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2014年5月30日 (金)

『起業したい君は、まずブラック企業に就職しなさい』という、これまた極論

 これまた挑戦的なタイトルだが、まあ、言っていることはそんなもんだろう、と納得させられる。言ってみれば、現在大企業になっている有名企業でも、創業時は何か得体のしれないブラック企業みたいなものだったって話。

Photo『起業したい君は、まずブラック企業に就職しなさい』(加藤順彦著/ゴマブックス/2014年4月26日刊)

 別に「ブラック企業に就職しなさい」って言ったって、既に社会から「ブラック認定」されている「ワ●ミのキッチンスタッフになりました」なんてことを言っているのではない。何故ならワ●ミは既に従業員が6,000人以上もいる大企業であり、いくら働いても社長との繋がりができそうもない。『イエスマンばっかりの幹部が何十人もいては、20年経っても役員になれそうもないじゃないですか』ということなのだ。

 で、加藤氏が目指せと言っているブラック企業とは

『昨対比1000%増の売上げ目標を掲げていたり、先月からノルマを10倍アップしましたと誇るように会社概要に書いてあったり、実際に社員数が短期間でめちゃくちゃ増えている、製造のノルマ設定が急伸していたり、新商品開発の進捗計画が激しい……などの、いわゆる自ら『急成長を標榜している企業』『実際に急成長している企業』のことを指します』

 ということであり

『猛烈急成長〝志向〟の『ベンチャー企業』ということになるのです。
 従業員は100人未満、できたら30人未満で、設立は3年未満の会社がいいと思います。いわゆるスタートアップ……、そう規模が小さく、人数少なく、社歴が浅く、願わくば、ここ一年で猛烈に伸びている会社を見つけるようにしてくださいね』

 ということになる。

 つまりそれは加藤氏自身が経験してきたことで、関西学院在学中から先輩が興したベンチャーの設立に参加して、そのブラックぶり(社員に給料を払わなかったり、めちゃくちゃグレーな部分で営業してきたり、というか学内で営業しちゃあマズいでしょ)を目の当たりにしてきた、というか自らそんなブラック営業を行ってきたということなのだ。

 しかし、それはある種学生ベンチャーだから許されてきた部分であり、一般企業ではそこまで学内に入り込めないところをカバーしてきたからこそ、成し遂げることが出来た事業でもあるのだ。

『従業員は、できたら30人未満で、設立は3年未満』ということは、要は、社長の行っていること、言っていることを身近で見られたり社長の経営哲学を直接知ることができたり、社員自身が会社と一緒になって成長出来たりということが可能になるということである。

 これは既に出来上がってしまった企業では経験することが出来ないことである。従業員が1000名を超える企業では、社長と直接話ができる機会もそんなしょっちゅうではないだろうし、勿論、会社と共に成長したりということはない。勿論、プロジェクトを任されるということで、ある部分経営者的な考え方をしないと仕事(プロジェクト)がうまく回らなかったりすることもあるだろうし、その段階で社長と話をしたりということもあるだろうけれども、しかし、それはあくまでも会社全体の仕事の一部分でしかないわけであり、その成果も100%自分のものになる訳ではない。

 そんな意味で、加藤氏は早い段階で経営者的な判断をしなければならない企業として、スタートアップの小さな会社を目指せと言っているわけであるな。

 そんな小さなスタートアップ企業の経営者としては

『高次元の立派な大義や社会への貢献を経営理念に掲げている会社を、あなたに選んでほしいです』

『会社にとって一番大事だと思っているのは『志』『ビジョン』『哲学』だと思っているからです。個々の部分が矮小な会社は、たいして大きくなりません』

『世で大企業と呼ばれるところも、できたばかりのベンチャー企業でも、実際にはどんなに下衆なことをやっている企業でも、上手くいっている会社、しっかり成果や実績を挙げている会社、成長著しい企業であればあるほど、社是や社訓、ビジョンは高邁なことを掲げているはずです』

 なので

『伸びてるブラック企業であればあるほど、当たり前のように『世のため人のために~』だとか『社会のため~』とかいったことを掲げていると思います。
 そういったことをいけしゃーシャーと言える会社、ある意味で矛盾したことを堂々とやっている会社の方が面白いですし、まだまだ大きな伸び代があるでしょう』

 ゆえに

『就職するブラック企業を選ぶ時は、事業の内容よりも経営者がどういった人物なのか、どういうことを言っているのか、ということに、まず注目してほしいです』

 ということであるのなら、はっきり言って、それはブラック企業じゃないだろう。

 そうした大きな社会的存在としての企業になろうと(嘘でもいいから)運営している会社だったら、自分の会社の社会内存在意義というものを相当考えているはずだ。本来のブラック企業はそんなことは考えずに、基本的に経営者が自らの利得だけを考えて、社員を使い捨てるような会社であるはずだ。企業の社会的なあり方なんてことは考えずに、ひたすら自社の利得、つまりは経営者だけの利得を考えて、従業員を使い倒し、休むなんてさせないで、何にも考えられない状態にして働かせ、身体を壊して自ら辞めていくように持っていく企業であるはずだ。

 とりあえず(嘘でもいいから)社会的な存在として会社を考えるという哲学を持った企業に働く人間は、やはり自らの社会的存在をどうするかという点で考えて行動するだろうし、そのためにはかなりキツい仕事でも、かなり長時間労働でも、残業代が出なくても、自分なりに納得して仕事をしているはずだ。

 つまり、働くものが自分で納得できないまま、キツい仕事や、長時間労働や、サービス残業をしなければならないのがブラック企業の特色というのであれば、自分なりに納得して働ける会社は、いくら仕事がキツくても、サービス残業が多くても、基本的にブラック企業ではない。

 まあ、加藤氏なりに、起業したいと考えているのであれば、それなりにキツい仕事を経験して、その結果の達成感を味わったり、社長の経営哲学を直接学べるようなスタートアップ企業に勤めて経験を積み、そして早いうちに独立起業をすべきだと言っているのであって、なんかそれは当たり前のことを言っているように思える。

 まあ、読者の目を惹くために「ブラック企業に就職しなさい」と言っているだけで、その位の気概のないひとは、普通のサラリーマンをやってなさい、と言っているだけなのだ。

 それりゃあ、当たり前だよな。

『起業したい君は、まずブラック企業に就職しなさい』(加藤順彦著/ゴマブックス/2014年4月26日刊)Kindle版(電子版)のみの発売であります。

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