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2013年9月29日 (日)

『江戸の密通』というより刑の過酷さのほうが気になる

『江戸の性の不祥事』に繋がる本書なのであるが、まあ性にまつわる出来事なんて昔も今も変わりはない。まあ、現代なら恋愛の自由というのがあるので「事件」にはならなかったものが、当時は大変な事件になってしまったという違いがあるだけなのである。

 で、むしろ別のところに注目がいきそうだ。

20130923_135514 『江戸の性の密通』(永井義男著/学研新書/2012年3月22日刊)

 すごいのが江戸の刑罰である。

刑罰一覧

《正刑……一般に適用》
■死刑
 ●鋸挽
    死刑のなかの極刑。晒場に首だけ出して土に埋め、竹鋸で首をひいて殺すものだが、竹鋸は形式化し、事実上は晒のあと磔に処すのと同じ。
 ●磔
    引廻のあと、刑場の罪木に縛り、槍で突き殺す。
 ●獄門
    引廻のあと、労屋敷で斬首。首を刑場の獄門台にのせて晒す。遺体は試し斬り(様斬)に用いられる。
 ●火罪
    引廻のあと、刑場の火罪木に縛り、茅と薪で焼き殺す。
 ●死罪
    労屋敷で斬首し、遺体は試し斬りに用いられる。罪状により引廻が付加された。
 ●下手人
    労屋敷で斬首。遺体は試し斬りにしない。

■追放刑
 ●遠島(流罪)
    江戸から伊豆七島送り。西国からは五島列島、隠岐、壱岐などへ。
 ●重追放
    関八州、五畿内、肥前、甲斐、駿河、東海道筋、木曽路筋の居住禁止。
 ●中追放
    武蔵、山城、摂津、和泉、大和、肥前、下野、甲斐、駿河、東海道筋、木曽路筋、日光道中の居住禁止。
 ●軽追放
    江戸十里四方、京、大坂、日光、東海道筋、日光道中筋の居住禁止。
 ●江戸十里四方追放
    江戸日本橋より四方へ五里以内の居住禁止。
 ●江戸払
    品川、板橋、千住、本所、深川、四谷大木戸より以内の居住禁止。
 ●所払
    居住する町村から追放。

■その他
 ●奴
    女のみ科され、三年間、吉原で遊女奉公させる。
 ●非人手下
    晒し、家財取上げなどの上、非人の配下とする。
 ●入墨
    腕に入墨をする。
 ●敲
    庶民の男子のみに科され、労屋敷の門前で、箒尻と呼ばれる笞で背中などを五十回(敲)、あるいは百回(重敲)打つ。
 ●手鎖
    両手を手枷で拘束する。三十日、五十日、百日があり、世話は家族にさせた。
 ●戸〆
    門を釘付けにして、外出を許さない。庶民にだけ科す。
 ●押込
    二十~百日間、門を閉じ、外出を許さない。士分にも科された。
 ●過料
    罰金刑。
 ●叱
    奉行所の役人が白洲で叱責する。叱責の重いものを急度叱といった。

《閏刑……武士、僧侶にだけ適用》
■武士に適用
 ●斬罪
    死罪と同じ斬首の刑だが、遺体は試し斬りにしない。
 ●切腹
    三方にのせた木刀を科人が手にしようとするところを、背後から介錯人が斬首する。
 ●改易
    士籍からはずされ、お家断絶となる。領地、屋敷や家禄は没収。
 ●預
    大名家に預ける大名預や、親類に預ける親類預などがあり、禁固刑である。永預の場合、赦免はない。
 ●閉門
    門に竹棹を十文字に打ち付けて封印する。窓もふさいだ。
 ●逼塞
    門を閉ざすが、奉公人が裏門から出入りするのは許されていた。
 ●遠慮
    門を閉ざすが、夜間の出入りは認められていた。

■僧侶に適用
 ●構
    一派構は、同宗のなかのその派から追放される。一宗構は、その宗旨から追放。
 ●追院・退院
    寺から追放。
 ●晒
    晒場に晒したあと、寺に引き渡し、寺法にのっとり処罰。

 という具合。

 基本的には「死刑」があって、それが基本的な刑罰である。それに次ぐのが「追放刑」で、ごく一部に「禁固刑」があるという状態。

 つまり江戸時代には「刑務所」にあたるものはなく、小伝馬町の労屋敷というものも、現在で言えば拘置所みたいなもので、未決囚と死刑囚などがいたのみ。つまり、基本的にはまず死刑にするかどうかを決めてから、そうじゃない人をどうするか、ってなもんでしょうね。とりあえず、今の時代劇に出てくるような牢名主のような年季の入った囚人というものはいなかったのではないか。また、現在の懲役刑などがなかった理由は、懲役囚なんかを受け入れる施設を作り、維持するような資金が江戸幕府なんかにはなかったということなんだろう。

 ホリエモンの獄中記なんかを読むと、本当の悪人は刑務所にはいなくて、結局、運が悪かったひとが囚人になるのだという。だとしたら、ホンのちょっとした運の悪さで死刑になってしまった江戸時代の過酷さに遭わないで済む現代に生きる我々の運の良さというようなものを感じさせる本書なのでもあった。

『江戸の性の不祥事』(永井義男著/学研新書/2012年3月22日刊/Kindle版は2013年8月)Kindle Paperwhiteのニューモデルは11/30までに買えば1980円分のKindleクーポンがついてくる!

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