Inter BEE 2013 ニューカマーの存在感
2013年秋の展示会イベントの棹尾を飾るのはInter BEE(国際放送機器展) 2013である。
なあーんて書くと、今年は東京モーターショーがあるでしょ、なんて突っ込みが入りそうであるが、モーターショーも行くとは思うけれども、しかしプロフェッショナル相手の展示会ではないので、これは措いておく。
なので、Inter BEEが私にとっては今年最後の展示会イベントなのである。
で、Inter BEEと言えば何といってもSONYブースが一番の目玉だし、存在感が大きいのである。というのも、当然世界のテレビ界で一番プロフェッショナル・ユースが多いのがSONY製品だからである。
ところが、今年はそのSONYブースの隣でSONY以上に大きなスペースを取っていて存在感を示していたのがBlackmagicである。
Blackmagicって何? という人は上の写真を見てください。こんなに小さな4Kシネカメラを作っているメーカーなのだ。
REDやCANON EOSなど今やシネカメラはどんどん小さくなって、シネマ・クルーも少ない人数で組むことが可能になってきているのだが、その勢いを進めているのが、こうした小さなシネカメラを作っているメーカーなのである。
さらに、GoProなんていうアクション・カメラも結構な存在感で出展していて、もはや映像の世界でもプロ・ユースとアマチュア・ユースの垣根を乗り越えた製品がどんどん出てきている。
もはや、テレビや映画を作るのはプロだけという「技術の時代」は終わってしまい、もっぱら映像センスの問題になってきているのである。ネットでの「送り手」と「受け手」の時代は既にかなり前に終わってしまっているわけであるが、YOU TUBEなどでテレビ映像の世界もすべての人が「映像の送り手」になれる時代になっているのである。
多分、これからテレビは4Kや8Kの時代になってくる。となれば、そうした4K、8K映像はそのまま映画の大スクリーンでも上映できるわけで、映画もテレビと同じくプロフェッショナルとアマチュアの違いがなくなってくるだろう。
映画学校なんかも、いままでのようなプロフェッショナル養成のための学校ではなくなって、一般ユーザーでも入学してセンスを磨くような時代になってくるはずだ。映画スタッフも今までのような技術屋集団ではなくなって、いかにして映像センスを磨くかが重要な要素になってくるだろう。
しかし、そんな時代になってもシナリオを書く技術・センスは必要だし、演出センス、演技センスも今以上に重要になってくるだろう。
今までのように、芝居なんて素人でもできる、撮影は素人にはできない、なんて威張っていた撮影現場の技術屋さんたちは、どんどん淘汰されて、作り手に優しい映画製作現場になってくるのだ。
う~む、面白い時代になってきた。
Inter BEE 2013は幕張メッセで11月15日まで開催中。
公式サイトはコチラ
Inter BEEこぼれ話は、明日書くつもり。
Nikon D7000 AF-S Nikkor 18-105mm @Makuhari Messe (c)tsunoken
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