フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« ソニーはもはやオワコンなのか? そうなのか。 | トップページ | グロースハッカーとは何か? »

2014年1月10日 (金)

『40歳からの会社に頼らない働き方』の新しいこと、古いこと

 結局、私は定年まで一つの会社に勤めてしまったわけだけれども、でもこの本に書かれている「今の会社に頼らない働き方(生き方)」というのはよくわかる。

2014_01_08_00502『40歳からの会社に頼らない働き方』(柳川範之著/ちくま新書/2013年12月10日刊)

 とにかく『たとえば就職して半年ぐらいの学生にOB会などで会うと、「わが社では……」と自分が会社を背負っているような口ぶりになっています』というのが、私には信じられない。だって、「わが社」は自分が勤めているだけの会社であって、自分の会社じゃないでしょ。というのが私の考え方なので、昔「講談社は」って自分の会社のことを話したら、先輩社員から「お前なあ、そういうときはわが社はっていうんだよ」と言われて、「だって講談社は野間さんの会社でしょ」なんて反駁した、可愛くない私がいたりしたのである。しかし、私は今でもその先輩社員は間違っていると思っている。

 この辺が日本のサラリーマンのおかしなところであり、本来は「自分の会社」ではなく「自分が雇われているだけの会社」でしかないのに、何故か「わが社は」って言ってしまうところが、そのまず第一なのだ。

 まあ、しかし、こうして日本企業は従業員の団結心を生み、強くなってき、戦後の高度成長を成し遂げてきたのだということはよく理解できる。ところが、その団結心を抱いてきた精神が、実は最早、日本企業を弱体化させる原因にもなってきていることに気づかないわけにはいかないのだ。

 そんな「わが社は」サラリーマンに、これからは「複線型の働き方をしなければ、これからの変貌していく社会を生き抜くことはできないかも」と本書は語りかけるのだ。

 じゃあ、どんな風にこれからのサラリーマン社会が変わっていくのかといえば、まず『今後、コンピュータの高性能化により人出がいらなくなる事態があちこちの産業で起こってくるでしょう』ということ。

『人間よりコンピュータのほうがずっと能力を発揮できるのが「決められたルールの中で望ましいものを探していく。あるいは有限の組み合わせの中から一番望ましいものを選び出す」というタイプの仕事です。ある程度やることが決まっているところで、それをいかに効率的にやるかという話になってくると、コンピュータのほうに圧倒的に軍配があがります。
 しかし、まったく未知の組み合わせを選び出してくるという作業は、コンピュータにはできません。限られた組み合わせから選ぶのならいいのですが、何でもいいから面白い組み合わせを作ってみる、ということはできないのです。ですから、労働力としてコンピュータに対抗するには、正解がない問題を解く能力をみにつける必要があります。これが「先進国型の能力」といえるもので、これから求められるものといえます』

 つまり、これまで日本は日本以外の先進国にある「解」を真似していけばよかったのが、いまや日本が「経済的」にも「人口動態的」にも世界で一番前を進んでいる状況になってしまった。だとしたら、これからの日本の進む道には先導者はいないし、日本自らがその「解」を作っていかなければならない、ということなのだ。

 つまり

『産業構造が変わって、大きな変化が二つありました。一つは海外展開の拡大で、これにより、海外においてではありますが、企業は中途採用で人を大量に雇うことになりました。もう一つ、国内ではM&Aの興盛で、事業を売ったり買ったりということを随分やって、産業構造の変換を切り抜けてきました。M&Aがあるとかなり異質な人を雇うことになりますから、ここでも、かなりの人数を中途採用で雇ったのと似たような影響が社内に生じました』

 という状況の中でのサラリーマンは、いつリストラされてもいいように、あるいは自ら今の会社を辞めて別の会社に行くとか起業するとかの準備をしながら働くというような「複線型の働き方」をしなければならないということ。

 それを助けるのがインターネット・テクノロジーでもあるのだ。

『「インターネット」「クラウドファンディング」「3Dプリンター」といったものが登場したことで、「ちょっと片手間に会社を興してみました」ということがある程度できるようになってます。そのような会社がリアリティをもって立ち上がってきて、その中から伸びる会社が出てくるはずです』

 という時代なのだ。

 だとしたら、今、サラリーンで「社畜」をやっている人も、今いる会社から強制的に放たれる前に、その時のための準備をしておこう。ということで「第六章 複線的な働き方実践編――バーチャルカンパニーを作ろう」ということなのだ。

 で、何をすればいいのか、といえば『仲間作りをする/仲のいい人に声をかける/社外に声をかける/名刺とSNSを活用する/能力を開発する/自分たちに足りないものを知る/グループの目標を作る/事業計画を作る』ということ。ただし、これは今雇用されている会社にいる間のことなので、会社のルールには従わなければならない。だから「バーチャル」カンパニーなのだ。別に、今から副業をしろということではない。いわば「会社ごっこ」。

 でも、そうした「会社ごっこ」をしている間に、本当に会社ができるような気持ちになれば、そこでその仲間と一緒に起業するもよし、その仲間ごとどこかの会社に転職するもよし、ということなのだ。

『これからは中小企業の時代ではないでしょうか』『ある程度の規模の製造設備が必要な産業については、大規模の人数がいて、大きな資本を必要とする会社が残るでしょうが、それが必要なのは一部の産業における一部の企業のみでしょう。他の分野は、中小企業、あるいは中小企業の連合体でいいということになってくるでしょう』

 という時代なのだ。その『ある程度の規模の製造設備が必要な産業』であっても、その作業の大半はロボットが人間に代わって仕事を行なうわけだ。

 そんな時代は、実は逆に明るい未来になっていくだろう。

 なぜなら……

『一つは、人生、二度、三度いろんなことができる時代になってきているということです』

『二つ目は、この「やりたいこと」についてです。<中略>金銭的価値以外のものを実現できる仕掛けというのもずいぶん整ってきているので、広い意味で「自分のやりたいこと」ができる時代になってきているのです』

 うーん、いい時代だなあ。ただし、そのためには『変わっていくことで、安心とチャンスが得られる時代』であるという認識がなければいけないけれどもね。

 取り敢えず、サラリーマン時代の私のように、会社の名刺とは別に、自分用の名刺を作るところから始めましょうか。

『40歳からの会社に頼らない働き方』(柳川範之著/ちくま新書/2013年12月10日刊)

« ソニーはもはやオワコンなのか? そうなのか。 | トップページ | グロースハッカーとは何か? »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/58907396

この記事へのトラックバック一覧です: 『40歳からの会社に頼らない働き方』の新しいこと、古いこと:

« ソニーはもはやオワコンなのか? そうなのか。 | トップページ | グロースハッカーとは何か? »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?