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2014年1月15日 (水)

『ヤマザキマリのアジアで花咲け!なでしこたち 2』で感心したこと

 ヤマザキマリさんのコミックエッセイは、これまで自分の周辺の人物が基本的な対象だったのだけれども、こうした「取材モノ」があるとは知らなかった。それも既に「2」である。

 う~ん、テレビは殆ど観ないからなあ。

Photo『ヤマザキマリのアジアで花咲け! なでしこたち 2』(ヤマザキマリ著/KADOKAWA/2013年12月20日刊)

 17日で4カ国という突貫取材で紹介した国と人は、タイ(バンコク)でコスプレ雑誌の編集長をしている滋野真琴さん、ベトナム(ハノイ、ベンチェ省)で農村支援NPO「Seed to Table」を主宰する伊能まゆさん、フィリピン(イトゴン)で楽器やアクセサリーブランドの「EDAYA」をディレクター&デザイナーとして主宰する山下彩香さん、インドネシア(チカラン)で日本語学校や技能訓練所を経営する木暮七絵さんの四人に加えて、ヤマザキマリさんの永遠のアイドル、兼高かおるさん。

 まあ、そりゃそうだろう的なシンガポールなんかが入っていないのがすがすがしい。

 で、これらの人に共通しているのは

『人間は、地球上に自分たちの境界線を引いて、"自分はここに属している"というカテゴリーを作ってしまったわけですよね。でも「なでしこ」の皆さんは、日本国籍ではあるんだけれども、そういう国境的概念というものが取れちゃっている。地球レベルの問題に「地球人」として接する深い懐を持っていて、国籍とか言葉の違いが全く足かせになっていない。自分が何者なのかとか、自分のアイデンティティみたいな細かいことをいちいち考えるよりも、やらなくちゃいけない大事なことがいっぱいあって、それを一生懸命やっている人たちなんです』

 ということ。

『私自身もコスプレするなんてことは、日本にいたら考えられなかったので、自分らしくいても問題ないよ、表現していいよ、恥ずかしがらずにもっとどんどん楽しんでくださいって思います』という滋野真琴さん。

『なんか、知っちゃったんですよ。大変だなって。農村の皆さんは『助けてほしい』なんて言わないですけれども。でも『これ、大変ですよね?』って状況が各世帯のなかにあって。何か自分にできることはないかな、というふうに思ったんですね』という伊能まゆみさん。

『文化の継承って、外の人から言われているやるものではなくて、自分たちの中から、やりたいって湧き上がる気持ちで動いていかなきゃいけなくて、私がやっていることは……どう言ったらいいのかな、それのきっかけをデザインしているって言えばいいのかな』という山下彩香さん。

『未完成の若者たちを育てていくという事業は、私にとって不可欠です。生徒たちは『こんなことができるんだ』と驚かせてくれるし、そういう可能性を秘めた人を育てる場所に立ち会えることが、私たちの喜びなんです』という木暮七絵さん。

 四人に共通するものは、別にそれが日本以外の国でなくてもできること。でも、アジアに目を向け、実際に旅立ってしまうというところが我々とは大いに異なる部分である。

 アジアは未だ発展途上にある。当然、そこでは発展途上ならではの社会のひずみがある。先に技術を獲得した人は、先に富裕層となって、後からやってきた人たちとの階層分断はかなり激しい。特に、現在のグローバリスム経済社会の中で発展途上にいるということは尚更その傾向を見せている。

 そうした社会ではここに描かれている「なでしこ」たちの存在は欠くべからざるものであり、同時に、そんな社会で欠くべからざるものになっている「なでしこ」自身もそんな自分の存在を自ら認め、さらに社会に欠くべからざるものになっていこうとする。

 そんな女性たちの姿に、やはり世界を旅し、世界の国々で暮らしたヤマザキマリさんは感動を覚える。

『今回の旅で出会った4人の女性たちにも、やっぱり感動しました。自分の傷を癒すために海外に行くのではなくて、逆にその国で悩んでいる人の傷をふさいであげようとしている人たちでしたから。「自分が役に立てるかもしれない」と思って頑張っている彼女たちの姿は、すがすがしいし、見ていて心地いいんですよね。しかも4人とも、その地域にある程度は適応しているんだけど、自己主張もちゃんとできる。ものすごくバランスの取れた人たちだなと感じました』

 まあ、確かにヤマザキマリさんはその地において、その地での就職や起業やらはやっていなかったからね。とはいうものの、始めっからフリーランサーとして「漫画家」を選んだヤマザキマリさんもすごい。日本にいなかった状態で漫画家を目指すというのも結構すごいことなんだけれども、そんなことができるのもやはりネット社会でもって、世界中が一つになったということもあるんだろうか。

 そうなのか、そうだったのか。

 そういう意味では、やはりヤマザキマリさんも早いうちに海外に出て良かったという人たちの一人なんだろう。

 基本的に人生っていうのは「旅」だ。

 そんな「旅」には先導者はいるだろうが、そんな「先導者」に付いていくのが「旅」ではない。むしろ「先導者」がいない「旅」の方が面白いのである。

 人生という旅にとっては、導きは必要ない。そんな誰かに導かれた人生なんかは送りたくない、というのが普通の人だろう。

 なので、この番組自体は企画者の意図に乗っただけの「収録旅」なんだけれども、その対象になった人たちは面白い人たちばっかりというのが、まあ普通の感想だろう。

 ヤマザキマリさんにとっては、とても面白い体験だったとしてもね。

『ヤマザキマリのアジアで花咲け! なでしこたち 2』(ヤマザキマリ著/KADOKAWA/2013年12月20日刊)1がKindle版で出ているので、2も近いうちに電子化されそう。

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