割を強化すべきである。大学によって違いはあるだろうが、キャリアセンターと呼ばれるようになってから、本来持つべき「就職仲介力」が落ちてしまった大学が非常に多いと感じる。それではいけない』

③産学連携:インターンシップなど、産学連携を強化する
『欧米などではインターンシップは採用の手法であり、インターンシップを経て就職することは当たり前である。ただし、無給の労働力としてこき使われるケースなどほめられない部分もあり、規制は必要だろう。しかし、学生が就業体験をするということ自体、メリットは非常に大きく、インターンシップに参加した学生と参加していない濁世では、就職や働くことに対する意識が違ってくる』

④学生:「身の丈に応じた就職活動」をする
『学生は、まず正しい情報を得て現実を知ることが大事だ。やるべきことは「身の丈に応じた就職活動」であり、自分の学校を採用したいという企業中心の就職活動をすべきだということである』

⑤保護者:親は「抵抗勢力」にならないようにする
『親が就職した時代といまは、大学進学率も、経済成長率も、就職事情も全く違う。もう、大手企業に入れば定年まで安定した人生が送れる時代ではない。自分たちが就職した当時の常識を押しつけたり、否定的なことを言ったりすべきではなく、大手企業幻想を、学生はもちろんだが親も捨てるべきである』

⑥就職支援業界:客観的に自分たちの影響を考える
『就職ナビが学生のレベルと無関係に大手人気企業へのエントリーをあおるようなことも、すぐにやめるべきだ。そもそも、学生をマスとして捉え、全学生に共通する採用・就職のプロセスをシステムで一括して効率的に進めようというのは、もう限界である』

⑦政府:よけいな規制はしないで「真の情報公開」をさせる
『政府はよけいなことはしなくていいから、企業と大学に採用と就職に関する情報公開をきちんとさせてほしい。データによっては大学経営の生命線にかかわるものもあるので簡単ではないだろうが、まずは採用・就職実績大学の情報公開を義務付けるとよいだろう。規制をするならそういう規制をした方が、学生や親に真実を知らせることができるようになり、よほど大きな意味がある』

 ということなんであるが、この中で一番難しいのが「⑦政府:よけいな規制はしないで「真の情報公開」をさせる」だろうな。

 何故か? だって、そんな規制当局にいる国家公務員のキャリア職の人たちって完璧な「就職勝ち組・就職強者」でしょ。そんな人たちが、その他大勢の「就職負け組・就職弱者」のことなんて分かるわけないじゃないか。

 なので、彼らはわけのわからない「就活規制」を作っていくんだろうな。

 2016年新卒採用からの「規制」は以下の通り。

・採用広報開始:12月1日→(2015年)3月1日
・採用選考開始:4月1日→(2015年)8月1日
・正式内定開始:(2015年)10月1日(変わらず)

 って、なんか最低の「改革」だな。

 多分、この「規制(改革)」は、一斉にそれを守らない企業を輩出し、結局、「就活改革は何だったんだろう」という疑問だけを残して終わるだろうし、その結果、就活に関する規制はなくなってしまい、それに対応できた昔からの大学だけが、卒業生をうまく企業に潜り込ませることができる、ということになりそうだ。

 まあ、別にそれで困ることは何もないんだけれどもね。

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