フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 天才は机が汚い?あの偉人のオフィス机を17人一挙公開 | トップページ | Fitbit weekly progress report from Apr.14 to Apr.20 »

2014年4月22日 (火)

『1950年代生まれの逆襲』はあまり逆襲してないじゃないか

『逆襲』なんて勇ましいタイトルだが、実は『逆襲されてしまいそう』な内容である。

1950『1950年代生まれの逆襲 「ベルエポック」世代の栄光と悲惨そして復活』(福井次郎著/言視舎/2014年2月28日刊)

 しかし、「ベルエポック世代」って何なんでしょうね。要は、福井氏は、団塊の世代みたいな貧乏を経験してないし、団塊の世代みたいに上の世代に対する反抗もしていなくて、その内日本は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代になってしまって、という具合に「日本の良き時代(ベルエポック)」を生きてきた世代だと言いたいのである。

 しかし、なんかなあ。やっぱりマスコミに「しらけ世代」と呼ばれたり、1951年生まれの私は1975年に就職したわけなのだけれども、その時は、その前年に五木寛之氏が翻訳出版してヒットをした「かもめのジョナサン」にちなんで「ジョナサン社員」なんて呼ばれたりした際に感じる「居心地の悪さ」が「ベルエポック世代」にも感じるのだ。

 まあ、それは「世代論」自体が持っている座りの悪さなんだけれどもね。でもまあ、その世代論の本なんだから仕方がないか。

 で、1947年から1949年生まれのいわゆる「団塊の世代」があって、そのあと1950年生まれから1959年生まれまでの「ベルエポック世代」、1960年から1970年生まれまでの「新人類世代」、1971年から1974年生まれの「団塊ジュニア世代」、1975年から1979年生まれまでの「真性団塊ジュニア世代」と続く訳なのだ。

 で、この「ベルエポック世代」というのは、『生まれた直後に高度成長が始まり、成人前後に高度成長が終わった世代』だというのはそれは仕方がない。

 ベルエポック世代が少年時代に夢中になったものは

『鉄腕アトム、おそ松くん、ディズニーアニメ、ひょっこりひょうたん島、シャボン玉ホリデー(クレージー・キャッツ、坂本九、ザ・ピーナッツ)、若大将、ゴジラ、グループサウンズ、007、ビートルズ、等だ。
 いずれも夢を感じさせる明るいカルチャーばかりで、この世代は、子供の頃、未来に対して楽観的な感情を抱いて育ったと言える』

 というのは事実だろう。もうひとつ加えると「1964年の東京オリンピック」というのがあるのだが、それに触れていないのは、福井氏が青森県生まれということも関係しているのだろうか。

 しかし、この世代でも前半と後半では大分異なっていて、例えば1951年生まれの私なんかは小中学校時代は一クラス50人定員でそれが9クラスもあったという具合に、まだまだ団塊の世代並みの人工集中ぶりだったのは東京だからなのだろうか。更に言ってしまうと、高校3年生の時には「高校生運動」というのがあって、それこ全共闘で学生運動に参加していた大学生以上に真面目に社会問題に取り組んでいたのである。それが後半の生まれになってしまうと、そんなことは全然知らないよ、という世代になってしまう。

 というのも、10年単位で輪切りにした世代論というものの成立しがたいことを証明している。

 で、ベルエポック世代の特質ということなんだけれども。

『第一に、ベルエポック世代が、団塊の世代同様、高度成長の前の貧しき時代を記憶しているという点が重要だ』

『第二に、この世代は、本土空襲などの戦災体験が全くない世代だが、親はすべて戦中派だったことも重要だ』
 とはいえ
『ベルエポック世代の頃には、親のほうも少しずつ戦後文化に慣れ親しんで子に対して甘い接し方をするようになった』
 ので
『団塊の世代のキーワードは反抗であったが、ベルエポック世代は、かならずしも反抗の世代とは言えないところがあった』

 というのであるが、前にも述べた通り、ベルエポック世代の前半はしっかり「反抗の世代」をやっていたのだ。

 ベルエポック世代が抱いた幻想があるという。

『第一の幻想は、人類はどこまでも豊かになってゆくというスローガン』
『第二は、科学の進歩によって人類はどのような夢も実現できるという幻想』
『第三の幻想は人間平等の思想』
『第四の男女平等の思想』
『第五として、個性の追求という幻想がある』
『第六のヒューマニズムという幻想』

 ということで、ベルエポック世代が子供の頃に見た夢はすべて「大いなる幻想」であったことが判明し、その結果、ベルエポック世代は抑うつ状態に囚われることになる、という。

 で、ベルエポック世代が陥りやすい抑うつ状態として

 男性は「リア王症候群、グレゴール・ザムザ症候群、ドン・キホーテ症候群、浦島太郎症候群」があり、女性は「ジャンヌ症候群、ノラ症候群、ヘッダ・ガーブラー症候群、舌切り雀婆さん症候群」というものがあるそうだ。しかし、これもベルエポック世代ばかりではなく、「リア王症候群」なんかは団塊の世代にこそ見られる症候群ではないのかとも思うのだが。

 で、最大にガッカリなのがこの「ベルエポック世代が陥る内なる危機」に対して如何に処するかという点なのだ。

 だって、健康に留意してお金をかけずに普通の生活を送れとか、モノを処分しろとか、生涯現役を押し通すとか、趣味を持てとか。ボランティアをしてみたらとか、夫婦で旅をしたらとか、恋をしようとか、なんか新鮮味のない提言だなあ。

 例えば、もうちょっと具体的に「バンドをやろう」とか、「映画を作ろう」とか、「ブログをやろう」とかという提案が欲しいね。

 まあ、その辺が「「世代論」の限界だな。

『1950年代生まれの逆襲 「ベルエポック」世代の栄光と悲惨そして復活』(福井次郎著/言視舎/2014年2月28日刊)

« 天才は机が汚い?あの偉人のオフィス机を17人一挙公開 | トップページ | Fitbit weekly progress report from Apr.14 to Apr.20 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/59479394

この記事へのトラックバック一覧です: 『1950年代生まれの逆襲』はあまり逆襲してないじゃないか:

« 天才は机が汚い?あの偉人のオフィス机を17人一挙公開 | トップページ | Fitbit weekly progress report from Apr.14 to Apr.20 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?