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2013年9月 9日 (月)

『銀行員のキミョーな世界』というが、キミョーな世界はいたるとこにある。「倍返しだっ!」はあ?

 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定おめでとう、というか取り敢えずこれで株価が上がってくれればOK、ってなもんで、今日もブログ始めます。

 半沢直樹シリーズ「倍返しだ!」のおかげで新刊出荷から1年ちょっと過ぎて重版出荷したのだろうか、おめでとう……、と思ったらまだ初版のままだった。残念!

2013_09_04_23032 『銀行員のキミョーな世界 なぜ行内事情を押しつけるのか?』(津田倫男著/中公新書ラクレ/2012年3月10日刊)

 で、著者の津田倫男氏なのだが、一橋大学卒業後、スタンフォード大学ビジネススクールをでてMBAを獲得し、都銀、外資系投資銀行などを経て後独立した経験をお持ちなのに、何故か銀行について批判的である。もともとあった日本の都銀の在り方に対して批判的なのは分からないでもないが、近年、為替ディーリング、債券ディーリング、M&A、金融デリバティブズなどの分野に乗り出している現在の銀行の姿にも批判的だ。

 つまり、銀行は銀行本来のリテール・ベースの、要は「お客さんのお金を預かって、それを人に貸して、利ザヤを稼ぐ」という姿に戻れと言っているようである。

 今や、そんな銀行は一部地銀以外にはないのであるが、しかし、そんな本来の形の銀行業務であっても、世間からは隔離された特殊な社会だというのだろうか。

 例えば、『ある大手銀行の人事採用者に聞いたところでは、大量採用している今日、全員が定年まで銀行に残ると、大変困るということだ。入行三年間をメドに採用者の三割が辞めることを見込んでいるという。1000人を新規採用する場合、300人は三年間でいなくなることを想定しているということだ。これは大変な事態である。辞める人がそれだけ多いということもそうだし、辞めてもらわなければ困るという銀行のスタンスもだ』というけれども、でもそれは今や一般的な企業の姿そのものなのである。

 現在、普通の企業の新入社員の離職率というものは、大体3年間で3割といわれている。1000人近くの新卒を採用する銀行が、そんなに全員を同じように出世させるわけにはいかなくて、段々に辞めさせていく、例えば40代くらいになると片道切符の出向なんかで辞めさせていく中で、当然、3年で辞めていく新卒社員も計算済みなわけである。

 例えば、これが出版社なんかの場合、一生平編集者というものがごく普通にいる訳で、部長、局長、役員になるのは、まあ、別の仕事をするという感覚なのだ。あるいはメーカーなんかでも、一生平研究員なんてのもいたりして、これまた「自分の仕事と出世は別」という考え方なんだな。

 ところが、皆一緒に出世街道を目指す銀行員の世界というものが、逆に特殊なんじゃないかと思えてきてしまう。多分、それはそれぞれの人のやっている仕事が、それぞれに特別なものなのではなくて、誰でも置き換え可能な仕事しかしていない、創造性のない世界なのだということなのだろう。

『銀行という職場は自分の存在意義を疑わせる度合いが他の職場よりも大きいと正直思う。「高給だが退屈」「創意工夫よりも人間関係(つまりゴマスリ)」という批評は大変、的を射ている。創造性がない分、派閥抗争とか、仕事ではなく「人」に向かうベクトルが働くのだと思う。他所でも書いたが、銀行員ほど互いの氏素性に関心がある人種は少ない。一般企業であれば、だれそれが何年のどこ大学の卒業といったことはあまり知られていないだろう。しかし、銀行では下の名前よりもこうした情報のほうが共有されている。××は平成何年のyy大学卒、しかも一浪。とかの情報は、総合職の人間に聞いてみれば誰もが知っている』

 って、ちょっと異常じゃないでしょうか。お前らそんなことを気にする暇があるのなら、もっと仕事をせいよ。と言いたくなるが、その仕事で他のライバルとの差がつかないのであれば、結局、それは派閥抗争やらの人間関係の方が自分にとっては大事ということになるのであるのか。

 なので、銀行を背景としたストーリーでは「人事抗争」「派閥抗争」がストーリーの中心線になるのだな。

 半沢直樹と浅野支店長、そして半沢直樹と大和田常務という対立軸のような具合にだ。

 で、当然お話は半沢直樹が主人公だから、半沢の言う「やられたらやり返す、倍返しだ!」という具合に、言ってみれば下剋上が行われるわけで、それをみた一般視聴者は気分がスッキリし、銀行関係者は「まあ、そんなこともあるよな。でも、上司に向かってあんな口はきけないよ」と考えながら、多少は溜飲を下げたりしているし、逆に銀行に内定している現在大学4年生は「じぇじぇじぇ、銀行ってこんな世界だったの? ボク、どうしよう」なんてことを考えたりしている訳なのですね。

 まあ、でも学生諸君。気にしなくてもいよ。

 所詮そんなのは、まさに「コップの中の嵐」。周りの世界では、そんなことがあることは全く関係なく動いているのです。そんな「コップの中の嵐」が嫌になったら、君も三割になってしまえばいい。実は、君が飛び出してみると、以外と周囲の世界は「こんなにだったのか!」とびっくりするくらいに生きやすい世界なわけです。

 別に銀行だけが「その世界だけで通じる言葉を喋っている」訳じゃなくて、日本のいろいろな業界自身がそんなもんですよ。「延勘」とか「常備」とかっていう出版業界の言葉も普通は知っている人はいない訳で……。

「やられたらやり返す。倍返しだ!」という言葉を直接上司には言えないかもしれないが(っていうか半沢直樹も直接は言ってない、画面に向かって言っているだけ)、実態としてそんな状況に置かれることもある訳で、まあ、やってみれば大丈夫かもしれないし、あえて自爆するのも手かも知れない。まあ、人生やってみなければ分からない。ということなので、銀行も意外と住みやすい世界かもしれないのである。

 ある人たちにとってはね。

『銀行員のキミョーな世界 なぜ行内事情を押しつけるのか?』(津田倫男著/中公新書ラクレ/2012年3月10日刊)

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