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2014年7月12日 (土)

クーリエ・ジャポン8月号『ここまで変わった世界の「採用基準」』って、どこが変わったの?

『クーリエ・ジャポン 2014年8月号』で気になった記事と言えば、カバーストーリーの『「先が読める人」の流儀』ではなく、第二特集の『ここまで変わった世界の「採用基準」』だ。

Photo『クーリエ・ジャポン 2014年8月号』(講談社)

 というか、日本のような学生の一括採用という方法論がない国ではペーパーテストなんてのはないわけで、つまりペーパーテストでの足切りはないので、そのまま一発で面接になってしまうわけだな。まあ、面接での採用基準というものはあるのだろうけれども、それの採用基準なんてものは日本でも実に曖昧なものだしね。ということで、ではどんな採用基準があるのかと読んでみれば……。

 まずは面接の際に突然聞かれる質問として「3時1分のとき、アナログ時計の長針と短針の角度は何度ですか?」(マイクロソフト)、「水槽の魚200匹のうち、99%はグッピーです。その比率を98%にするには、何匹のグッピーを水槽から出せばいいでしょうか?」(アマゾン)、「米国では年に何㎡のピザが食べられているでしょうか?」(ゴールドマン・サックス)などが書かれているが、最後のゴールドマン・サックスの質問なんて、完璧にフェルミ推定の事例のまんまだね。まさにMBA採用のゴールドマン・サックスらしい。

 笑ってしまうのが『本性を暴く「ドッキリ面接」』で、要は応募者の素の人格を見極めるための、面接の際のドッキリというもので、『ザッポスの「遠足面接」』、『サウスウエスト航空の「宴会面接」』、『ヤフーの「ディナー面接」』、『ハロウィンコスチュームズドットコムの「ゲーム面接」』、『ハイネケンの「ハプニング面接」』なんてのが紹介されているが、結局は採用基準なんてものが明確にはある訳ではないということが分かってくる。つまり、背景として、かつてはl個人主義や能力主義が主流だったのが、最近のシリコンバレーなどの企業はチームで仕事をしてパフォーマンスを上げるという働き方に変わってきていて、そうなると個人の能力というよりは、働く者同士の関係性や相性などが重視されるようになる。ということは、一定の採用基準なんてものはなくなって、文章などでは表現できない個性が大事になってくる。なので、ガチガチの鎧を着た応募者の仮面を剥がすために、試験とは感じさせない設定で面接を行う会社が出てきたということのようだ。

 かつては奇抜な問題をだすことで知られていたグーグルがその手法を打ち切ると発表したそうで、更に大学の成績評価も採用基準にはしないと言ったそうだ。じゃあ、どんなところで人物評価をするのかと言えば、一番重視するのが一般認識能力。以下、リーダーシップ、謙虚さ、自主性と続いて、一番重要性が低いのが専門性だそうだ。でも、これっていわば「当たり前」の方法論だよな。

 なんだか、そうなってくると益々採用基準が分からなくなってくる。

 グーグルの採用担当責任者であるラズロ・ボック氏は6つの質問にこう答える。

1、「学歴に意味はないのですか?」
 大学に行くな、というつもりはない。すべての人が大学卒業レベルの知識を得ている市民社会は理想的だ。だが、18歳から22歳という重要な時期に、大半の人が「大学で何を学ぶか」を考え尽していない。周りに流されて有名な大学を目指し、そこで学位を取得しさえすれば充分だというのは間違っている。

2、「企業に求められるスキルとは、どのようなものですか?」
 グーグルが第一に求める能力は、一般認識力、つまり学習して問題を解決する能力だ。情報を理解して応用できる能力、と言い換えてもいい。だからコンピュータサイエンスは重視される。

3、「大学では、どんな勉強をすべきですか?」
 難しい専攻にチャレンジしてほしい。
 ある大学で、専攻しているコンピュータサイエンスが難しすぎるので別の専攻に変えたい、という学生と話をした。私は「英語学の成績がAプラスより、コンピュータサイエンスでBのほうがはるかに好ましい」と教えてあげた。
 つまり、そのほうがより厳密な思考を経験し、より難しい課題を乗り越えてきたことを示している、ということなのだ。彼は専攻を変えずに頑張り、この夏にわが社でインターンをすることになった。

4、「教養と専門知識、どちらが大事ですか?」
 教養の重要性は以前より高まっている。特にほかの分野と結びつく場合は大事だ。たとえば10年前、行動経済学という分野はほとんど注目されなかった。だが、心理学を経済に応用するということで、行動経済学は新しい学問領域として開かれるようになった。つまり、2つの分野が交わることで、興味深いことが起きるというわけだ。

5、「どんな履歴書を書けば、企業の目にとまるのですか?」
 自分の強みを明確に定義することが肝心だ。「Xをすることによって、Yとこれだけの違いが生じ、Zを達成しました」という具合に書く必要がある。

6、「面接では、どんなことを話すべきですか?」
 大半の求職者は、面接において自分の行為の背景にある思考プロセスを明確にせず、落とされてしまう。説得力のあるエピソードを思いついているのに、思考プロセスをうまく説明できないのでは、高く評価されないのだ。

 という答えをみると、別にグーグルであっても特別な企業ではないし、特別な採用基準があるわけでもないということがわかる。

 では、『ここまで変わった世界の「採用基準」』とはいったい何なのだろう。

 つまり、これまで「個人主義」「能力主義」だった世界の(というよりもアメリカの)企業人に求まられた人物像が、最近ではチームワーク重視になってきており、個性よりは協調性が、働く者同士の相性などが重視されるようになってきたということなのだろう。

 とは言うものの、日本の大企業のように「没個性」までには至らないのだろうな。あそこまで金太郎飴状態になってしまっては、企業は力を発揮できない。

 とは言うものの、協調性が求められると没個性になってしまうのは無理もない。かつてはアメリカの企業だってそういう時代もあったわけで、結局はその辺は行ったり来たりの関係なんだろうなあ。

『クーリエ・ジャポン 2014年8月号』(講談社)

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