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2013年12月12日 (木)

『反省させると犯罪者になります』って、何だ?

「ありのままの自分をさらけ出す」って言っちゃえば、それはそれで簡単だけど、そうはいかないから、いろいろ問題が起きるんだろうな。

20131207_91114『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹著/新潮新書/2013年5月17日)

『反省させると犯罪者になります』っていうタイトルは、ちょっと刺激的だけれども、でも、刺激的すぎるっことはない。まあ、「人によっては犯罪者になります」ってことで。

 メディアは犯罪者に「反省」を求める。それこそ、テレビカメラの前で頭を下げさせなければ気持ちが収まらないように。しかし、そんな姿勢は別に反省でもなんでもない。取り敢えず、面倒くさいから、テレビカメラの前で頭を下げたってことでしょ。

『なぜメディアは先に述べたような報道をするのでしょうか。最大の理由は、「人は悪いことをしたら反省することが当たり前」という考えが大半の人の心に刷り込まれているからです。悪いことをしているのに、まったく反省していないから、報道する側としては、「許せない奴」として大きく取り上げるのです。そうすると、表現は悪いですが、「面白い記事」になるわけです。面白いから、読み手も「けしからん」と思いながら、さらに事件に興味を持つようになり、報道がますます過熱していきます』

 ノリピー(酒井法子)が書いた(実際に書いたのはゴーストライターだろうけど)とされる『贖罪』というタイトルの本。

『わたしはこれまで十数回にわたって薬物に手を出してしまいました。嫌悪感を覚えながらも、逮捕されるまで過ちを繰り返していました。絶対にしてはいけないことだと分かりながら、自分から断ち切ることはできませんでした。芸能人としてはもちろんのこと、いい年をした大人としても、まるで自覚のない行動だったと深く反省しています』

 という「反省文」はまさしく、岡本氏が例に挙げた模範的な反省文=別に、本人は反省していないけれども、いかにも反省しているように見せる文章、なのである。

 要は、

『反省文は、反省文を書かされた人の「本音を抑圧させている」ということです。そして、抑圧はさらなる抑圧へとつながり、最後に爆発する(犯罪を起こす)のです』

 ということ。

『「悪いことをしたら、謝ればいい」と何事も軽く物事を考えるようになる』

 ということで、それが積み重なって、それは犯罪に至るってことなんだろうな。

『「我慢できること」「1人で頑張ること」「弱音を吐かないこと」「人に迷惑をかけないこと」といった価値観は、りっぱなことのように思われますが、見方を変えると、「人とつながること」を阻害する要因にもなります』

『弱音を吐いたり誰かに負けたりすることは、自分が他者から認められなくなる(=愛されなくなる)ことを意味するので、絶対に弱音を吐かず、いかなる手段を用いても相手に勝とうとします。その結果として起きる最悪の行為が、犯罪なのです』

 更に言ってしまうと、

『「男は男らしく、女は女らしく育てよう」という考え方で子どもを教育すると、子どもはしっかりと抑圧することを身に付け、後々に問題行動を起こす原因にもなるということです』

 って書かれてしまうと、親としては自分の子どもをどうやって育てればいいのかが分からなくなってしまう。

 だって、別に「男は男らしく」って言っても、別に男は武士のように雄々しくなければいけないとか、体面を保てとか、二君にまみれずとか、そんなことは言っていないわけで、まあ、女の子をいじめちゃいけないよとか、っていう程度の「男らしさ」しか男の子には求めていないし、女の子に対しても、別に男の影に従えなんてことも言ってはいないし……。

 あ、その程度ならいいのか。

 しかし、

『対外的に謝罪をしないと世間が納得しない気持ちも分かりますが、問題行動を起こした者をただ反省させて、いっそうの厳しさを求めるという方法はそろそろ止めませんか。そうでないと、私たちの住む世界はますます犯罪者や心の病を持つ人を増やすばかりになるように思えてなりません』

 という言い方は、多分無理だろう。

 だって、マスコミは犯罪者や企業犯罪を犯した経営者の(ハゲ)頭を写すのが大好きなのだ。そして、そんな「謝罪」を撮影して放送すればそれでその企業追求が終わったというような気分になって、明日は忘れるという悪循環を繰り返しているだけなのだ。

 別に、企業経営者が問題なのではない。マスコミは企業犯罪をおこした企業経営者の頭を下げさせて、反省をさせることの気持ちよさだけを求めて行動しているのだ。当然、そんなマスコミ企業だって、たまには不祥事を起こす。と、その時だけ、経営者の頭を下げさせて溜飲を下げるのである。で、すぐに忘れる。

 そんな繰り返しじゃないか。

 だから企業の不祥事はなくならないし、犯罪だってなくならない。

 当然、そんなマスコミの裏側には、そうしたマスコミが送ってくる映像を見て、溜飲を下げたり、怒りをさらに増したりする「私たち」がいるんですね。

 つまり、そんな社会構造を変えない限り、この世からは犯罪はなくならないし、企業の不祥事はなくならないってことですね。

 まあ、岡本先生の仕事は減らないってことなんだけれども……。

『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹著/新潮新書/2013年5月17日)Kindle版は11月15日刊行。

Dsc_00322写真と記事には何の関係もありません

NIKON D7000 AF-S NIKKOR 10-24mm @Marunouchi (c)tsunoken

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