フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『国宝 興福寺仏頭展』に行って、昔の戸惑いを思い出す | トップページ | つちうら古書倶楽部 »

2013年10月13日 (日)

谷田部自動車高速試験場~兵どもが夢の跡

「その音、ちょっと違うんですけど」と私は言った。

『バリバリ伝説』OVA版のダビング作業中のことだった。なんかバイクのシフトチェンジの時に「ポイン」というちょっとコミカルな音をつけた音響技師に対して、シフトチェンジの時にそんな音はしないと文句をつけた訳だ。でも音響技師は「だって、動きに合わせて音を付けないと分からないでしょ」なんてことを言ったので、「つけるなら本物の音を付けてください。じゃなかったら、どうせエンジン音で聞こえないからつけないでください」と反論したのである。

 当時はまだ「アニメは子どものもの」という常識が生きていた時代で、モーターサイクルの2ストロークも4ストロークも違いを考えずに音をつけていたのである。

 この時、私はアニメであろうと音は本物の音をつけなければファンは納得しないと考えるようになり、その後の『AKIRA』を経て、それは確信に至った。『AKIRA』もかなりいろいろな音ロケをやっているんですよ。ということなので、後年『逮捕しちゃうぞ』のOVAシリーズを作る際には、「とにかく本物の音を」ということで、スズキGSX-R750やら、ランチア・デルタやヤマハRZ250やら、モトコンポやら、とにかく出てくる車はすべて本物を使って音ロケをしたのであった。

2013_10_10_00292

 で、その音ロケをした主戦場が、ここ財団法人日本自動車研究所にあった高速周回コース、通称「谷田部テストコース」であった。1965年にプリンスR380が、1966年にトヨタ2000GTが国際記録を打ち立てた、あの谷田部テストコースである。

 なんでそんなところで音ロケをしたのかというと、実は今や超メジャーな自動車雑誌になった『ベストカー』が講談社の関連会社だった関係から、『ベストカー』の協力を取り付け、彼らがやる新車のテストの際に混ぜてもらうという一計を案じたのであった。

 朝の5時頃から『ベストカー』とは別のところで音ロケを済ませると、9時には終了。『ベストカー』編集者たちは、食堂で納豆定食(さすが茨城!)を食べ、それから会社に戻って仕事をするという超ハードなスケジュールをこなしていた。

 当時私は八王子自動車学校が他校と差別化するために導入したメルセデス・ベンツ190ディーゼル4気筒マニュアル・ミッション102PSというヤナセでは一般販売していない超非力のお下がりに乗っていて、その車のあまりの馬力のなさにあきれていた。で、音ロケのついでに谷田部テストコースの30°バンクを走ってみようと試みたのだが、当然そんな非力の車では全然バンクの上の方には上がれずに、ほとんど下の方ばかりを走っていた記憶がある。

 で、その30°バンクが今どうなっているのか、気になって来てみたのだった。

 

2013_10_10_00522

 つくばエクスプレスの研究学園駅そばの公園の駐車場に車を置いて、自動車研究所のフェンスに沿って歩く。

2013_10_10_99622

 延々と続くフェンスの外を歩いていると、何やら怪しい車が……。なんか目隠しをして、それも目隠しの中には何か機械が入っている大きさだ。自動運転装置のテストか何かをやっているのか。

 テストコースの目玉、高速外周路はなくなっているが、まだまだ何かいろいろなテストをやっているんだな。

2013_10_10_99812

 なんて感じでフェンス沿いを歩いてきて、自動車研究所入口のある県道123号線との交差点近くにきてみると……、ありました30°バンクだ!

2013_10_10_99932

 ああ、これが上まで上がれなかった30°バンクだったのだなあ。今のベンツC200コンプレッサー184PS27.5kgmなら上がれたかな、なんて考えているのだが、どうもこの位置で、この向きだと、昔高速周回路があった場所ではないような気がする。

 多分、自動車研究所のモニュメントとして場所を移して残してあるのかも知れない。なんか草むしてまさしく「兵どもの夢の跡」という感じだ。

 現在は高速試験場はもっと北の茨城県東茨城郡城里町という山の中に行ってしまい、もはやこんな住宅のそばではテストコースは出来ないのだな。

 えっ? 「兵ども(つわものども)」って誰のことかって? う~ん、やっぱりタフな『ベストカー』編集者かな。

Nikon D7000 AF-S Nikkor 18-105mm @Tsukuba (c)tsunoken

« 『国宝 興福寺仏頭展』に行って、昔の戸惑いを思い出す | トップページ | つちうら古書倶楽部 »

カメラ・写真」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/58357349

この記事へのトラックバック一覧です: 谷田部自動車高速試験場~兵どもが夢の跡:

« 『国宝 興福寺仏頭展』に行って、昔の戸惑いを思い出す | トップページ | つちうら古書倶楽部 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?