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2014年3月31日 (月)

『ブラック企業経営者の本音』から見えてきたこと

 普通のブラック企業関連の本と言えば、間違ってブラック企業に入ってしまった人や、そんな会社でコキ使われている、まあ「被害者」に取材をしたものなのだけれども、こうした逆にブラック企業を運営している側というか、「加害者」側に取材をして書いた本は珍しいのじゃないか。

 まあ、普通はブラック企業とされた会社の経営者は取材拒否だもんなあ。

Photo_2『ブラック企業経営者の本音』(秋山謙一郎著/扶桑社新書/2014年3月1日刊)

 で、どんな会社がブラック企業の代表として書かれているかと言えば……

「無理というのはですね、嘘吐きの言葉なんです」というワタミフードサービス。

「変革しろ、さもなくば死だ」「去年と今年を変えない限り、会社は潰れると思って欲しい」というファーストリテイリング。

「モチベーションが続くような学習の仕組みを作り続けていきたい」というベネッセコーポレーション。

「公務員はクビにできない、という価値観はあり得ません」という大阪市役所。

「僕は会議の時間をもっと有意義に使いたいを考えた」という楽天。

 う~む、楽天もブラック企業なのか、という部分はちょっと気になるが、『「生真面目な人ほど、上から言われたことを忠実にこなそうとします。どんなに忙しくても会議の前日、夕方5時までに資料を上げる。英語で会議をするといえば英語力を磨く。で、社内で上を行くのはそれをしない人なんですよ。結果、生真面目な人ほど社外へと去ってしまう」生真面目な人が去った社内では、会議の前日、夕方5時までに資料を上げない、英語もまともに話せない、“不真面目”な人間ばかり、だ。合理性を追求する会社に残っているのは“非合理的”な人間ばかり、となる』というのであれば、本当に『楽天という超優良企業でも、ブラック化が進みつつある、といったところか』ということになる。

 第三章の『ブラック企業経営者の本音』というところが、いよいよ本書のキモなんだが、しかし残念ながら上記の有名企業の経営者は出てこない。あまり大きくない「耐えろ。従順な人形を演じるんだ」というマンション投資会社社長、「華やかに見えるが、実態は手配師……」というAD派遣会社・経営者、「社員は消耗品だ!」という零細IT企業・経営者、「パートにもサービス残業させる管理術」を唱える大手外食チェーン産業のファミレス店長などなど。

 で、そのブラック企業の運営方法を見ると、新興宗教のビジネスモデルが見えてくるというのだ。

『これまでブラック企業経営者がどうやって社員を「型に嵌める」か、その手口を経営者サイドの視点から見てきた。そこでハタと気づいたことがある。誤解を恐れずに言えば、そのやり方は宗教が新たな信者を獲得し、教団を太らせる“養分”とする様ととてもよく似てるということだ』

 つまり、新人のリクルートでは『さも聞く側自身が「もしかして自分が悪いのではないか」と思うところまで追い詰め、追い込む』、『その手口は、入社を考えている者に、カリスマ性を演出した創業者・社長の素晴らしさを説き、入社を迫るブラック企業のリクルーターとダブりはしないだろうか』

『ブラック企業、宗教団体、どちらもそう簡単に辞めさせてくれない。もし辞めた者が出たならば、残った者がとばっちりを食う。これも両者の共通項なのだ』

『冒頭の章でも触れたワタミ、ユニクロやGUを展開するファーストリテイリング、そして楽天しかり。これら企業の経営者はマスコミの寵児としてその是非を問わず、世の注目を浴び、賞賛とバッシングの嵐のなかでその組織を大きく伸ばしてきた。
 宗教団体にも同じことが言える。新興宗教と呼ばれる宗教団体の指導者は、世のバッシングを浴びながら、これを肥やしとして組織を大きく飛躍させた感がある』

 なるほどなあ。

 で、結局「人件費をコストと考え、コストダウンを考える」経営者がいる限りはブラック企業はなくならない、ということなのだなあ。

 だとすると、そんなブラック企業はこれからもなくならないどころか、もっと増えていくだろう。

 もし、自分が入った会社がブラック企業だと気づいたら、なるべく早く辞めるということが重要だろう。多分、ブラック企業は社員を情報遮断に陥らせて辞めないようにさせるのだろうが、実際にはブラック企業なんかとっとと辞めてもいくらも困らないのだ。

 もうすぐに辞める。これっきゃない。

『ブラック企業経営者の本音』(秋山謙一郎著/扶桑社新書/2014年3月1日刊)

2014_03_23_28442

2014_03_23_28932EPSON RD1s+LEICA ELMARIT 28mm/F2.8 @Yebisu & Shibuya (c)tsunoken

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