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2013年10月30日 (水)

『グーグル、アップルに負けない著作権法』というよりは、「法」でないやり方で著作権を守るのである

『著作権をいくら強くしても、著作権者は儲からない。間違ったところに集中しちゃっているんだ。今の世の中というのは、いかにプラットフォームを作るか、ディストリビューションを持つか、そういうところに力が移っちゃっている』

 というところが結論的で、刺激的だ。

20131025_214859 『グーグル、アップルに負けない著作権法』(角川歴彦著/アスキーメディアワークス・角川EPUB新書/2013年10月10日刊)

 もともと「著作権=copyright」という発想そのものがグーテンベルクが活版印刷を発明し、同じ内容の書籍が大量に作られるという、(当時の)テクノロジーとともに出来上がった考え方である。ならば、その後のテクノロジーの進展に合わせて著作権の概念も変わってきて当然である。それがあたかも天与の権利だと考えている人たちによって、今のデジタル時代の著作権が、逆に侵されていると考えたらどうだろう。

 つまり、本来は「財産権=報酬請求権」であり、当然それは他人に譲渡できるものであり、売買の対象となるはずのものである。ところが、それに「著作者人格権」なんてものが乗っかってきてしまっているために、かえって自縄自縛状態になってしまった著作権というものがある。

『著作権法は『マルチメディアと著作権』(中山信弘著/岩波新書/1996年刊)を待つまでもなく、(1)時代の背景にある理念、(2)社会実態、(3)技術水準を前提として成立している』

『アナログ時代にあっても、グーテンベルクの印刷技術の発明以来、レコードや映画、ラジオ、テレビと、新たな技術的成果によってコンテンツは増加し著作権は拡大してきた。しかしその増え方は所詮足し算であった。ところがデジタル化とインターネットによって、デジタルコンテンツは掛け算で凄まじい増え方をする。粗製乱造といわれようが競争力のある活発で新たな市場を生み出す。しかも平成生まれのデジタルネイティブから才能のあるクリエイターが出現する』

『著作権に著作者人格権という言葉が入ったことによって、著作権法が財産権から、何か違う法律になってしまったという感じがあるんですよね。著作権法というのは本来は財産権で、著者が報酬によって生活ができるようになるということが基本だと思います。人格権ができたために、過度に「嫌なものは嫌だ」と言える権利だと著作者が勘違いしてしまったと言ったらいいでしょうか、そういうところが僕は残念なんですね。もう一度、著作権は財産権で、報酬請求権であるという基本に戻った方がいいんじゃないかと思うんです』

 こう書く角川氏の言葉がすんなり読み込めるのは、私がそんな考え方をしているからなのかも知れない。

 一方、アップル、アマゾン、グーグル、フェイスブック(あるいはマイクロソフト)などのいわゆる「ギャング4」という独占企業体は、クラウドコンピューティングに於ける覇権争いを繰り広げながら、

『・デバイスでユーザーを囲い込み顧客IDを独占すること
・コンテンツ全てを収集し、アプリ開発者を独占すること
・OSを独自に開発し、他社にはライセンスしないこと
・世界中のユーザーが買い物にくる世界最大の電子ストアを作ること』

 を、各々目指している。

 当然その前提条件として、

『ユーザーに最高のエクスペリメンスを感じさせ、彼らが満足するデバイスを作ること』

 というのがある訳だ。

 で結局、彼らにプラットフォームを独占され、デストリビューションを独占され、ユーザーを独占されてしまっており、著作者が著作権をいくら強くしても、彼らの前にひれ伏すしか残された道はない。

 だとしたらいっそのこと著作権なんてものは放棄してしまったらどうだろうか。

 これは暴論なのだろうか?

 いやいやその実践例があるのだ。つまり『評価経済社会』の岡田斗司夫氏の例があるじゃないか。つまり著作者は「権利金」として著作権の対価を受け取るのではなく、ユーザー(読者、観客、視聴者、聴取者など)から評価の対価として、何らかのものを受け取るのである。その「何らかのもの」がお金であってもいいのである。それらの「対価」はギャング4などのモノポリー者を通さなくても受け取れるものだ。勿論、通してもいいが、通さなくてもいいというユルいやり方でもって社会の経済が動いていく。決してGDPやらGNPなどの経済指標には表れない方法で経済を動かしていく。

 そうすればアップルやアマゾン、グーグル、フェイスブック(あるいはマイクロソフト)などには縛られない、本来の著作権者の表れとしてユーザーから直接の評価をもらって生活ができるのである。

 結局、通貨というものを使って経済生活を送ろうとするから、著作権の対価を通貨でもって受け取ろうとするから、独占企業体に縛られた生活を送らなければならない。メディアとしては独占企業体のメディアを使いながらも、生活としてはそこに頼らないで生きていく。

 そうした方法でやって行けるならば、独占企業体とは関係ないところで生きていけるのである。自らの著作権だって守れるのである。

 本当に自らの著作権を守りたいのであれば、自ら著作権を放棄すればよいというパラドックス。それこそが著作者が生きていける方法なのである。

『グーグル、アップルに負けない著作権法』(角川歴彦著/アスキーメディアワークス・角川EPUB新書/2013年10月10日刊)EPUB選書っていうから、Kindle版の方が本来のものなんだろうけれどもね。

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