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2014年4月 9日 (水)

『日本に殺されずに幸せに生きる方法』なんて問題は、あと数年で解決するはずだ

『ノマドと社畜』『日本が世界一「貧しい」国である件について』『キャリアポルノは人生の無駄だ』などで、ちょっと「上から目線」で、日本人および日本を、イギリス人およびイギリスと比較して避難していたMay_ROMAさんが、この本では意外と真面目に日本のこれからを考えているというのが可笑しい。

Photo『日本に殺されずに幸せに生きる方法』(谷本真由美 May_ROMA著/あさ出版/2013年5月22日刊)

 May_ROMAさんにも「愛国心」なるものがあったのかどうかは知らないが、確かに言われていることはすべて事実であるから仕方がない。

『日本の大学性に就職先として人気がある企業225社のうち、実に60.89%に当たる137社が「国の過労死基準を超える時間外労働を命じることができる労使協定を締結していることが、労働局に対する文書開示請求によって判明した」というのです』

『1年間で見た場合の時間外労働が最も多いのは印刷大手の大日本印刷(1920時間)、2位がゲーム大手の任天堂(1600時間)、3位が消費者向け家電大手のソニーと光学機器大手のニコン(1500時間)です』

 と言って心配するのであるが、じゃあそれらの会社で「過労死」する人がいるのかどうかを見れば、実はいないのである。

 富士通で過労死した人が労災として認定されたケースでは、『(東日本大)震災直後、外国人の上司2人が突然帰国したり、部下が病気で休職したため』その人が亡くなるまでの2ヵ月の残業が月平均で80時間を超えていたことや、自宅でも長時間仕事をしていたことで過労死認定をされたというのだが、こんなのは異例のケース。確かに、こんな状況じゃあ過労死しても不思議じゃないのだが……。

 翻って、例えば出版社なんかは編集者になると月100時間以上の残業なんて「当たり前」のようにある。でも、出版社で過労死した人はいない。何でか? つまり、100時間以上残業している訳であるが、その間の仕事の仕方がてんでユルいからであります。

 出版編集者の場合の残業って、結局は原稿の上がり待ちが大半なので、その間は何にもしていないっていうか、ヘタすると酒を飲みに行ってしまったり、仮眠をしながら待つみたいな、とんでもなく「それって仕事?」ってな感じの残業なのだ。なので、会社の方も編集者には残業代が出ない「裁量労働制」ってことでで青天井になる残業代を払わない方法を考え出している。

 ところが、このユルい残業って、裁量労働制をとっている企業だけじゃなくて、そうじゃない一般企業でも結局は「残業時間にフルに仕事をする残業」をやっている訳ではなくて、「別に仕事をしてるんじゃなくて、要は会社にいるだけ」残業をやっている訳なので、「いくら残業をしても過労死しない」ということなんだなあ。

 まあ、そういう意味では

『イタリアやスペインでは、職場の人となんとなく友達関係っぽくなりながら、ダラダラとなんとなく仕事をする、という感じなのです』

『サービス残業など日本のブラック企業だけかと思いきや、スペインの職場でもサービス残業をするところがあります』

 というところなので、日本もイタリア、スペイン、ギリシャみたいなEUの経済破綻(あるいは破綻寸前)国みたいな状態になっているのかもしれない。

 じゃあそんな日本に対する処方箋としては

『日本は景気が悪い、未来はないと大騒ぎしている人がいても、実は、世界有数の豊かな国なのです』

 と取り敢えずは持ち上げておいて

『日本にはまだまだ余力があり、経済も思ったほど悪くはないが、人口の高齢化と、官僚制度、高齢者が多く保守的な有権者が改革の足を引っ張っているということなのです』

『日本は科学技術力や民間の創意工夫、人材の質、教育レベルや労働倫理は世界のトップクラスにも関わらず、労働規制や政府の規制、金融政策など「お上がやること」に足を引っ張られているがために、潜在的な力を十分発揮できていないということなのです』

 という具合に、問題点を指摘するんですな。

 じゃあ、どうすれば日本は立ち直れるのか?

『日本に必要なのは、違うもの、違う考え方、ユニークなやり方をうみ出すような人達を支援して成果に結びつける働き方なのです』

 そして「イギリス病」から立ち直ったイギリスのサッチャー政策を見ながら

『自由主義市場政策を取ったサッチャー改革でイギリスは大きく変わりました。稼げる人、イノベーションのある人は生き残ることができるようになり、やる気のある人が活躍できる国に大きく変わったのです。
 また、国際競争に生き残れる企業が活躍できる仕組みになり、イギリスの産業は国際志向になりました』

『このような変化で恩恵を受けたのは、造船や製造業などの伝統的な産業ではなく、知識やノウハウを売る金融業、商社のような会社、デザインなどのクリエリティブ産業、多国籍企業などでした』

 などの提言をするのだが、ポイントはイギリス企業が多国籍化し、社員も多国籍になって、会社の事業を変容させていく際に重要なのは、イギリスが元宗主国として相手にしている元英国植民地があるということなんだなあ。

 元英国領植民地の人たちは、大学をイギリスに留学したり、元々植民地でも英語を話せる人が多い。なので、彼らがイギリスに来て就職するというのは、元々日本の植民地だった韓国は今では高齢者しか日本語を話せないし、イギリスみたいに世界中植民地があったわけではない日本で、外国人が就職するのとはまったく事情が異なるだろう。

 とは言うものの、日本企業だって手をこまねいているわけではない。これからはどんどん海外からの優秀な人材を集める方法を考え出すだろうし、日本独特の新入社員一括採用なんてのもなくなっていくだろう。

 そうなれば、同調圧力で金太郎飴社員であれば会社の中で生き残れるなんてこともなくなる筈だ。というか、そんな金太郎飴社員っていうもの自体が、戦後の高度成長時代の名残でしかない訳で、戦前の日本のサラリーマンはもっと流動性の高い存在としてあった。

 まあ、そんな時代にまた戻ればいいというだけのことである。

 そんな時代が来るのは、前例踏襲ばかりしている団塊の世代の経営者がいなくなる、あと数年という感じなのだろうか。

 日本再生は、そこからのかじ取りだな。

『日本に殺されずに幸せに生きる方法』(谷本真由美 May_ROMA著/あさ出版/2013年5月22日刊)Kindle版は2014年1月17日刊

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