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« 『だから日本はズレている』でいいのだ。 | トップページ | 上野千鶴子の選憲論 »

2014年5月 2日 (金)

ロボット革命が切り開く人類の未来

『ニューズウィーク日本版』4月29日/5月6日号のカバーストーリーは『ロボットと人間の未来』。

 きっかけはグーグルが、アメリカ国防総省の防衛先端技術研究計画局(DARPA)が行ったコンペで1位をとった、災害救援の人型歩行ロボットなどを開発した、東京大学情報システム工学研究室から生まれたベンチャー企業SCHAFTや、米軍の資金援助で四足歩行ロボットやヒューマノイドを開発したボストン・ダイナミクスなどのロボット関連の先端技術を持つ8社を買収したことなんだろう。

Photo『ニューズウィーク日本版』4月29日/5月6日号(阪急コミュニケーションズ)

 記事の中身は

テクノロジー ロボット革命が切り開く人類の未来
■歴史 ロボット開発の4世紀の軌跡
課題 避けて通れないリスクと責任
Q&A 「ターミネーター」を禁止せよ
軍事 兵士とマシンの奇妙な愛情
日米 鉄腕アトムをあきらめないで
■比較 こんなに違った日米のロボット観

これまで日本のロボット技術はハードウェアやメカトロ志向できており、それを制御するソフトウェアやセンサー技術や処理技術などはアメリカに比べて立ち遅れていた。一方、ソフトウェアの研究開発が進んでいるアメリカでは、ロボットの自動化、知的化への可能性が出てきており、それが人々の懸念の材料になっているようだ。

 例えば、米ノースロップ・グラマン社のX47Bという無人戦闘機は、今は人がコントロールしているが、これにAIを搭載して完全に無人で飛んで無人で敵に攻撃を与えるようになった場合に、本当にそんな無人戦闘機が戦闘員か市民か、大人か子どもかを完全に区別ができるのだろうか、攻撃が本当に必要な局面かどうかを判断することができるのか、という懸念があるのだ、という。

 日本では、ロボットというと「鉄腕アトム」とか「ドラえもん」とか、基本的に人間から愛されるキャラクターというものが基本になっていて、ホンダのASIMOとか、宇宙開発のKIROBOなんかもそんな方法論の延長線上にある。ところが、そんな「性善説」とは違う立場にいるのが、西欧人なんだなあ。彼らは基本的に「性悪説」なのである。

 基本的に「他所から来た分からない人たちは、自分を困らせるだろう」というのがあって、でもそんな彼らと一緒に暮らさなければいけないから、その為の「法律」とか「村の定め」とかを決めたわけだ。

 つまり、欧米人にとっては「ロボット」というの、「フランケンシュタイン」とか「ターミネイター」とか、基本的には今に生きる人間にとっては「性悪説」の中の人(?)たちなのだ。これには基本的にはキリスト教の考え方があったようで、人を作るのは神の仕事であり人が人を作るというのは、こうした神への冒涜であるという考え方だ。

 アイザック・アシモフのロボット工学三原則

『第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない』

 というのも、そんな「他所からの人」に対する恐れというものが関係しているのかも知れない。

 なので、欧米ではロボットというと産業用ロボットというのがその開発の基本であり、それをどうやってコントロールするのかというソフトウェアや制御技術がこれまでのロボット開発の中心だった。

 ところが、産業用であれなんであれ、基本的には「人間のやることを如何にして機械にやらせるか」というロボット開発の目的に沿った考え方からすれば、その究極的な姿は結局「如何に人に似せるか」ということになるのである。

 しかし、そういうことになると先のX47Bの問題ではないが、AI(人工知能)でどこまで人の代用になるのかという問題がある。

『AIこそ今世紀最大のリスク要因だ』という考え方もあるようだ。

『意識のある人間の脳(と体)には人権があり、脳の一部を別のもので置き換えても脳として正常に機能していれば完全な人間でなくても「人権」があると見なすことができる』

 というまさしく「ロボコップの人権」とか「草薙素子の人権」だとか、そんなものがあるのか? という疑問も出てくるが、更には

『脳や体の半分以上が人工物なら人間よりロボットに近く。「ロボットの権利」という問題が現実味を増すだろう』

 なんて訳のわからない問題も起きてくる。まさしく、アシモフのロボット三原則を真剣に考慮しなければならない時代がやってくるということなのだろう。

 更に現在大きな問題となっているのはロボット兵器というか戦闘ロボットの問題だ。現在はまだ人が最終的な判断をして戦闘を行っているが、それが自律的に判断をして人を(あるいは敵ロボットを)攻撃するようになると、その倫理的な判断はどうするのだろうか、という問題にはまだ誰も答えを見いだしていない。

 なんてことを考えながら5月1日の朝日新聞を読んでいたら一面に『ロボットビジネス 主役交代 挑む孫氏 ソニーは撤退』という記事が。フランスのロボット・ベンチャー、アルデバラン・ロボティクスの大株主がソフトバンクという記事。ただし、そのソフトバンクもアルデバラン・ロボティクスが開発し販売しているロボット「ナオ」の使い道には困っているようで、取り敢えずはマスコットロボとしてしか考えていないようだ。

 まあ、日本のようにこうした平和的な方法でしかロボット技術を考えていない国は珍しく、海外では基本的にロボットというと兵器という風に考えている国の方が多いようだ。まあ、確かにその方が大金をロボット開発に注ぎ込むことができるしね。

 まさしく孫氏が言っているような

『脳型コンピュータがモーターという筋肉と合体するとロボットになります』

 ということが実態として感じられる時代になったんだな。

『ニューズウィーク日本版』4月29日/5月6日号(阪急コミュニケーションズ)

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